作品受付/10月1日〜10月末日(〆切りました)
作品発表/11月7日〜
投票受付/11月7日〜末日
結果発表
第3回体感小説バトル・インデックス
エントリー1 emuさん作/クール
エントリー2 本作品の公開は終了しました
エントリー3 s・バレットさん作/詳説ヘレン・ケラーの生涯
第3回体感詩人バトル・インデックス
エントリー1 みけねこさん作/HAND
エントリー2 空を仰ぐ人さん作/風が渡る場所
エントリー3 WAKAさん作/しろいかみのうえ
エントリー4 O・M・Eさん作/WILL?
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小説部門
Entry1
クール
emu
文字数992
彼には彼女がいる。
そんなことは4年前から知っていた。
でも、4年前は特にそういう気持ちは抱いていなかった。
「まだ付き合ってるんですか?」
4ヶ月前に聞いた時だって、とくに意識していた訳ではない。
食事時の単なる場繋ぎの為の良くある会話だ。
「結婚は考えてないんですか?もう一緒に住んでいるんでしょ?」
私がよくする質問。
同棲している人に同棲した事のない私がよくする愚問。
「きっかけがあればね」
よくある答え。
本当に4ヶ月前のこの時は、私も彼もただの仕事仲間。
2ヶ月前酔った私がすごい淋しさに襲われて電話した。
「私ってあなたの浮気相手ってことなのかなあ?」
バカげた質問。初めてセックスしてから1ヶ月もたってないのに。
案の定答えは「そんなのまだわからないよ」
「彼女の事好き?」
「……うん」
男ってずるいよなあ…この日の彼との電話の感想だ。それだけ。
この時はまだ彼女の存在をさほど気にしていなかったから。
知ってて私から誘ったんだもの。
だから、彼女と私どっちを選ぶの?なんて聞く気もなかった。
だって、普通の男ならよっぽど嫌なタイプじゃ無い限り
女から誘われて断る理由ってそうないでしょ?
こういうポジションはいつもの事だから慣れている。
今、私と、ここにいる彼が楽しければいい。
そういうモットーで生きていた。
私といる時は私を見ていてくれるから、それだけで楽しかった。
二人でいる時間を作ってくれるだけで幸せだった。
本当に、楽しい夏だった。
現実を目の当たりにしたのは先月。
彼は彼女と共に私の目の前に現れた。
仕事仲間の飲み会なのに、なんで関係ない彼女を連れてくるの?
きっと口に出さなくても私の目はそう訴えている。
彼とも彼女とも目を合わす事など一度も無く
一体私の目は誰に訴えかけてたというのだろう
ふいに今までの彼の言葉が次々に蘇る
彼女との物語が私の中で溢れ出す。
誰か、止めて。誰か、気付いて。
皆が笑顔で目の前のカップルを見ている事が
私の内臓をフル活動させている事を。
時間は怖い。時を重ねるごとに気持ちは変化し続けるから。
女は欲張りだから、
いつまでも2ヶ月前のお気楽なセックス好きな女だと思わないで。
早く私のせつなさに気付いて。
10月。私の誕生日が近付いている。
秋は誰もが人恋しくなる時期。
側に居て欲しい。私は寂しがりだから。
強がりだから。小心者だから。
だから彼とはこの2週間、会えていない。
だって、彼には彼女がいるから。
Entry2
本作品は公開を終了しました。
Entry3
詳説ヘレン・ケラーの生涯
s・バレット
文字数999
「う、うぉーーたぁーー!!」
「ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォータ
ー。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォー
ター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォ
ーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウ
ォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。ウォーター。
ウォーター……」
「うぉぉーーーーーーたぁぁぁーーーーーーーー!!」
(ヘレン・ケラー、大洪水を前にノアに語る)
詩部門
Entry1
HAND
みけねこ
行数44
小さな子どもの 小さな手では
掴み取れる物も まだ小さい
手の上にのる量も まだ少ない
子どもだから? 小さいから?
だけど その子どもの胸には
大きな夢がある
いつか掴む 大きな希望
未来へ向ける 心の灯かり
成長した大人の 大きな手なら
色々な物が 掴み取れる
手の上にのる量も とても多い
大人だから? 大きいから?
だけど その大人の胸には
夢の影が薄い
何時の間にか諦める 自分の希望
忘れられた 過去の灯かり
自分の手を見つめ
掴みたかった夢を思い出そう
今なら掴めるはず
小さい頃の 大きな光
忘れられない 希望の光
Entry2
風が渡る場所
空を仰ぐ人
http://k.excite.co.jp/hp/u/nonacan 空の名残り
行数23
貴方は覚えてる?
たまたま通りかかった
この場所は
貴方と自転車を
押しながら歩いた
想い出の場所
緑眩しい
けやきのトンネル
その間に並ぶ
銅像たち
今も変わらず
そのままで
互いに違う
道を選んだ私達
今が幸せなら
それでいい
横断歩道の手前
赤信号で止められた
そういえば
あの日も
こんなふうに
風が渡って
いったよね...
Entry3
しろいかみのうえ
WAKA
行数29
みあげたそらに にじがあって
ふりむいたほうに たいようがあって
しろい かみのうえに
くれよんで にじをえがくよ
みたままの そのままのいろで
くもひとつない そらをえがくよ
あおでみずをぬって
あかでたいようをぬって
きれいな よごれたいろのない
このけしきを くれよんでえがくよ―――
今の僕とは、何が違ったんだろう
昔の僕は 何を思ったんだろう
今の僕の絵には、汚れた川や
ゴミだらけの街が、ありのままに
描かれている
昔の僕は空を見上げ
すべてを見上げ
笑っていた
今の僕はうつむいて
何かを見下し
泣いていた
今の僕とは何が違ったんだろう
昔の僕は 何を思ったんだろう
白い紙の上で
白い紙の上で
この景色が 少しは違って 見えたんだろう
Entry4
WILL?
O・M・E
行数0
「理由なんて無い」なんて言ってて好き勝手してた自分に気づく。
本当は逃げてるだけ。くだらない自分に気付きたくないだけ。
「明日なんて要らない」て言って欲しがるだけだったあの頃。
それよりもっと前の気恥ずかしい自分を忘れたかっただけ。
いつしか言葉にできなくなった「自分」てやつを「大人」って呼んでた
「いつでも夢を」って言葉にできたあの頃を懐かしむだけになってた
…今からでも遅くない。ちょっと 戻ってみないか?
大好きだったあの人。
大嫌いだったあいつ。
いつものメンバー。
「何か」への苛立ち。
恥ずかしさとワクワク。
「思い出せる」ってことはまだ「無くして」ないから。
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