心に 光の短剣を刺す (聞こえない音)ぷしゅうーっ 墨汁が元気よく出て こぼれた影が黒かった そこに兎が飛んできて 白い毛もぐらし濡らす 赤い眼そのまま真っ黒け 耳も尻尾も真っ黒け しばらく笑って (聞こえない声)きゃっきゃっきゃ そのまま固まった 神の手による彫刻が 心の傍に落ちている 膿んだ心は治っても 忘れたことを忘れても 兎の目だけは固まらない (聞こえない視線)じいーー