年齢差ハタチの友情
おるすばんはそんなにきらいじゃない。
ずっとテレビを見ててもおこられないし、ずっとゲームしててもおこられない。ねむくなったらソファーでねれる。
「ねるんだったらベッドにいきなさい」って、おかあさんはよくゆうけど、ソファーのほうがすきなんだ、ぼくは。いってもわからないみたいだけど。
でもいま、ソファーにはマキがねてる。
マキはおかあさんの友だち。
ええっと、かみの長い人。くちびるが赤くて、それからタバコくさい。そんなかんじ。
マキはぼくがゲームしてるあいだに、かってにソファーをとっちゃてる。別にいいけどさ。でも本よんでねちゃってたりする。
マキはねててもおきててもあんまりかわらない。あんまりしゃべんないし、おかあさんとはぜんぜんちがう。
ちょっと、こわい。
何かんがえてるんだろうって、ちょっとふしぎ。
おかあさんはあしたかえってくる。だから今日はマキと二人。
「えんりょなくしかってね」って、おかあさん、マキにいってた。
でも、マキはしからない。
アイスいっぱいたべても、おかしいっぱいたべても、ぜんぜんしからない。
でも、かいものにいくときはぜったいぼくをつれていこうとする。「いまはいい」っていっても「だめ」ってゆう。
やさしい人なのかこわい人なのか、はんだんしきれない。
でもさいきん気づいたことがあって、マキ、ぼくのまえではタバコをすわない。あんなにタバコくさいのに……。
だからぼくはマキを「やさしい人」っておもってやることにしてる。
「ふはぁ……」
あくび。いろいろかんがえてたから、ちょっとだけねむくなった。
でもまだ八じ。
あしたおかあさんがかえってくるから、ずっとゲームできるのは今日しかなくて、ねちゃったらすごくもったいない。
そんで、マキねてるのかなってふりむいたら、マキと目があった。
ぼーってぼくを見てた。あかちゃんみたいだ。ひまみたいだからあそんであげよっておもった。
「マキおばちゃん、いっしょにやろ」
「……ん」
マキは大アクビをした。ぼくがあそんであげようっていってるのに、だらだらしてる。それでもちゃんとソファーからおりて、ぼくのところにきた。
でもなんでか、マキはぼくのあたまを「ガシッ」てつかんだ。かおをよせてきて、マキはひくい声でいった。
「……おねえちゃん」
「…………」
「おばちゃんじゃなくて」
ぼくはどきどきした。
「う、うん、……マキおねえちゃん」
ぼくがそういうと、マキはぼくのあたまをはなした。
マキは「うん」てうなずいて、「にこ」ってした。
ぼくはテレビのほうをむいた。
マキはどうやら「びみょうなおとしごろ」ってやつみたいだ。
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