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1000字小説バトル

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1000字小説バトルstage4
第92回バトル結果

おめでとうございます!

今回のチャンピオン作品は、凜々椿さん『攝津日記抄』です!

投票結果
得票数 
1
サヌキマオ
1
2
おんど
1
3
凜々椿
2
4
ヘッテルギウス氏と転生
ごんぱち
5
銭形平次 恐怖の黒船来航
Grok
6
銭形平次 恐怖の黒船来航
Humanitext Aozora
7
軽気球の飛んだ日
松村多絵子

感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。

「私の投票がない!」「内容が違うような?」……掲載もれ、ミスなどがございましたら、QBOOKSインフォデスクのページよりご連絡ください。

推薦作品と感想

■ Entry3
攝津日記抄
凜々椿さん

感想:
「セルミージスペン(なんだばかやろう)」
ぼくは、こんな話がずいぶん前から読みたいとおもっていました。いわゆるアムウェイ商法というやつの虜になって世田谷食品が創立されたのは皆さん知るところですが、やはり見どころはBLな展開です。ぼくは、こんな話が前から読みたいと思い、やく三十年前からキュー書房のリフィル型の斬新な出版にも掲示板ではずいぶん悪態をつきましたが、参加しましたし、問題小説とのコラボ企画にも、掲示板ではずいぶん悪態をつきましたが、それはぼくが純喫茶を経営している純文学愛好家であり、問題小説が純喫茶を経営しているぼくに相応しいのかがよくわからなかったので一之江さんとつるんで悪態をついていたのですが、BLという手法があったのかと、目が覚める思いがしました。目覚ましをかけていなかったので、目が覚めたときにはすでにアムウェイの始業時間は始まっていて、1円の商品を一万円で売ることは叶わなかったのですが、会員ビジネスなので罵声のひとつやふたつ浴びせられても耐性はあります。

「長編小説(途中まで)」
前回の感想評で、「エロを待ちかねている」といった趣旨が述べられていたのだが、勘違いも甚だはなはだ肌腹しい。私は長編(川幅)小説家であり、エロ小説家ではない。だから問題小説とのコラボ企画に賛同しなかったのは前述の通りだが、私は田崎スシローの純弟子であり、政治評論を生業としています。しかもスタジオコメンテーターではなく現場主義と潜入取材を生業としていてサングラスをかけています。夏場はサングラスの形にくっきり日焼けして第四保育園児に笑われたりもするがきにしていない。そんなことを気にしていたら木になれないからである。それに第四保育園の武藤先生はほっそりしているのにお尻だけ異常に大きく伊勢ケ浜部屋へのスカウトからも栄養費として月々定額料金をもらっているほどである。

「攝津日記抄」
ぼくは、ずいぶん前からこういった小説を読みたいと思い、やく三十年前からキュー書房とかいうネットバブル文芸誌を読みあさっていたのだが、とうとう来たか、という感慨にひたり、灌漑からの流し素麺とプロテインの混じり合ったディープキス、ディープインパクトキス、薔薇色のキスを味わっているところだ。特にこのギスギスした世の中にあって、オレンジ色のにくい奴らが駅頭に立ち、日本を変えませんか、とビラ配りをしており、反対車線をみれば神の御代は近いとパンフレットスタンドのかたわら白い足首まであるフレアスカートをはいた年の頃なら二十五歳から四五才の清楚な女性が神の御代へといざなうパンフレットを掲げ、しづかに佇んでいる。オレンジ色の奴らと違って無理やりビラを握らせようとするでもなく、静かに微笑んでパンフレットを掲げている。関東地方では三十五度を越そうかという炎天下の中神の世の天下統一への野望を微塵も感じさせない佇まいにただただ打ちのめされて、手にしていた生ぬるくなったストロングゼロを地面に置き、フレアスカートの前に跪き、かすれる声で、ほんの10分、いや5分でも良いからクンニリングスをさせてもらえないかと訴えた。それが私のクリ992という潤滑剤であり、ささやかな生産手段であった。

「ヘッテルギウス氏と転生」
転生願望は確かにある。しかし魂の譲渡契約は意外と手続きが煩雑で、まず宅建の資格を取らないと正式には魂の譲渡契約は結べない。というか無効だから、魂は彷徨ったままである。だからというわけではないが、お盆の時期にはなるべく早起きして、迎え火をしている家の玄関口に取り憑くのがおすすめである。たいがい人間は彷徨った魂なのか先祖の魂なのか区別がつかないし、最近ではラジオ体操も簡単だから、夏休み中通ってアイス1本もらえるくらいで魂に敏感なこどもたちが集まることもない。彷徨った魂も昨今の少子高齢化によって若い肉体に憑依するのもレアケースである。だから彷徨う魂がバンドを組んで(憑依アンドザルイス)盆踊り大会を盛り上げるのは、地域コミュニティの再生につながるし、もしかしたら若い浴衣姿の裾から見える白い足首に取り憑くことができるかもしれない。それこそが地方創生のキモであり、彷徨う魂の譲渡契約の手続き緩和(特区でも良いだろう)が肉体を持つものと憑依アンドザルイスたちとの共生社会を作り、コンパクトシティをつくり、石破政権の延命にも繋がると発売中の実話ナックルズに書いてあるから、昼寝してから読むつもりである。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
鉄のようで、錆か何かで動かなくなると言えばブリキの木こりだが、彼はクレ556を知っていたのだろうか。
そもそも、クレ556は、既存のグリースを流してしまうので、長期的な潤滑には不向きであるが、それを知らない別の金属の人なのだろうか。あまり気にしないタイプで、元の世界でうっかりCMでも見かけたのだろうか。
クレ556のCMというと、何故か橘家円蔵が思い浮かぶのだが、彼はメガネクリンビューだった。
関節すっきり軋みなし。
投票者: このバトルへの参加作者

■ Entry1
セルミージスペン(なんだばかやろう)
サヌキマオさん

感想:
最後に生理的な快適さで終わるのが、頭悪そうで面白いですね。
ただ、ラストのオチの「筋肉法」があまりに唐突なので(一応、セルフジムという伏線はありますが)1000字でかつ余韻を持たせるなら、あえてそうめんのくだりは削ってもよかったかもしれません。
それか、倒置的に「刑務所の中は涼しくて助かる」から書き出すのも面白いかもしれませんね。そうすれば、貧しい暮らしぶりがより引き立つかも。

「ヘッテルギウス氏と転生」も悪くないので悩みましたが、1000字に対して、情報を詰め込みすぎている印象です。
いっそ魂の譲渡契約のシーンや天界との確執は削って、悪魔の営業成績だけを膨らませると、ラストのカクテルが生きるのかな、と思いました。

ゲストを含め、江戸物が3篇もあるのが個人的にはいちばんのツボでした。
投票者: このバトルへの参加作者

■ Entry2
長編小説(途中まで)
おんどさん

感想:
「セルミージスペン(なんだばかやろう)」
 シンプルに「このペンを売れ」問題について「どういう答だったら自分は満足なのか」をやろうと思ったら兄貴たちのせいでよくわからねえことになった。
 冷静に考えてみるとやろうとしていたことと乖離したのでたぶんリテイクいたします。しかしひでえなぁ。

「長編小説(途中まで)」
 老人たちを集めてやろうとしている工作が一体何なのかに興味が湧く。マスコミを欺きたいのであろうが、だとしたら何のために?……なんかこう、「老人を頑張って動員する」というあたりに某老舗の匂いを感じますが、そういう固定観念では測れない思惑が見え隠れして、ドラマとしては厚くなりました。投票。

「攝津日記抄」
 調べたら(調べるんですよ)クレ5-56が発売されたのが1962年。広島の会社かと思ったらバリバリ東京の会社でございました。
 なんにせよ、タイムスリップしたんやろうなぁ。なんか潤滑油の必要な職種の人がタイムスリップしたんやろうなぁ。

 もしくは資料。「捏造とは考えにくい」とはあるものの「捏造ではない」と結論づけるまでにも相当の議論があったと思うんだよなぁ。この辺だけでNHKスペシャルでひと番組できそうだよなぁ。

「ヘッテルギウス氏と転生」
 最近のホストクラブの看板の件あたりを下敷きにしているのかなあと思って読みました。
 えーと、オチ、自分だったらどうしようかなぁ、などと考えるのですが、天界の横暴を嘆く、新作のカクテルを供される、と、いいかぁ。本来ならば「人の努力を簡単に禁止しやがる」が(4コマ的な)オチにはなるが、もう一捻り……いい。やっぱり思いつかなかった。ちと1000字ではしまいきれない。

[銭形平次 恐怖の黒船来航]
 「親分の笑顔が俺の関税ゼロ…」だの「親分、俺の心はもう開国済みだ…」だのという言い回しにものすごく懐かしさを感じるんだけど、平成初期~中期あたりかなぁ。とりあえずワードを入れておけばギャグになるみたいな……そうか、唐沢なをきだ。『BURAIKEN』を思い出した。実にそれっぽい!

[銭形平次 恐怖の黒船来航]
 あー。ところどころに現れる<腹の中まで油でできたようなお調子者>みたいなすっとんきょうな言い回しが笑いを誘うのではあるが、AIではなく、これをガチで人間がやっていたとしたら、というともっと別の深読みが発生するんだなぁとは思った。<銅銭に髭が生えて歩くようになる>も同様。
 つまりは、AIのやったことだとすると「AIのやったことだから」で情緒が処理してしまうんだな。これは小さな発見。

「軽気球の飛んだ日」
 おっ、昭和初期の熱中症の描写というのは珍しいんでないかい。
 昔は「日射病」なんぞと読んでいた気もしますがな、日射だけでないから熱中症になったんでしょうが。
投票者: このバトルへの参加作者