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第34回1000字小説バトル Entry12

素直+好奇心=・・・?

庭の木々の隙間から、やわらかくて、温かい光りがさしています。風もやさしくささやいています。そう、小春日和です。その縁側で、おばあさんが1人、気持ち良さそうにお茶を飲んでいました。
「昨日まではあんなに大雨だったのにねぇ。いい天気だこと・・・。」
おばあさんは、近くにいる2羽のスズメに、ニコニコと話しかけていました。
「おばあちゃん、ただいま!」
明るくて大きな声の主は、おばあさんの孫の太郎です。スズメ達は、太郎の大きな声におどろき、我先にと屋根の上へと逃げてしまいました。
「おお、太郎や、おかえり。裏の山は楽しかったかい?」
おばあさんは、仏様の様な笑顔で太郎を迎えました。
「うん!見たこともない虫がね。い〜〜っぱい、いたんだよ!おばあちゃんにも見せたかったな。」
太郎は、おばあさんに負けじと、まんまるな笑顔で答えました。
「そうかい、そうかい。良かったねぇ。・・・おや?右の手、虫に刺されたの?」
「うん。ちょっと痛かったけど。でも平気だよ。もう10才の男の子だよ!」
「強い子だねぇ。今、薬つけてあげるからね。」
おばあさんは、その細い指で薬をやさしくつけてあげました。
「ありがとう、おばあちゃん。」
「いいんだよ。」
おばあさんは、相変わらずニコニコと笑っていました。
 ふと、太郎は、足元の1本の黒い線に気が付きました。
「アリだ!」
太郎は、アリの行列を見つけたとたん、足で踏みつけました。
「こら。太郎、おやめなさい・・・。」
おばあさんは、笑顔で言いました。
「アリさんもね、一生懸命に生きてるんだよ。命は1つしかないんだよ。」
「ごめんね。アリさん・・・。」
太郎は、すまなそうに謝っていました。
「太郎も命は1つしかないのだから、後悔しない様に一生懸命に生きなさい。」
「うん。わかった!生きてる内にやりたい事、いっぱいするね!」
「そうだね。頑張りなさい。」
すると太郎は、近くにあったクワを大きく振り上げ、おばあさんの頭に叩きつけました。
「ゴン!!!」
おばあさんは、そのまま倒れてピクリともしませんでした。
「ごめんね。おばあちゃん・・・。」

「ごめんね。おばあちゃん・・・。」

「ごめんね。おばあちゃん・・・。」

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