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1000字小説バトル

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1000字小説バトルstage4
第82回バトル結果

おめでとうございます!

今回のチャンピオン作品は、サヌキマオさん『人間の了見』です。

投票結果
得票数 
1
サヌキマオ
3
2
長編小説(途中まで)
おんど
3
小笠原寿夫
2
4
過渡期
ごんぱち
5
銭形平次 八五郎の運動会
Claude
6
ジャップ
谷譲次

感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。

「私の投票がない!」「内容が違うような?」……掲載もれ、ミスなどがございましたら、QBOOKSインフォデスクのページよりご連絡ください。

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推薦作品と感想

■ Entry1
人間の了見
サヌキマオさん

感想:
「人間の了見」

「うんこ」の語源は「産む子」からきているらしい。
きているというと流行の兆しがあると誤解されるかもしれないが、きているのは確かだろう。
つまり、出てくる穴の違いはあれど外部から取り入れたものを別形態に変化させて放りだすのだから「うんこ」も「産む子」も同じといっていいだろう。
赤ん坊はあやしたりおっぱいを与えたりして育てていくのに、なぜうんこはすぐに流されてしまうのだろうか。
うんこだってあやしたりおっぱいを与えたりしたりすれば立派に育ち、学習院で皇族と机を並べてご学友として君が代に思いを馳せたりするのではないだろうか。
寓話を持ち出して夫のうんこを食いたがるスカトロタヌキ妻よ。


「酔いどれの言い分」

GHQは「平和憲法」ではなく、ほんとうは「平和拳法」を目指していた。
つまり、拳を痛めないようにタオルでぐるぐる巻きにして、その上から砂鉄をまんべんなく振りかけ、高温で熱して冷ました鉄巻き拳で相手の顔をがんがん殴る。馬乗りになって体幹をがっちりホールドした体勢でがんがん殴り、意識を失い、目の玉がどろりと流れ出し、鼻がつぶれ、耳から血を噴き、頬骨が砕ける。
私は、その話を上の空で聞いていた。
「教授、聞いてますか?」
「ああ。」
「釈迦に説法とはこの事ですね。」
愛国心というのは、愛する家族のうんこを食えるのか、という覚悟である。
うんこが食えないのなら、ヒトゲノム計画などというのは絵に描いた餅である。
餅で押し出す二年糞である。


「過渡期」

いったいいつになったら年金がもらえるのだろう。
昔は55歳で定年をむかえ60から年金生活に突入し70くらいであっさり死んでしまうのが普通だった。
今ではどこへ行っても翁媼ばかりで55歳などチン毛も生えぬガキ扱いだ。
つまり、この時代を太く生き抜くために最も大切なのはカニバリズムである。
役立たずの老人を汁に入れて食ってしまうことである。
カニバリズムなくして成長なし、である。
成長産業のメタファーとしてウサギがタヌキを懲らしめるわけだが、このくだりをどれだけ擦り続けられるか、作者の心意気が試されている。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
ごんぱち先生の作品と迷いましたが、うんこというワードの破壊力にやられました。最初に読ませていただいた時に、思わず吹き出してしまいました。天晴れです。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
なるほど、そう解釈されるのもおかしくはない。
人間だって、カラスが死んだら蒸発するとか、猫は死に際を見せないとか、コガネムシがうんこを食うとか、ウスバカゲロウがうんこをしないだとか、馬のうんこがカニを助けたとか、色々適当な事を言っているのだし。
一面的な視点になっていないか、常に寺の門前かトイレ辺りで自問すべきだろう。
投票者: このバトルへの参加作者

■ Entry3
酔いどれの言い分
小笠原寿夫さん

感想:
「人間の了見」
 めずらしくスッキリとした小噺が出来上がってしまったが小噺で、いや手放しで喜べない、といった心境はいったいなんなんであろうな。
 お食事中だった方には重ねてお詫びいたします(食糞を除く)。

「長編小説(途中まで)」
 ちょうどシーズンなのでボディラインを支えるに足りる松茸も生えようというものです。でもおのれの雁は膨らまぬ。雁膨らましのアリHィ、ときたもんだ。
 感想票のはなしも含め、若さへの憧憬というものが背後にあるのかもしれない。なくても一向構わない。

「酔いどれの言い分」
 <私はこの時、何も考えていなかった。>すべてはここに極まるのでありまして、なにか意味があるようでないような話をしていて良かった。
 いいぞ、何も生み出さない。酒飲みはこうでなくちゃあ。投票。

「過渡期」
 ちょっとよくわからなくなってきたが、御伽話化することで現れる類型化、みたいなところでの理解はそこそこできる。
 でもなんだろう、難しいから御伽噺化する、という行為の不毛さとか、結果として新しい作品が生まれる「過渡期」の感じとかはまあこんなものかもなあという気はした。

「銭形平次 八五郎の運動会」
 なんだかんだこのシリーズを楽しみにしている。
 学ぶところがあって、このくらいコッテコテに心理描写をしても邪魔にならないあたりに研究の余地がある。行間を読まなくていいのは、それはそれで楽だなあ。

「ジャップ」
 アメリカでも江戸っ子の啖呵を切れるのがえらいなぁと思いました。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
アレシアだよ。私の知人にB某Sという、野蛮人みたいな名前のやつがいるのですが、そいつが酒を呑んでは暴走する。近年はSNSでやらかしてますね、なんか言葉の主語がやけに大きくて、どうも当人は地域や日本、人類世界、銀河やら仏教宇宙やらについてアルコールの深淵からの超思考で案じ論じているつもりらしいのですが、どうも地上人から見れば筋が通っていない。そのうちだんだん本人も察してきたのか、最近は飲酒を制限して明晰な頭脳で論理を展開するようになった! と、本人は思っているようですが、私からすれば、今のとこ、何ら変化は見られませんね。相変わらず神のごとき高次の視点とタイムトラベラーじみた先見性をもって未来を語ったりしていますが、およそ超常的で訳がわかりません。
何気ない日々の生活も、何年か、続けていればそれが人格を作るように、長年飲酒を続けていれば、脳神経は飲酒者向けにカスタムされた回路になる。それが人生に――時には世界にとって、役立つとか自分で思っていれば尚更です。そうして出来たチューンド脳を操るのはピーキー過ぎてシラフじゃ無理です。インプットとアウトプットのボリューム設定がおかしくて、酒がなければ出力できずに燻ったり、逆にちょっとした事で感情ごと暴発したりする。それだけならば、まだいいが。ヤバいのは、これに年齢にともなう脳の劣化が加わると、とんでもないポンコツが仕上がったりするのであります。
教授、聞いてますか? 寝てますね。はい。わあ、すみません、暴れないでください。ああ、いや、寝ぼけてる? いや起きてる。何十年も前に更新が止まったうえ経年劣化したアルコール変性脳が半睡眠状態なんて暴力装置そのものだ。いや教授、失礼! これはB某Sとかいう野蛮人のことです。え、上河内君? さっき帰った子? とんでもねえ、あたしゃアレシアだよ。色は黒いが南洋じゃシャンなのよ。しかし近頃は何ですね、ナントカゼロで手軽に精神ブーストできるとか、いやまあ最近は批判もあってメーカーは低アルコールブームに振ろうとしているようですが、すでに国民の多くにはアルコールカスタム脳がインストール済じゃないでしょうかね、この美しく民度の高い日本の国民性が、不可逆に換装されたウォッカベースの劣化脳に侵されている、これは日本を破壊せんとする策謀なのでございますわ。偏向メディアの誘導で今では日本人は刹那的攻撃的なピーキー脳で他人を見下すためのカテゴリー捜しを娯楽あるいは高尚な教養と錯覚させられエネルギーを費やしては争い合い消耗することによって爆発しそうな日々の鬱憤を昇華させられているのだという真実に誰も気づいていない。そうですそのとおりです先生、もっと世の中を正しく見るべきなのです我々のように。え、私――アレシアは大丈夫だよ。私はちゃんとアルコール・コントロールは出来ています。そのくらいは自分で判断できますよ当たり前でしょ、ほら歩くことも出来るよ、さあ次の店、次のお店へ参りましょう……
投票者: その他のQBOOKS参加作者