第31回体感バトル小説部門結果

おめでとうございます!

今回のチャンピオン作品は、山田はならびさんの
『僕の計画と彼らの計画』となりました。
エントリ作品作者得票
22僕の計画と彼らの計画山田はならび4
01隙間空キャニング松本 荵2
09放課後という格別な時間りょう2
12インスタント ネコ遠野浩行2
26ハッピーエンドサキ2
02弱者の庭millet1
03雪の待合室とむOK1
04やさしいラジヲ雪恋う1
05cheer up letter冴架1
06天気職人の仕事裕 歩 1
16鈴の音八海宵一1
19大型爬虫類のいる風景ヘビトンボ1
20晴れた午後結城真琴1
21I want...砂名1
23波紋せいじ1


感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。
「私の投票がない!」「内容が違うような」……
掲載もれ、ミス等ございましたらご連絡いただけますようお願いいたします。



推薦作品と感想

■僕の計画と彼らの計画  山田はならびさん
 
感想:スパゲッティと立てこもり事件の感じ。主人公の遠まわしな人格表現が気持ち良かったです。何の事件なのか。核心が気になりました。ヒントを下さい!
あと、面白かった作品は、
ヘビトンボさん「大型爬虫類のいる風景」… 作品世界の雰囲気が好きでした。
korakiさん「女友達、そして」… 女感情の嵐ですね。
夢不忘さん「不審者」… 「自分じゃありません!」と思わず言い訳しそうになりました。
票者:このバトルへの参加作者


感想: 「インスタントネコ」遠野 浩行さん、「大型爬虫類のいる風景」ヘビトンボさんとこの作品で迷いました。どの作品も読みやすく場面や設定の面白さが光っていたと思います。その中でもこの作品を選んだ理由は、仕掛けの新鮮さ。それと普通どうでもいいと思われるようなパスタに執着している『僕』から、主人公の異常性や具体的には語られていない彼の犯罪について想像を膨らませさせられた。この2点が大きな要因でした。この手の仕掛けものを1000字でやるのは難しいと思われるのに、こうも巧くまとめられているのは賞賛すべき作品だと思います。
票者:その他の作者


感想:飛び抜けて良い作品はありませんでした。
個人的な事情や感傷を工夫無くただ書いてみただけ、という印象の話が多かったように思います。
部分的に良かったのが1、2、6、17、20、24、26。
より面白かったのが12、14、16、19、22。
この5作を比べて、
「鈴の音」は読んでいて気持ちいいのだけれど字数がオーバーしすぎ。
「大型爬虫類のいる風景」は飄々としていて楽しいがパンチが弱いか。
「インスタント ネコ」は気楽に読めて面白いがいささかツメが甘い。
残る「不幸ぶりっこ」と「僕の計画と彼らの計画」は、どちらも好きな話なのですが、どちらも終盤の表現で引っかかる箇所がありました。
かなり迷いましたが、今回は下二桁のキリがいい(200字不足ですが調整したと判断しました)「僕の計画と彼らの計画」に投票します。
票者:その他の作者

感想: リズムと空気感が独特で、とてもいいと思いました。書かれなかった5段階目のパスタの計画が知りたいです。

その他、気になった作品。

06 天気職人の仕事
 作者の意図通り、おだやかな作品の空気に惹かれました。二人の雰囲気が素直にほほえましい。

12 インスタント ネコ
 オチまできっちり面白く読めました。これぞ短編エンターティメント。

16 鈴の音
 主人公のロボットが期待するような現実が待っていない気がします。静止していた時間、過ぎ去って失われた時間。その中で、返す理由も失われているのではないでしょうか。
票者:このバトルへの参加作者


■隙間空キャニング  松本 荵さん
 
感想:長編の序章のような作品や話がまとまっていても意外性にかける作品が多かった。日常の一片切り出したような作品が多かったように見受けるが、もっとそこに矛盾めいた心理描写や表現が欲しいと思いました。以下作品は気になった作品です。

雪の待合室(とむOK)……いい感じのホラーだと思います。ただこの手の作品ていうのは、やり尽くされているのでいまいちピンと来なかったです。あとせっかく雪と火の対比があるのだから、男女の関係も冷たさと暖かさというテーマで書いてみてもよかったのではないでしょうか?
やさしいラジヲ(雪恋う)……絵本の話にはぴったりな感じ。しかし、読者がもう少し囚人に惹かれるようなエピソードがあれば、もっとよかったと思いました。
鈴の音(八海宵一)……最後のフレーズがよかった。ただロボットを主人公にしているにも関わらず、どこか人間臭すぎるのがよくなかったと思います。テーマ的にも設定的にもロボットに固執してみてはいかが?
旅立ちの時(空)……主人公が置かれた特殊な環境の設定は良かった。ただそれを生かさず、ラジオの声の主が一体何者なのか、それを探しに旅に出るという中途半端さに大幅な減点を与えたい。私ならそのラジオの声の主とどうにか対話をはかり、この世界の真実を暴いていく話にしていくが、どうだろうか?

さて色々書きましたが、今回は隙間空キャニング、松本 荵さんの作品に一票。
なんとなく青臭く感じる主人公とダッチワイフ、そして恋というなんとも消化不良を起こしそうな三テーマをよくまとめたなあ、と思いました。しかし、最後の場面ダッチワイフもしくは……なんていうにおわす表現があったら、面白かったかもなあ、と個人的には思いました。
票者:このバトルへの参加作者

感想:するすると読ませてくれる文体なのに実は結構怖い。そのギャップが何故かしっくりきていて素敵だと思います。
票者:このバトルへの参加作者

■放課後という格別な時間  りょうさん
 
感想: 短い中で凄く良くまとまっていて良かったです。ストレートな気持が伝わって
票者:このバトルへの参加作者


感想:甘いけど、いやな甘さじゃなかった。
票者:このバトルへの参加作者

■インスタント ネコ  遠野浩行さん
 
感想:テンポよく話が進んでいくので、小気味よかった。読む四コマ漫画と呼びたいほどに、まとまっていたと思います。
票者:このバトルへの参加作者


感想:まず題名に惹かれました。すごい斬新。
内容もオチがちゃんとあって私は好きですね。
伸びたまま止まった猫を想像すると
・・・なんかいい気分。笑

それからこれは無関係なんですけど、06の方。
ひょっとして、ポルノグラフィティの…
いえ、何でもありません。

票者:このバトルへの参加作者

■ハッピーエンド  サキさん
 
感想: 何処にでもある話だけれど、微妙で切ない感情の解れは青春そのものです。よいものを書きましたね。何を書くかは資質だと僕は思っています。
 友人も、夫婦関係も、信こそが存立の基礎であり、これが失われたらその関係を維持する事は出来ないかも知れませんね。
 この世に「ごめんなさい」の一言がある限り、人は愛し信じ合えるのでしょう。
 とてもいいと思いました。一票です。
票者:その他の作者


感想:飾らない言葉と真っ直ぐな展開に、胸が温かくなりました。
小学生の仲違いの、真剣さと不器用さがぐいぐいと迫ってきます。
素直に祝福したいハッピーエンドでした。

06天気職人の仕事
設定に惹かれました。もっと長丁場で天気職人の活躍を見たくなります。
14不幸ぶりっこ
独白調ですが、彼の考え方がじんと伝わってきました。
こうした例えの選択、好きです。
16鈴の音
とても好みな情景と雰囲気がありました。千字を超えていたのが惜しい。
票者:純粋読者

■弱者の庭  milletさん
 
感想:読んでいて景色が目に浮かんだ。自分を話を取り入れるとしたら鼻をおさえる女性で、それがあまりにリアルでよく分からない悔しさがあった。そうして引き込まれていた世界観が良かった。
票者:このバトルへの参加作者

■雪の待合室  とむOK
 
感想:雰囲気がとても良かったと思います。驚きという程の結末ではありませんでしたが、良く出来たストーリーでした。強いて言えば、漢数字を使って欲しかったかな、ということぐらいですね。素晴らしいです。
票者:このバトルへの参加作者

■やさしいラジヲ  雪恋うさん
 
感想:印象深く、とても心に残りました。
素敵なお話です。
票者:このバトルへの参加作者


■cheer up letter  冴架さん
 
感想:すごく感動しました。夢に向かって・・・「頑張れ」
私はまだ最終的な進路は決めていないのですが、もしも進路が決定した時には「間違ってない」と自分を信じて頑張りたいと思います。
票者:このバトルへの参加作者


■天気職人の仕事  裕 歩
 
感想:不思議な設定と、ほのぼのとした雰囲気に惹かれました。

票者:このバトルへの参加作者


■鈴の音  八海宵一さん
 
感想:「雰囲気」というか「世界観」というか、風景が目に浮かぶかどうか、を基準に選ばせてもらいました。1000字で書くのは難しいポイントだと思いますが。
同じ理由から、04・雪恋うさんの「やさしいラジヲ」、19・ヘビトンボさんの「大型爬虫類のいる風景」を次点に。
票者:その他のQBOOKS参加作者


■大型爬虫類のいる風景  ヘビトンボ
 
感想: 色々の不満はあるけど、なんか、自分だけの持ち味を理解ってて書いてくる作者は皆無に近い。ヘビトンボさん、遠野浩行さん、松本荵さんあたりが今回、勝つのではないかという推測が立つが、思いついたアイデアをそのままぶつけてきているだけで何のオリジナリティーも見えないのである。
 よって、三人の中からサイコロポン。決定。(M)
票者:その他のQBOOKS参加作者


■晴れた午後  結城真琴さん
 
感想:すっきりしてて平和でいい感じだと思いました。雰囲気がすき。
票者:このバトルへの参加作者

■I want...  砂名さん
 
感想:悲しみにくれる女性の情景をいい意味で淡々と綴っていると思います。
それでも『死んでもいいから傍に居て』という言葉に
女性の無念さが見事に集約されて、文章の流れの中に
しっかりバイオリズムがあるのが素晴らしいと思います。
心、震わされました。
票者:純粋読者


■波紋  せいじさん
 
感想:「波紋」というタイトルに、私は「不安」というイメージで読み始めましたが、内容にあたたかみを感じました。オレンジという色が夕日が差し込むのどかな公園をイメージさせたこと、それから文章のテンポが、とても穏やかだったからだと思います。オレンジ色に染まった池、漕ぐ度に起きる水の波紋、私の気持ちを風にのせた。こういったきれいな表現がとても心に残りました。
票者:このバトルへの参加作者