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第2回小説参加作品/エントリー3
バラン
文字数1093


年齢差ハタチの友情

 おるすばんはそんなにきらいじゃない。
 ずっとテレビを見ててもおこられないし、ずっとゲームしててもおこられない。ねむくなったらソファーでねれる。
「ねるんだったらベッドにいきなさい」って、おかあさんはよくゆうけど、ソファーのほうがすきなんだ、ぼくは。いってもわからないみたいだけど。
 でもいま、ソファーにはマキがねてる。
 マキはおかあさんの友だち。
 ええっと、かみの長い人。くちびるが赤くて、それからタバコくさい。そんなかんじ。
 マキはぼくがゲームしてるあいだに、かってにソファーをとっちゃてる。別にいいけどさ。でも本よんでねちゃってたりする。
 マキはねててもおきててもあんまりかわらない。あんまりしゃべんないし、おかあさんとはぜんぜんちがう。
 ちょっと、こわい。
 何かんがえてるんだろうって、ちょっとふしぎ。

 おかあさんはあしたかえってくる。だから今日はマキと二人。
「えんりょなくしかってね」って、おかあさん、マキにいってた。
 でも、マキはしからない。
 アイスいっぱいたべても、おかしいっぱいたべても、ぜんぜんしからない。
 でも、かいものにいくときはぜったいぼくをつれていこうとする。「いまはいい」っていっても「だめ」ってゆう。
 やさしい人なのかこわい人なのか、はんだんしきれない。
 でもさいきん気づいたことがあって、マキ、ぼくのまえではタバコをすわない。あんなにタバコくさいのに……。
 だからぼくはマキを「やさしい人」っておもってやることにしてる。

「ふはぁ……」
 あくび。いろいろかんがえてたから、ちょっとだけねむくなった。
 でもまだ八じ。
 あしたおかあさんがかえってくるから、ずっとゲームできるのは今日しかなくて、ねちゃったらすごくもったいない。
 そんで、マキねてるのかなってふりむいたら、マキと目があった。
 ぼーってぼくを見てた。あかちゃんみたいだ。ひまみたいだからあそんであげよっておもった。
「マキおばちゃん、いっしょにやろ」
「……ん」
 マキは大アクビをした。ぼくがあそんであげようっていってるのに、だらだらしてる。それでもちゃんとソファーからおりて、ぼくのところにきた。
 でもなんでか、マキはぼくのあたまを「ガシッ」てつかんだ。かおをよせてきて、マキはひくい声でいった。
「……おねえちゃん」
「…………」
「おばちゃんじゃなくて」
 ぼくはどきどきした。
「う、うん、……マキおねえちゃん」
 ぼくがそういうと、マキはぼくのあたまをはなした。
 マキは「うん」てうなずいて、「にこ」ってした。
 ぼくはテレビのほうをむいた。
 マキはどうやら「びみょうなおとしごろ」ってやつみたいだ。



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