感想:「拾った美女」
非常に古典的な怪談話を、非常に素直にアレンジしてあります。
なにぶん、素直でしてなぁ。
「国境なき石段」
タイトルを思いついたときにはこんな話になるとはちーとも思いませんでした。
「晴れ間」
良タイトル。重厚な描写を目指そうという気がいいと思いました。そう、高みを目指そうという気がいいのです。いいのです……投票。
「オレンジ色」
なんかこう、フワッとしたものを書きたいんだろうか。登場人物の会話も全体的にふわっとしているのに、書かれている状況に一番思い入れがあるのは当の作者だけ、という。よくあるパターンですが、作者が思っているほどには良さが伝わっておらぬと思います。
実際問題、会話を交わしただけでそこまで印象的なエピソードになりうるかしらん。
一点、
>あどけないので成人に見えなくもない
見えなくもない、だと成人に見えちゃう。
「狂女の独白」
こちらはイマジネーションの奔流。意味は分かんなくとも、この「どーっ」感のほうに感動を覚えるもんです。
投票者: このバトルへの参加作者
感想:1.拾った美女
bigcatさんの前回の文章が、今回のバトルにかなり影響を及ぼしていると思われます。殆ど鉤括弧を使わずに千字で読ませる度量は、かなりセンスが問われると思いました。
2.国境なき石段
最後の2行が限りなく好きです。何をされているのか、分からなかったというのが、本音ですが、サヌキマオさんの文章には、読んだ後に、読者を変えてくれる技術がある様に思えます。
3.晴れ間
本格派小説ですね。侍の立ち回りだけに、スポットを当てたのは、さすがだと思います。読みやすかった事と、最後、晴れ間が見えなかった所に捻りを感じました。
4.オレンジ色
青春なのでしょうか。まだ若い作家さんなのか、と思いました。読みやすかったし、文体が綺麗です。今回に関しては、本作に票れたかった。
どの作品も良かったです。お馴染みの作家さんにするか、新鋭の作家さんにするか、迷いましたが、今回は、好きな作風で選びました。
投票者: その他のQBOOKS参加作者