杖を捨て雨に唄おう
難波知巴さん
感想: わーい人がいっぱいいるぞーー!
「蝦夷」
なにかすごく地の文のちゃんとした作品が出てきた。結局運んでいるものの正体もわからないまま終わるのは実にQ1000字っぽい(いいのか)。
一点、<大名に首切られたら>というのだけ気になった。斬るのは現場監督(的な侍)であろうので、もうちっと書きようがあったのではないかしら。
「異世界転生」
メタ的なネタもいれつつ、軽快なのがよいと思います。ずんずん書き進めていくと、もっとなんか見えてくるはづ……
「七日香奠」
ご時世に引っ張られて作品がドゥンドゥン暗くなっている。こんなことではいかんぞ! 維管束!
故人が「ナノ加工のエンジニアをしていて『ナノ加工電』」というオチも考えましたが、実現しませんでした。
「杖を捨て雨に唄おう」
通りすがりの若い女性たちが「おしゃれなお爺さん」と囁くかはともかく(ここは囁いている気がした、くらいのほうがいいと思う)、爺さんがやる気になったのはいいし、孫が真剣にファッションを見立ててくる所が、服のチョイスにガチ感が出ていて良いと思った。
きっとお相手のおばあさんも暖かく受け入れてくれることだろう、という世界観の確立に成功している。今回はこれかな……。
「グルメ探偵」
自分で自由に使える金が出来てから桃缶を買って「こんなに小さかったっけ?」と驚いた覚えがありますた。
最近は葬式で積まれることもなくなりました。あ、桃缶の話です。
「アレシアおしゃべりクッキング『トンカツを作る』」
このー、ある程度の勢いで書いているときには「いかに会話の応酬だけみたいな『漫才の台本』にしないか」を意識するんですが、やはりその、構成として、怪物くんを後半に突っ込むことで展開をマンネリ化させないように気を使うわけです。皿うどんに途中からお酢を足してくるようなもんです(そうだろうか)。
最後の落とし方といい、長年1000字をやってへんぞ、というケレン味を感じさせます(させるんかーい)。
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感想: 爺ちゃんはジジイなポジションに身を置きつつも実は若々しい。そして何より孫が優しい。まあ、ドリームだとは思います。でもそれで良いのでしょう。誰だって、愉快な人生でありたいのです。一定のリアリティも保たれています。つまり現実は違うけど、こんな世界もリアルに在るかも知れないし、在っても良かろう。と、読者に思わす空気があります。
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