Entry1
密室芸人
SuzzannaOwlamp
乙「甲さん、大変です!」
甲「どうした。殺しか。」
乙「いえ、笑いです。」
甲「笑いか。そりゃ厄介だな。」
~現場検証~
乙「ガイシャのマイケル・オレルアンは29歳。現在日本大学に留学中です。」
甲「凶器は?」
乙「一発ギャグです。ガイシャの横隔膜に含み笑いの形跡がないことからも見て取れます。」
甲「なるほど。ところで、この受話器は最初から上がっていたのか。」
乙「はい。我々が踏み込んだときには、既にガイシャの指紋がべっとり付着していました。」
甲「ということは、ホシは受話器越しにガイシャに一発ギャグを囁き、爆笑させた。そういうことだな。」
乙「はい。しかし、甲さん、少し不審な点が……。」
甲「どうした?」
乙「それが我々が踏み込んだとき、この部屋、すべて鍵が掛かっていたんです。」
甲「そりゃどういうことだ。」
乙「つまりこの部屋、密室だったんです。」
甲「密室芸人か。」
乙「そういうことになりますね。一発ギャグということで当初、間寛平と吉田ヒロが、捜査線上に上がったのですが、彼らは密室芸人というよりは、舞台芸人ですので……。」
甲「そうか。しかし、見事な笑わせっぷりだな。ホトケさん、すっかりえびす顔じゃないか。」
乙「是非、その密室芸人を逮捕して、一発ギャグを吐かせたいものですね。」
甲「よし、切れのある一発ギャグを持った密室芸人を虱潰しにに当たってみてくれ!」
乙「かしこまりました。」
その時、甲の携帯電話が鳴る。
丙「も、もしもし。わ、わ、私が、は、は、犯人です。な、な、な、何卒、ご、ご、ご、ご容赦ください。」
甲「お前は犯人じゃない。」
乙「甲さん、どうされました?」
甲「ただのいたずら電話だ。気にするな。」
乙「鋭い推理力ですね。」
再び、甲の携帯電話が鳴った。
丙「烏がカァーと鳴けば、鳩は何と鳴く?」
甲「いい加減にしろ! ホロッホーだろうが!」
乙「どうかされました、甲さん。様子が変ですよ。」
甲「犯人はお前だ。」
マイケル・オレルアンにその人差し指が向けられ、甲は丙を見下ろした。
丙(マイケル・オレルアン)「私が犯人であり、私が被害者でもあります。とも致しますれば、私がかの有名な密室芸『ゲルニカ』の作者であることは言うまでもないことです。It’s very show time! UTR.sir,I am Mikel Orellan.My hoby is painting a horse hip.」
甲「コオノロア。」