太郎が愛の告白をした わたしは太郎が大好きになった いいえ、ずっと前から本当は太郎が好きだった この人が好き、と、そう思って 激しく恋して 悲しくて辛くて、これまでどんなにせつなかったことだろう それなのにウキウキと楽しい気持ちになれないのは わたしって、なんだろう?
横断歩道で見つけた青春まだ行けるまだ大丈夫はもう危険消防署で見つけたあなたとの恋火をつけたあなたの責任最後までそしてトイレで見つけた人生もう一歩前へ進んでください
鳥は 流れを知っているあなたのもとへの 風向きとあの日出会った 雨の音ゆっくりと連れていって下さいこの弱さで固めた翼ではもう 飛べそうにないのよ穏やかになびく葉と共に紅く染まった 街灯を越え海が見える町へあなたの帰る土地へ全ての想いが 翼となり 重なり合って羽ばたいた鳥今 歌声を聞いたわ
ひらひら舞い落ちてくる桜の花びら一つ一つの花びらそれぞれの形それぞれの色五枚そろって桜の花だけど一つ一つ綺麗でかわいいひゅぅと力の強い風だけど桜の花びらは一つ一つの個性を表面に描いて 綺麗に散っていく桜の道を歩きたいと願うまで
※作者付記: この詩はいつか、大切な人と歩きたいという想いを素直に書きました。
紡ぎだした 声 言葉 息遣い全てを静かな夜に吐き出す届いてね 空へ 月へ 星へ唄は夜風のリズムに乗って彼方の耳へ 届いて欲しい。溢れだした 涙 音 静寂本当に好きだった・・・ 呟いた言葉空に響いて 胸に響いて彼方に きっと響いて欲しい。私の代わりに涙こぼした空だから、明日はきっと晴れ涙の雫に アスファルトが輝いてキラリあぁ・・・彼方を想い出す
僕は時計を止めた僕はカーテンを閉めたこの世界から放り出されるのが怖くてだけどねそれでも夜は明けた音もなく光もなく僕はまた死へと近づいた
あるとき、「来世、生まれ変わるなら、是非とも“木”になりたいと思っているの。」と、私が言うと、貴女は、「そうなんだ。」と、笑顔で答えた。「人に言うとね、いつも、おかしな顔をよくされるの。」と、私が言うと、貴女は、少し視線を落としてから、「私は、生まれ変わったら“空”になりたいと、思っているの。」と、笑顔で言った。「でも、それをね、親に話したら、すごくすごく、笑われたの。」と言い、貴女は、顔には相変わらず、穏やかな笑みを浮かべたまま、少しだけ、俯いた。私は言葉を失い、二人の間には、しばしの沈黙が流れた。