Entry1
詩日記
石川順一
この世は詩で出来ているような気がする
そう考えている私は毎日詩日記を付けている。
2011年4月29日。くしゃくしゃになったシャトーの模型があった。胡乱なロックミュージシャンを配して、国家レヴェルの忍者が暗躍する虚構ワールドであった。作る者が登る。登る者は刀の心。日当はもらえない。馬が走り出す。幻の馬が。青い馬など存在しないと言っていたヒトラーの退廃芸術討伐。リトルワールドで馬を見た。大きな馬。大島の馬はどうだったか。祖母との記憶。幼き頃の記憶へと遡行する。祖母との写真。世界を睥睨する我。先頭に立たされて戸惑っている訳ではないようだ。「野生の馬」と言う合唱曲。中学一年生の頃に歌ったような気がするのだが、違うような気もする。「黒い馬」だったような気もするのだが恐らく「野生の馬」でいいのだろう。イオとはインプットとアウトプットと言う英単語の頭文字をとったもの。憲法、刑法、刑事訴訟法。これらの司法試験論文問題参考書。旧司法試験。参考書の出版会社「イオ」。インプットとアウトプット。InputとOutoput。IとOでIO、そしてイオ。日本語だけで考えるとイアに成ってしまうとは神の代言人の発言。日本語のイとア。イア。慰安。カナダ人のイアンブルァーを想起する。日本の大学に留学したジャーナリスト。
また別の日の詩日記には詩作の為のイメージが書き込んであった。
2016年1月18日(月)。詩作スケッチ。フルス(Fluss)(ドイツ語)(川)・・・字が読み辛いのであきらめる。
2015年8月11日(火)15時15分13秒(これは私がこれから転記しようとする転記元の短歌サイトにおける投稿時の年月日時間であって私の日記のそれではない)
玉砕も散華もいまだわが裡にいくさのかげを曳きずる言葉 橋本喜典
津波跡見てもどりくる駅前にどつと並べるくれなゐのタン 篠 弘
いかように教えたのだったか教室で小林秀雄の「無常ということ」 小林峯夫
来て知りし嬉しきひとつ白蓮の晩年の書ののびのびとせり 大下一真
紫陽花の花の重たきかたまりや宵かたまけて群童のごとし 島田修三
「戦争を知らぬ」輩となる部分バドワイザーをハノイにて飲む 柳 宣宏
焼香の客に頭を下ぐるたびみしみしと首のあたりが鳴れり 中根 誠
のろのろとゆく教習車に苛立てる我はも時間(とき)に流さるる人 柴田典昭・・・・・
もうこの辺で切りを付けようと思う。私の詩日記はこれ終わりにします。短歌も詩として扱いました。