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1000字小説バトル

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1000字小説バトルstage4
第3回バトル結果

ざんねん

第3回は、サヌキマオさん作『国境なき石段』ごんぱちさん作『晴れ間』の二作品が一位となりましたが、それぞれへの投票数が一位作品の数を上回りませんでしたので、規定によりチャンピオン作品はありません。

投票結果
得票数 
1
Bigcat
1
2
サヌキマオ
2
3
ごんぱち
2
4
オレンジ色
夕都
5
狂女の独白
日向きむ

感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。

「私の投票がない!」「内容が違うような?」……掲載もれ、ミスなどがございましたら、QBOOKSインフォデスクのページよりご連絡ください。

推薦作品と感想

国境なき石段
サヌキマオさん


感想:
情景描写が重厚な感じでいいですね。オチはとってつけたようで、もう一つという感じですが、好きです、作品の醸し出す雰囲気が。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
 潜水ならぬ潜気服。
 999にあったな。
 潜水服はあれ、ヘルメット潜水というのはしかし、風情があるなぁ。
 1700年代から大きく姿を変えず、まだ多少は使われ続けているのも面白い。
 人間を機械化したような、ガスマスク的不気味さも趣深い。
投票者: このバトルへの参加作者

晴れ間
ごんぱちさん


感想:
「拾った美女」
 非常に古典的な怪談話を、非常に素直にアレンジしてあります。
 なにぶん、素直でしてなぁ。

「国境なき石段」
 タイトルを思いついたときにはこんな話になるとはちーとも思いませんでした。

「晴れ間」
 良タイトル。重厚な描写を目指そうという気がいいと思いました。そう、高みを目指そうという気がいいのです。いいのです……投票。

「オレンジ色」
 なんかこう、フワッとしたものを書きたいんだろうか。登場人物の会話も全体的にふわっとしているのに、書かれている状況に一番思い入れがあるのは当の作者だけ、という。よくあるパターンですが、作者が思っているほどには良さが伝わっておらぬと思います。
 実際問題、会話を交わしただけでそこまで印象的なエピソードになりうるかしらん。

 一点、
>あどけないので成人に見えなくもない
 見えなくもない、だと成人に見えちゃう。

「狂女の独白」
 こちらはイマジネーションの奔流。意味は分かんなくとも、この「どーっ」感のほうに感動を覚えるもんです。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
1.拾った美女
bigcatさんの前回の文章が、今回のバトルにかなり影響を及ぼしていると思われます。殆ど鉤括弧を使わずに千字で読ませる度量は、かなりセンスが問われると思いました。
2.国境なき石段
最後の2行が限りなく好きです。何をされているのか、分からなかったというのが、本音ですが、サヌキマオさんの文章には、読んだ後に、読者を変えてくれる技術がある様に思えます。
3.晴れ間
本格派小説ですね。侍の立ち回りだけに、スポットを当てたのは、さすがだと思います。読みやすかった事と、最後、晴れ間が見えなかった所に捻りを感じました。
4.オレンジ色
青春なのでしょうか。まだ若い作家さんなのか、と思いました。読みやすかったし、文体が綺麗です。今回に関しては、本作に票れたかった。

どの作品も良かったです。お馴染みの作家さんにするか、新鋭の作家さんにするか、迷いましたが、今回は、好きな作風で選びました。
投票者: その他のQBOOKS参加作者

拾った美女
Bigcatさん


感想:
現代における怪談はどうあるべきかをさり気なく示唆して居ると思いました。タクシーの運転手に、そこに乗って来た女性、そして火事と。シンプルな構図ながら、深く納得させる物語があります。

ラフカディオハーン(小泉八雲)を持ち出すまでもなく、日本における怪談シーンはどうなのかと言う事は、日本人自身が担うべきだと言う意見と共に、外国人を単に排斥すればいいと言う訳ではないにしても、難しい問題をはらんでいます。

水木しげる、京極夏彦など、御大はたくさん居たりしましたし、今でもたくさんの人が活躍して居ますが、やはりこの小説を読んで、これからの日本における怪談シーンはどうあるべきかを深く考えさせられました。
投票者: その他のQBOOKS参加作者