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1000字小説バトル

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1000字小説バトルstage4
第88回バトル結果

おめでとうございます!

今回のチャンピオン作品は、サヌキマオさんの「減るター増えるター」です!

投票結果
得票数 
1
サヌキマオ
3
2
長編小説(途中まで)
おんど
3
AI先生
ごんぱち
4
アレシア・モード
1
5
小川未明

感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。

「私の投票がない!」「内容が違うような?」……掲載もれ、ミスなどがございましたら、QBOOKSインフォデスクのページよりご連絡ください。

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推薦作品と感想

■ Entry1
減るター増えるター
サヌキマオさん

感想:
「減るター増えるター」
ヘルタースケルターと聞くと、わたしはビートルズを思い浮かべる。混乱の極みを標榜しつつ、きちっとPOPに仕上がっている。わたしたちは油断をすると秩序の中に収まってしまう。蝉の顔がどれも同じに見えてしまうように、わたしたちも個体としての特徴があるようでない。退屈であり凡庸である。そこに歯向かうように個性を主張するのは虚しいLUNA SEA河村隆一。
本作は、そんな世界の在りようを率直に表現している。凡庸ギミックな世界を正視している。トランプ関税の交渉役としてふさわしい人材である。

「AI先生」
「何、◯◯が分からない?」「君ね、そういう時はAIだと考えるんだ」というパターンを3回繰り返し、付添いの親で落とす。夢路いとし・喜味こいし師匠の漫才のように鮮やかである。そして無限にバリエーションができる。ゆっくりしゃべるといくらでも聞いていられる。そして後段の総理と大臣のやりとりもわかりやすい悪の構図である。平和な世界はこうやって築かれる。パレスチナ和平交渉としてふさわしい人材である。

「『廃園2―マダム・バカミタイ―』への感想、またはエレベーター・アクション」
本作は『廃園2―マダム・バカミタイ―』をこれから読もうと思っている読者に対し、「ネタバレあり」の表記をすべきだったのではないだろうか。長期間にわたる過酷なプロジェクトの渦中にあり、とてもとてもネットを開いて小説を読む気力もなく、この過酷なプロジェクトが終わったら自分へのご褒美として『廃園2―マダム・バカミタイ―』を読むことを待ちわびている多くの読者の先走り汁を無残にもティッシュで拭い取ってしまうが如き重大な人権侵害と守秘義務違反の極みと言えよう。任意団体としてのフジサンケイグループ議長にふさわしい人材である。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
ハリガネムシに操作されている時、自意識は一体どうなっているのだろうか。
そもそもはしご形神経系で形成されるカマキリの脳機能が一体どれほどのものになっているのか。
自我というヤツが、肥大した脳神経の作る幻影である可能性も高い。
ごく僅かな欲求による方向付けだけが成されたメカニカルな存在の可能性もある。
そこに宿った魂の体験はどのようなものになるかと思うと、転生の度に記憶がリセットされるのは惜しくもあり、妥当でもある。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
アレシアだよ。本作の主人公は法的には心神喪失者とみなされる可能性が高いが、せっかく地蔵菩薩も顕れたから真面目に仏教的に考えたいと思います。で、たまたまそこに居たAI僧侶のGrok師にも色々聞いてみたけど、心神喪失者は、意識的かつ自由な意思に基づいた行動能力がなく害意が伴わないから、業(カルマ)としての重さは軽減されるって云うのさ。ええんかい。いや、そもそも業は何者かが審判した結果ではなく、因果の法則(縁起)に基づく自然法則に過ぎないと。ほう? 実は世のすべての現象は固有の本質を持たず、時空の中で因果のリンクとして定義されているものだと。ほっほー。
こうしてみると気になるのは、地蔵菩薩が主人公を放置していることです。Grok師曰く、地蔵菩薩は六道のあらゆる意識を救済するのだと。人間だけではない、あらゆる魂を救済する。況や心神喪失者をや。いや、ちょ待てや。では地蔵菩薩がスルーするということは、主人公は魂として存在しないということになるんだぜ?
そう思ってみれば、なるほどこの主人公には意思というものが感じられない。名前もない。セリフもない。ただ周囲からの刺戟と湧いてきた欲望の中に、動物たちの魂を抱え込んでは給餌する、ただそうしてそこに在るあなた。ねえ、あなたは人の魂ではないのではありませんか。人が作った人間道という、生きとし生ける魂の苦しみランドの1ステージそのものではないのですか?
ああ、ああ、喜んでください。あなた知ってる、あなた心神喪失者ありませんでした。あなたは世界です! これで安心、五蘊みんな空だよ。フォー・ビューティフル・ヒューマンライフ!
投票者: このバトルへの参加作者

■ Entry4
『廃園2―マダム・バカミタイ―』への感想、またはエレベーター・アクション
アレシア・モードさん

感想:
「減るター増えるター」
 前から「ヘルタースケルター」ならぬ「へるたーふえるたー」というタイトルだけは思いついておったのを、今回やっと形にできました。
 それ以上のアレではないです。

「長編小説(途中まで)」
 濡れ場の描写がとんでもなくうまく、読者の欲情度合いもじわじわと上昇していくのだが、ふいに現れる「マックスマーラ」の文字列で株価が大幅に下落する。株価じゃねえよリビドーだリビドー!
 駅員さんも大変ストレスフルなお仕事なのでこのくらいの潤いがあってもいいわけもなく、ただ勤務時間を穏便に終えて帰って風呂はいって飯食って(この辺の順序には諸説ある)寝たいんだと思った。

「AI先生」
 ここで「わかった!」と云えるやつを優等生と呼ぶのだ……と感想を書こうとして、水木しげる的世界観では「妖怪なんて時代遅れの迷信さ」という方がむしろ優等生側だったことを思い起こした。
 そう考えると「関数というAI」という時点で引っかかってしまうやつぁどっちなんだろう。「xに2を書けたやつがyなんじゃい」は人工知能ではないだろう、というツッコミをしだす若者を、妖怪という名の政府は許しちゃくれず、「ふえーいやっぱり人間の浅知恵では思い測れない存在があるんだなぁ」というオチにいたるんであろうか。
 示唆に富みまくってしまった。

「『廃園2―マダム・バカミタイ―』への感想、またはエレベーター・アクション」
 刑部姫も最近のソシャゲに取り込まれてエロ同人など作られるようになりましたが、もともとは水木しげるの絵のイメージ、ということは江戸時代の般若みたいなイメージのほうがやっぱり強い。

 本作、「眼の前の風景は誰のものか」という問であろうと思うのですが、そのへんをランダム性や視る側の主観の結果にあんまり関連付けてしまうと「なんでもありやんけ」となってしまい、なんかこう、ゲームマスターがゲーム中に勝手にルールを変えてしまうような自体になりかねない。
 バイク川崎バイクのネタを見た文枝師匠が「そら君の中でだけのルールやないか」って評していたのがわりと深く心に刺さって、残っている。

「燕」
 あれ、この場合、燕が家を作る条件としては、家に人がいなければならない、みたいなことがあるんだろうか。人がいないと他の鳥獣虫が跋扈してしまうからか。それこそ蛇が巣を狙いに来てしまう……がゆえに、後半の少年パートなんであろうな。
 山間部の保育所で、蛇が狙わないようにツバメの巣にすっげーガードが施してあるのを見たことがありますが、たぶんあんな感じ。
投票者: このバトルへの参加作者