ナイロンポリエステルコットン封じ込める昨日の夢中国製の合成皮革ウールプラスチック作り出す今日の自分ワイシャツに封じ込めた反逆精神ネクタイで縛り付けた自尊心踏み出したビジネスシューズの先は詰まり気味の直方体明るい明日を作るのはこの暗い今日なのさ視線は近くに落としておけ自分の未来が見えちまうワイシャツよ封じ込めろこの不安ネクタイよ離さないでくれこの俺を踏みしめるビジネスシューズよどうか俺を連れて行ってくれこの暗い今日を越えてあの明るい明日へ
バイトの本採用が決まり明日からは必死に生きていかねばならない1年以上もかけないと詩も書けないくらい手先も見えないくらいの闇にずっと ずっと飲み込まれていたのだから仕方ないのだけど 父が亡くなり 友人が亡くなり それでもなお 増えてゆく『友人』 全て年上 友人と父の友人 を 全て受け継いだからバイトの本採用が決まりまた 新たな仲間が増えていき 人の輪が広がっていきいつか私と 深紅の糸 で繋がっている人と出会うのだろう
おさんぽ、おさんぽ、アタシとアタシのあいするネコチャンとでトコトコ、テトテトテあるくのすすめ、すすめ、アタシとアタシをあいするネコチャンとでドコドコ、テとテとテつないでひろばをぬけたらねおかあさんのところにつくからねもうちょっとだよ道の 真ん中何にも 無いトコ花が 一輪 咲いていてほら、おかあさんパンうってるのだいすきな おかあさんいいにおいの おかあさん花の下の 根っこの下に小さな骨が ありましたおかあさん、おかあさん、おかあさん、日が暮れる頃 二つの陰が寄り添うように 溶けて消えたトコトコトコ。テトテトテ。つないで、つないで。
アナタと過ごした日々を例えるなら、夏。全てが輝き、何も怖い事は無かった。でも夏が終わってやって来たのは、秋。私は恐れを知り、アナタと共に色は去った。そして広がる長い長い、冬。白と黒しか映さない目に、白く綺麗な顔が残る。私はじっと、次の季節の訪れを待った。春を迎えるまで、一体何年かかっただろう。今やっと桜が咲き始めた。アナタと出会った季節。私の歩く速度は速く、アナタへと近づいて行くよ。何時かは追い越してしまうけど、それまで其処に立っていてね。真新しい服に袖を通す。春が来たから会いに行こう。
後ろを向いて 世界を見た時 世界は変わっていた。今まで歩いてきたはずの足跡は見えなく、サビとカビだらけ誰が想像しただろう?なんでこんなことになったのか?自分に偽って歩いてきた所には花すら咲かない サボテンですら枯れる道。いつからそんな弱くなったんだ・・ おれは自分に自信をもって歩いてきたはずの道はこんな道じゃなかったはずだでも 現実はこのありさま、 解決策すら浮かばない一歩も前に行けなかった 心の弱さ みんなもってるその弱さと言うプライドがおれを変えてきた。
とんとんとんとんとんとんとんあおいあめしずく おちて はじけてまざるわたしぱちぱちぱちぱちぱちみどりのひかりくものすきま まだだよまだだよもうちょっとまって
※作者付記: 朝、雨の音で目が覚めました。今日は雨です。
見たくない物を 見なくて済むように見たくない物なんて 消えちゃえって思ったら一番消えそうなのは 他のどんな嫌な物でもなくて自分だな と思ってしまいましたちちんぷいぷい高々と持ち上げた おまじないの両手は何だか切なくて 何だか虚しくて邪魔くさい自分だけ いっそ消えちゃえなんて心にもないこと 言ってみたりしましたちちんぷいぷいギュッとしてパッあーあ胸の錘もこんな風に簡単に消えてくれないかなぁ
『新着メール問い合わせ』くるはずのない貴方の返事『新着メール問い合わせ』だけど来る事を期待して『新着メール問い合わせ』でもやっぱり『新着メールはありません』
撚る言葉を撚っていく紡ぐのでは ないカタ カタ と紡ぐのではないひとつ ひとつ手を 指をつかって撚 り 合 わせていく
好きだこの絨毯のほころびが好きだ夢と憧れの聖地アメリカが好きだ春を匂わす菜の花が好きだ快楽にゆがむ君のその顔が好きだ有りもしない夢に突き進む孤独が好きだ高さを競う煙突のモラルが好きだ動脈を呼吸させる真っ赤な血流が好きだ野良猫の振り返るその視線が好きだ犬小屋と水槽と鳥籠の身勝手が好きだ聞こえてくる全ての音が好きだ目に映る全ての事が好きだ感じ得る全ての物が好きだ好きだ好きだ大地にひれ伏し両手をいっぱいに広げ地球を抱きしめる好きだ好きだ
計って 混ぜて こねて 冷して 寝かして じっと待つ 其れはまるで恋のようで 其れはまるで愛のようだ
※作者付記: 何時もいつもイツモどうしてあたしばかり気にかけて、あたしばかり振り回されているの?
夢を見ていたような 今もまどろみの中であるような現われては掻き消える 白い感覚私はどこにいるのか夢は いつ醒めるのか暗く日の差す回廊を歩きつめ誰かが そこにいるのか何もわからないままに 白い感覚に身を委ね 私は歩く深い闇が訪れる ような甘い予感が満たされるどこか遠くで 風の音がもうじき 天頂へ向かうだろうそんな 遠い場所へ 時折行っては 帰ってくる次は いつ訪れる事になるのか 分かりはしない