あなたの手が空中に舞ったらいつもより軽やかに動く私の指先聞きなれた旋律と優しい言葉が響いたら退屈な午後の空気を変えてくれるような、そんな気がしてる1秒後、振り返ったあなたの笑顔に私はどんな言葉をかけるだろうか夢がかなった後の切なさを少しだけ感じながら高い空を背景に、いつもより輝くすべて今はただ、あなたの後姿をずっと見つめていたいやがてこの空がつれてくる別れの気配に気づかないふりををして。
痛みに酷く落ち着かない僕の身体はカルシウムの臭がするそう漂白……洗って削って剥ぎ取れ命の予感が消えるまでひとつものでない肌色が不安で気分が悪く仕方ないだから寒いと弱音は二度と吐かないって誓える氷になったって辛くない心の保ちかたを勉強してきたんだから傷つけようとするものごと包み込む包丁より固い速度で包み込む自棄の果てを失わせる何てことのない貴方の大丈夫と「いつか君を笑ふ」
※作者付記: 色々勉強して書きました
あなたは笑っていますあははと笑っていますあなたは怒っています恐い顔して怒っていますくるくると変化するあなたの心つかめなくて もどかしくてあなたを見つめていますいつも いつも声にならない想いだけどいつも いつも想っています 心から花のように可憐ですその仕草や声も大地のように強いですその視線も心もあなたのそばにいるだけでそれだけで強くなれる 強くいられる好きで 好きで たまらないただあなたのそばにいたいだけ
僕と君が交わした言葉のほとんど全てが真実で確かなものであるとずっと信じていたケンカしたこともあったけど君は僕の話を聞いて僕を理解しようとしてくれたそのままで良いよ、って言ってくれた僕も君の話を聞いて君を理解しようとした君の言葉の全ては僕のこころの中強く響くそして一緒に泣いたんだお互いの悲しみをわけあって涙を半分こにした持ち寄った苦痛は僕にも君にもどうしようもないものばかりだったけどそうやって二人でいれば少しだけほんの少しだけだけど生きている意味もあるかな、と思えたんだよ喜びの後にはいつもそれに見合う程度の悲しみが襲ってくることを僕は知ってたけどそれでもずっと信じてゆけたら、とただ願っていたんだ家と学校とを同じペースで繰り返し生きていく僕らは時に言葉に出来ない程の痛みを背負ってしまう少し周りからはずれたリズム皆心配するけどきっと君は君だけは悲しみの時も苦しみの時も傍にいてくれると信じていたよきみが、そういってくれたから…君は言ったよ親友になりたい、と君は言ったよ張り合いのないあんたは一緒にいてもつまらない、と君は言ったよあの日無理して笑わなくったって良いんだよ、って。信じていたよ僕の生きる力となっていたよ君の一言で僕は救われた本当に本当に何よりも嬉しかったんだ「無理しなくても あなたはあなただよ」でも僕の信じ続けたその言葉は君にとって嘘でしかなかったんだねあの日僕のこころに触れた君がその場しのぎのように吐いた幻想君は僕の何を見て親友になりたいと言ってくれたの嘘に喜び涙する僕はおかしかったですか君の言葉で救われていた僕はどんなに滑稽だったでしょうどんな裏切りよりも残酷だったよ僕の生きていく喜びは日々少しずつどこかへ消えていく家も学校もどこにも居場所がなかった僕に一瞬でも居場所をくれたことありがとうと思っているよでも初めからなくしてしまうものなら僕は何も手に入れたくなんてなかったんだきみはぼくにとっておおきなそんざいとなっていたからあのことばがぼくのいのちふかくえぐっていくよ死にたくないのに死にたくなんかないのにこの手はいつも血にまみれたあかいろ。
感情というのはどこからやってくるのだろう胸の奥がつまったり、喉のあたりがすっぱくなったり、胃の中がつめたくなったりいろいろな場所から「いつもの僕」を変えていくけど、必ず消えていくのにどうして涙は、一度流れ出すと止まらなくなるのかな悲しみだけは、いつまでも心に残って、思い出すたびにきゅうって締め付けられる誰もいない部屋の片隅で、気づかれないように声を押し殺して泣いている僕は女々しいのかなだって、大声でないていいなんて、誰も教えてはくれなかった学校の先生も両親も友達も、泣くなよって言うでも、ぬぐうために涙は流れるんじゃないって、僕は思うから悲しみも苦しみもいつか忘れるとか、涙の数だけ強くなれるとか、皆嘘ばっかりだもしそうなら僕は誰より強いはずだし、こんな風に今、思い出し泣きなんてしないよ思い出し笑いはあるのに、思い出し泣きがないはずないじゃないかそれとも、忘れられないのは、もしかして僕だけなのかな皆いつか痛みなんて忘れてしまうのかなそうして、人も、僕も、忘れられていくのかな人を覚えていて、悲しみだけ忘れることなんてできるというのそれができない僕は不器用なの僕は僕は誰か 答えをください。
※作者付記: 人前で泣ける人はきっと、幸せなんじゃないか、と思うのです。
それはするりと私の手から逃れていってしまうのだそれは姿を変え、ただ目の前を漂う私の目にそれは近ければ捕らえられず、遠ければその眩しさに目眩を起こすある時伸ばした手に確かに触れたそれ幼い憧憬が今、手のうちに在る逃がさないように壊さないようにそっと手繰り寄せたああこの手に やっとこの手に安堵と陶酔とそして終わりの予感そのとき一瞬の強い輝ききらきらと手から粒子がこぼれ落ちるそれは夢のかけら終わりの崩壊そして始まりの予感こころは求め続ける命ある限り永遠に手のひらに残った一粒を胸に抱きひとしずくの涙を捧げた
客の少ないコーヒー屋暇な時間帯 ふたりで貸切 マスターはこちらを見て見ぬふり砂糖なんて入っていないのに手持ち無沙汰になるから、スプーンでかき混ぜるミルクなんて入っていないのに色が変わるんじゃないかと思ってカップの中をのぞき込むだんだん冷めてきておいしくない目の前の人は、とっくに飲み干しているこちらをじっと見る早く飲んでさあこれっきりバイバイと言いたいの「おかわり、頼む?」
ただ大人しく アナタを待つ私は臆病な犬玄関が開く瞬間を今か今かと待ちわびる餌入れは殻のまま最後に愛をかみ締めたのはいつだったかしらアナタに愛を忘れられても私は餓えたりしないのよただ懐かしき色鮮やかな幸せを想い霞(おもいで)を食ろうて生きるからそう、私は決して死にはしないのよ玄関の開く音が聞こえて私はシャンと背筋を伸ばす千切れんばかりに尻尾を振ってアナタを迎えるアナタの隣に他の犬がいても悲しくないわだって私はバカだから隣にいたのは犬じゃなくて猫かもしれないじゃない?それじゃ私、勝てないしだって私はアナタを一途に想うだけの犬だものたまにたまーにでイイの、ね?どうか私を優しく撫でてそうしたら極上の幸せの中、私はまどろみ生きてゆけるから
折り目のついた今日を壊したいのならあの星をつかんでごらん星の上げる悲鳴に君はいたく興奮するはず星の悲鳴は甘ったるいミルクをかけた苺のようにだって君を興奮させるようにできてるんだもん誘惑の赤欲情の白輝きに目もくらんで何も考えられないんでしょ?劣情の白悔恨の赤輝きに目もくらんで何も止められないんでしょ?すべてつかんで壊して夜がすべてを秘密にしてしまう前にすべてつかんで壊してあの甘い悲鳴が止んでしまう前にすべてつかんで壊して夜がすべてを秘密にしてしまう前にすべてつかんで壊してあの甘い悲鳴が病んでしまう前に
窓を開けると ヒュル、と音がして秋風が冬風に 匂いが悲し過ぎるよキンモクセイ あの香りいつの間に鳥たちは… 騒がしく忙しく鳴き私たちが… 校庭を走るときには もう日々割れ 冬に侵されるだろうもう泣かない 冬に消えて強くなる黄金に香ばし 茜に黒くかげが飛ぶ真っ暗い紺色 コンクリートのつや確かグミの木 あかあかと君照らすカメムシ… 嫌われ者泣いているあのひと… 救ってりんごの日にもう冬の匂い 冬の匂いだけが走る泣きたくなり 冬の匂いだけが狂う
このまちをこのとおりをおなじようにとおってひとびとはみなねがいをつぶやきふたたびまとってきたみちのいつものにちじょうにかえっていったのでしょうか* * *ねがいを、採るのねがいを捕るんだねがいを摂ろうとねがいを執るとき* * *一歩ふみだしたそのさきはきのうまでのごみ袋さげた有明のあさ* * *ときどき洗濯物がうらやましくなるくしゃくしゃに丸められたって半日もすればおひさまみたいにすっかりもとどおり、で。なんか、くやしくない?* * *「メッセンジャー、きいてよ」ひとがいる意味ってきっと、たぶん、それだけのこと* * *とくんってきざむいまをつれてかえるよあしたへねがいをこめて
戦いに勝つことはいいことだ。戦いに勝つのは楽しい。楽しむことはいいことだ。戦いに勝つのはいいことだ。矢を打ち抜こう。戦いに勝っていこう。そうすればいいことがある。いいことがあるのはいいことだ。勝つことは楽しい事だ。戦いに勝つのを楽しんでいこう。勝っていこう。そうすればいいことがある。戦いに勝っていこう。そして楽しんでいこう。戦いに勝とう。そうすればいいことがある。楽しんで戦う。楽しんで勝つ。楽しむ。勝つのを楽しむ。勝って嬉しがる。勝ちを楽しむ。楽しく勝つ。
※作者付記: 楽しく書きました。楽しく読んでください。これからも詩を書いていきたいと思います。
卒業生入場卒業証書授与卒業合唱代表の言葉祝辞卒業生退場花束思い出校舎友達進路恋教室涙後輩涙先生涙桜涙別れ涙涙涙明日の朝、目覚めたら、貴方はもう他人。
※作者付記: もうすぐ卒業してしまう先輩を思って書きました。季節がずれてるのは許してください。