第27回体感バトル1000字小説部門結果

おめでとうございます!

混戦でしたが、今月のチャンピオンは
日出野テルミさん作の『足首』と決まりました!

エントリ作品作者得票
28足首日出野テルミ3
02忘れ物は何ですか?日生藍香2
042
06スリッポンローファー草見沢繁2
08ホットミルク忠 美希生2
18初心者2
20プリーズ コネクト ミー ウィズ ユア ワールド沖 ヒロシ2
35100円ショップにて沙風吟2
01抜け殻Cyndi1
05博士!ついに完成です。松嶋健一1
12キャべジン山口 高志1
14犬死に榎生 東1
19Talk−With−Youkaco1
30りんごとむOK1


感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。
「私の投票がない!」「内容が違うような」……
掲載もれ、ミス等ございましたらご連絡いただけますようお願いいたします。



推薦作品と感想

■足首  日出野テルミさん
 
感想: げっ気持ち悪っ、て読み始めたのにいつの間にかこんな足首私の所にも来ないかなという気分に変わってしまいました。鮮やかなお手並みです。
 可愛らしくて、一押しでした。最後も良かったです。
票者:その他のQBOOKS作者


感想:日出野テルミさん、「足首」に一票です。
いつもは1話目から作品を読んでいるのですが、今回初めてフライングしました。そして日出野テルミさんは期待を裏切ってはくれませんでした。個人的に今もっとも体感バトルで、勢いのある作者であり、安心して読ませてくれる作者だと思います。

この作品、何がいいかというと、やはり「足首」です。
短編やショートショートには、小さくて奇怪な生き物が登場する話が多いのですが、僕が知る限りでは「足首」を題材にしたのは日出野テルミさんが初めてだと思います。
すでにこの時点で、私の中での独創点は高いのですが、日出野テルミさんの作品はそれだけでは終わりません。
「足首」を通して主人公の心理的な移り変わりを表現し、何より「足首」も成長していくことによって、それが何者であるか、という疑問にも見事に答えてくれています。また一見何も出来ない「足首」に躍動感を持たせ、成長していく少女を容易に想像させてくれる文章は、圧巻の一言に尽きるでしょう。

QBOOKSに作品や投稿するようになって日が浅い私ですが、おそろく今まで読んだ投稿作品の中で最高に面白い作品だと思います。
今後もその瑞々しい感性で、素晴らしい作品を書いていただけることを期待しております。


票者:このバトルへの参加作者

感想:今回気になった文。

エントリ28  足首    日出野テルミ
足首との交流に和みました。

エントリ30  りんご    とむOKさん
宇宙人より、母が最強ですね。

今回は、エントリ28  足首の日出野テルミさんに投票します。
票者:このバトルへの参加作者


■忘れ物は何ですか?  日生藍香さん
 
感想: 何よりも一番読んでて疲れることがなく入り込みやすかったです。
 行間の読み方、段落分けはもちろんのこと、死んだはずのお母さんがの出方も鼻につくような臭さもなく、すんなりと入って来ました。メッセージ性のあるオチにも何か、安心感というか優しさのようなものを与えてもらえるようで、好印象の要因です。
 あとあくまで個人的なことなのですが、井上陽水が結構好きな僕としては、歌詞からの引用が、もうひとつ、ふたつ出てくるとうれしかったなぁ、、、なんて思ってみたりしました。


                        沖 ヒロシ
票者:このバトルへの参加作者


感想:小説としてはしっかりまとまっていて良い作品でした。
ただ、内容が薄くなってしまっている。
もう少し、過去を振り返る場面に力を入れたら良い作品になったかもしれない。
票者:純粋読者


■犬  青さん
 
感想:文章も読みやすくて構成も良いと思います。
オチが最後までわからなかったです。
読み甲斐ありました。
票者:このバトルへの参加作者


感想:読み終わったあともう一回読み直してしまいました!
じん、ときちゃいました。
票者:その他の作者


■スリッポンローファー  草見沢繁さん
 
感想: ピックアップ。

2  忘れ物は何ですか?    日生藍香
 浅い。まだ気分的に後戻りできる時点でお茶を濁している。
 あったことに対してもっと自分なりの視点で掘り下げるか、裏切って意外性を見せるか。これが日生作品だ! と呼ばれたければ、もっと好き放題やるこった。(と、ウチ<六〇〇>関係者なので書いておく)

6  スリッポンローファー    草見沢繁
 生活の一断片が、うまいこと書かれている。このクオリティーで積み重ねれば、きっといい作品になる。作品は欠片だが、実にいい欠片である。

12  キャべジン    山口 高志
 まず、「苦しそうな顔をしたアヒル」を見てみたいと思うのだった。そして、その後に展開されるぐにゃんぐにゃんの世界を、なんとなくイトオシイと思うのだった。だがしかし、やり方が漫画やアニメの後追いでしかなく、そんなんだったらいつまでも追い越せなくて残念だなぁ、と思うのである。
 センスは買うから、方法の研究が欲しい。

14  犬死に    榎生 東
 千字では不可能だが、もっと人物に対する緻密さが見えるといい。
 文体からして誠実な作家だろうと思うので、庄次郎への信頼と尊敬は細部に宿るものと考えて、是非精進してください。面白くなりそうですから。

17  怖い話か? 笑い話か?    遠野浩行
 読ませるんだが、自分で解説しちゃっちゃあしょうがない。
 読者の様子を「窺う」のではなく、もっと、自分の技法を一作家として「試す」のだといいのだが。

18  音    初心者
 初心者とは思えない。語り口と描写がうまくかみ合っていて、非常に有機的で、読まされた。悪く言えば「自分の得意な素材で勝負している」ともいえるが、それだって、自分の得意な部分を持っているのだからたいしたものだ。
 まぁ、本当に初心者なら「初心者」という名前にしないと思うので、腕に覚えがありと見た。そして、結果を出した。

22  雨降る夜に、穴掘りを    ヘビトンボ
 小説のレベルとしては他から群を抜いて高い。ちゃんと「作っている」んだよな。日記とか作者の移し身じゃなくて、これが、小説。

23  ヒートダウン    豪
 文章はグダグダだが、人間はかけている。小説に一番大事なことが出来ているのだから、あとは書いていけばなんとでもなる。自信を持ってゴー。

28  足首    日出野テルミ
 1000字で駆け足にするには惜しい素材。惜しい。惜しすぎて四足で新宿の街を駆け抜けそうである。いいなぁ、足いいなあハアハア。
 着実な文章力で、ぜひ長編にも挑戦していただきたい。

30  りんご    とむOK
 いや、えらい。あんたは偉い。見事だ。
 小田扉とか北野勇作とか黒田硫黄とか、その手の作家が浮かぶわけなのだけれども、でもそういった作家の空気を持ちながら、決してミメーシス(模倣)に見えないところがすばらしい。タコもすきだったが、今回の「動じない」感じもいい。面白かった。

 満足感があったのは6、22、28、30。で、22の完成度と6の丁寧な仕事のどっちをとるかったら、おそらく光を浴びないであろう6を採りたい。こういう確実な仕事をしていれば、きっと出番は来る。次点は22、23、28、30。
票者:その他のQBOOKS作者


感想:語感がすごく魅力的でした。この人のストーリー物を読んでみたいなと思いました。
あと、日出野テルミさんの「足首」も可愛らしくて好きでした。
あ、両方とも千字ジャスト。
票者:このバトルへの参加作者


■ホットミルク  忠 美希生さん
 
感想:読んでいるときから読後までとても気持ちがよくて、感想と言うより投票したくなったのです。すいません。
票者:このバトルへの参加作者


感想:『林檎の家が腐る前に』と『ホットミルク』で迷いました。
両作品とも、雰囲気がとっても良かったと思います。
ほのぼのしていて、それでいて切なくて。
オチがなくとも、こういう作品は好きですね。
自分が書けない分野だからかも知れませんが。
両方良かったんですが、文章力という点で『ホットミルク』に一票を投じました。

票者:このバトルへの参加作者


■音  初心者さん
 
感想: チラシの音以外は無音と無彩色を求める、どこまでも無機質な感じの主人公。どこかにいそうな気がします。
票者:このバトルへの参加作者


感想:作品数が40と多いので、それぞれ文章の巧拙と物語の魅力の2軸をメモしながら読みました。
巧く、かつ魅力的と感じたのは18、22、30、31。
それほど心惹かれはしなかったけれど巧いなと感じたのは6、28、32、39。
部分的に感心したのは3と17と19。
今回は完成度が高く、また読んでいて衝撃を覚えた18「音」に投票します。
次点は19。話としては一番好きです。ラストも小気味よい。
票者:このバトルへの参加作者


■プリーズ コネクト ミー ウィズ ユア ワールド  沖 ヒロシさん
 
感想:糸に人間関係の煩わしさを喩えるのはよくある方法ですが、この作品はとてもよく描けていると思います。喧嘩した彼女、煩わしい人間関係、それでも人との繋がりを求める自分…人の業ですね。
票者:このバトルへの参加作者


感想:『近道』、『呑月』とこの作品、どれにしようか迷ったがこれにしました。
票者:このバトルへの参加作者


■100円ショップにて  沙風吟さん
 
感想:センスを感じました。面白かった。
票者:その他のQBOOKS作者


感想:ラストの落とし方は強引であるが、独特の発想力が醸し出ている無理のない文章は秀逸。
作者のネームバリューで一票入れてしまった感もなきにしもあらずだが、他の作品に比べると一歩秀でているのも確か。
票者:このバトルへの参加作者


■抜け殻  Cyndiさん
 
感想:最後のオチが良かった。ただ、そこに持っていくまでの展開が弱かったように思う。文章表現はとても上手く、読みやすかった。
票者:このバトルへの参加作者


■博士!ついに完成です。  松嶋健一さん
 
感想:こういう作品好きです。とても読みやすくて面白かったです
票者:このバトルへの参加作者


■キャべジン  山口 高志さん
 
感想:素晴らしいと思います。とっててもひりひりとした感触が伝わってくる作品。デイビットリンチの映画を見ているような感じです。
票者:純粋読者


■犬死に  榎生 東さん
 
感想:人生の切り取りが、小説には大事だと思います。
これでいいと思います。
票者:このバトルへの参加作者


■Talk−With−You  kacoさん
 
感想: 素敵な作品だと思いました。
 言葉の一つ一つがとてもきれいで読みやすかった。
 ひとり傷つき続ける弱い人間と、そんな主人を思いながらも
 猫であり続ける彼が妙に切なくて。
 うちで飼っている猫が急にしゃべりだしたら。
 わたしは何て言ってくれるかな。
票者:このバトルへの参加作者


■りんご  とむOKさん
 
感想:「見えてくる世界の鮮明さ」が一番だと思った。
今回は、視点が個人的・主観的過ぎ、つまり寄り過ぎで見えにくい作品と、逆に世界を大きくしすぎて、ボケてしまって見えにくい作品が多かった。
その中でこの作品は、少ない文字数で雰囲気とか人物がよく伝わってきた。
せっかく1000字というくくりがあるのだから、そういう「バランス感覚」を重要視して書くべきじゃないでしょうか。
(かく言う自分は1000字オーバーで投稿してしまいましたが…)
票者:このバトルへの参加作者