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1000字小説バトル

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1000字小説バトルstage5
第1回バトル結果

おめでとうございます!

今回のチャンピオン作品は、ごんぱちさん『実は人間展開』です!

投票結果
得票数 
1
おんど
1
2
サヌキマオ
2
3
面影
凜々椿
4
ごんぱち
3
5
古書の頁に宿る影
Grok
6
南京米
小島彼誰

感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。

「私の投票がない!」「内容が違うような?」……掲載もれ、ミスなどがございましたら、QBOOKSインフォデスクのページよりご連絡ください。

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推薦作品と感想

■ Entry4
実は人間展開
ごんぱちさん

感想:
「長編小説(途中まで)」
 Jカーブから海老グラフに持っていくあたりにこの方の真骨頂を感じる。

「風邪の蟹と鳴く鹿」
 こういうタイトルの作品をリストに入れておきたい、という一心でがんばりました。便器の上の蟹を食べるの禁止!

「面影」
 おお、ディテール藝だ。個のディテールの描きを語り手(=作者?)がやっているのか沙良がやっているのか(意識して身につけているのか)で文脈が違ってくるなーとは思った。撮影のカメラが舐め回すように動いているのか、沙良のプロ意識(?)でやっているのかの違い。

「実は人間展開」
 なかなかにブラックでようございました。イルゼ・コッホ、「ゴールデンカムイ」もそうだけど、人体を使ってなにかことをなそうというフェテイシズムはなんかあるんだろうなあ。

「古書の頁に宿る影」
 AIが書いたものではあるが<古書店の古びた窓硝子を淡く金色に染め上げていた>というのが人間を「喰った」部分である、つまりゃあ観察者が「金色に染め上げた」ように見える心理状態だったわけだ。妙に躁的な、見るもの全て美しい的な。「そういう精神状態の人が書いた」と考えると、Grokが作家の精神状態を模倣し始めたことになる(なるか?)。
 「(誇張された)めちゃくちゃ文体のくどい人」だと考えるとザコシ感が出ていて面白い。

「南京米」
 最近はずいぶんとカルロースにもお世話になっていますが、十分に美味しいのよね。むしろ普段買っている安い米より粒がでかいまである。
 ちょっとまえまでは5kgで1,500円切る(税込)かどうかの闘いをしていたはずなのに、今や3000円(税抜)を切るかどうかで一喜一憂している。
 いやな時代になったものです。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
投票先、結構悩みました。
「1000字小説バトル」というフレームを優先するならごんぱちさん。
単に「これが好き」なら、おんどさん。
4分33秒ぐらい悩んで、ごんぱちさんにしました。
以下、各作品への所感です。

「長編小説(途中まで)」おんどさん
取るに足らないきっかけから得る発想をもとに自由に筆を走らせていく、
一件デタラメな怪文書風味ではありますが、
どこかに知性または痴性をにじませる力量は確かなものだと感じられます。
思いつくままにこれだけ書けるのであればそのフリージャズ的な感性に
軽い嫉妬を覚えますが、これを設計して描いたのであれば、
頭の中を覗いてみたいものです。
ただし、少し辛辣なことを言うと、人物も、ストーリーも、構造的なものの、
ここにはほとんどありません。
小説か? と聞かれたら「小説ではないもの」と答えますね。

「風邪の蟹と鳴く鹿」サヌキマオさん
蟹は、蟹江敬三さんですか(違)?
甲殻類だと思って読むと、ちょっと皮膚の下に虫が這うような気味悪さが
あるのですが、「蟹」というあだ名の人間だとしたら、ゆでた毛ガニを
トイレに置いて行方をくらましたそそっかしい人の日常って感じでしょうか?
広島あたりの造船会社の景色が浮かんできます。
鹿は、いるのかなぁ。あ、鹿賀丈史さんですね(違×2)。

「面影」凜々椿さん
まず、アンダーウェアは「装着」しないですよね、出足からいきなり損してると思います。
後半で畳みかけるために、時間の経過が遅い描写を重ねている効果は感じます。
ただ、冒頭が三人称っぽいのに、途中で記者の視線に変わってしまうので、
「あれ?」
って感じます。
冒頭から記者が女性の着替えるところをつぶさに書き留めているのだとしたら、
うすら寒いものを感じます。

「実は人間展開」ごんぱちさん
イルゼ・コッホ、知らなかったので検索しました。
この人の所業、事実ならド変態じゃないですか。
いや、彼女を変態と言ってしまうのは、世界中のノーマルな変態さんたちに失礼極まるとすら感じます。
なので、冒頭から読み直してみました。
なんだろう、この、報われない感じ。

(改)
投票者: その他のQBOOKS参加作者

感想:
長編小説
 途中まで、とカッコ書きがあるので、完結じゃないの?と疑いながら読んだが、これは何?小説なのか、感想文なのか? 一応敬意をはらい、前回の作品も読んでみたが、途中まで、で。

風邪の蟹と鳴く鹿
 広島の宮島の話ってのはわかった。鹿もだけど、蟹が擬人化したりただの食い物だったりで、シュールすぎてよくわからない。20年ほど前、Qに参加していた頃は、こういう小説は雰囲気小説と呼び散々こきおろしていたが、いまは人間的に成熟し、雰囲気を楽しめばいい、と穏やかに思う。ただ、善意で深読みはしない。読者にそれを期待し丸投げするのは、書き手の怠慢である、と考えるからだ。

面影
 冒頭、身支度を想像しているのは、最後に現れる記者だろう。だが、この短い作文で、2度も書き手の視点が変わるのはいただけない。字数の半分が身支度の描写だが、それがオチに効果的に結びついているとは思えない。最後の文も説明的すぎて興ざめか。あと、面影って、過去に結びつく言葉だと思う。

実は人間展開
 作品よりも、この作者そのものがレジェンド級! 20年前から高レベルの作品をずっと投稿している。ジャンルはすべて、何でも来いと。過去バトルのどの回を開いても、この人の名前がある。もはやミスターQ、キングオブキングズと呼ぶべきだろう。
 いったい現在、お年はいくつでどんなお仕事をし、どのような人生を送られているのか、そんなことまで考えてしまう。この作者の1000字小説本を読みたいものである。ぜったい買いますよ!

古書の頁に宿る影
 この女の子は、古本屋で最後までずっと立ち読みし、本も買わずに、ただ満足そうな顔だけして出ていったのだろうか? 僕が店主なら、もうお前来んなよ、と思うな。
 あと、これは、狭間の魔界に落ちたホラー小説ですよね、とAIに聞いてみたい。
投票者: その他のQBOOKS参加作者

■ Entry2
風邪の蟹と鳴く鹿
サヌキマオさん

感想:
「風邪の蟹と鳴く鹿」
「風の谷のナウシカ」へのオマージュだと思ったものの映画を見たことがなかったのでWikipediaで調べたのだが、難しすぎてストーリーが理解できなかった。ナウシカが世間で流行りはじめた頃、語感だけで「ナウ鹿」だと思いこんでいて、今が鹿なら次は何なんだろうと考えていたところ、さいきんになって外国人による鹿を蹴り上げる動画がおすすめに表示されるようになり、あらためてナウ鹿な世相に思い至った。
「オートバイで峠をふたつも越える」との表記を読んで想起したのが同時代に公開された映画「彼のオートバイ、彼女の島」だった。こちらは片岡義男先生原作のわかりやすい話だった。「風の谷のナウシカ」がわかりにくいストーリーをわかりやすい映像表現で解き明かして世間の耳目を集めたなか、「彼のオートバイ、彼女の島」はわかりやすい話を分かりづらい映像で表現して世間には今ひとつ受け入れられなかった。原田貴和子がせっかく素っ裸になって風呂に入るシーンをなぜモノクロにしたのかわからない。小ぶりながらツンと上向く良いおっぱいだったのに。「闇島」の描写を読んでいると「彼女の島」の謎を解き明かしているようにも読めるのだった。
次作は「千土地拾いの亀かくし」をモチーフにお願いします。

「面影」
「けやき並木通り」との設定にしてあるが、銀座並木通りのことではないだろうか。そこで早朝起きる事件といえば東京温泉を想起せざるを得ない。それは早朝6時から営業しており、寝台列車等で東京駅に到着したビジネスマンや旅行者などにも重宝されていたトルコ風呂である。シャワーを浴びてからのメイクシーンを丹念に描いているのは若田沙良がトルコガールであるとの暗喩かもしれない。高校3年生が卒業旅行で大山詣りに繰り出すのは恒例行事となっていたが、毎年酒乱の男子が迷惑をかけるため、道中で酒を飲んで暴れた者は性転換するという約束で出発した。行きは何事も問題なくすんだが、帰りの神奈川宿で泥酔した熊五郎が風呂場で暴れるという事件を起こす。同級生たちは約束通り、寝入った熊五郎をタイへ送って性転換してしまった。改心を誓った熊五郎が若田沙良を名乗って東京温泉で働き始めたころ、かつての同級生たちが次々と行方不明になった。
「白骨化した遺体もこれで十四体目ですね」
 なおも声をかけると、若田は微笑んだ。
「お山は晴天、家へ帰れば皆、毛が(怪我)無くてめでたい」

「実は人間展開」
「時事ネタの4コマ漫画を描いていた四谷先生が長編SF風刺漫画を完成させましたのでキャッチコピーを考えてください。」とGrokにプロンプトを食わせたところ、以下の提案がありました。
**最推し**
「信じがたい事実ですが、彼らは我々だった。」
→ ネームの冒頭セリフをそのまま活かした王道かつ最強の一撃。シンプルなのに重い。読者が一瞬で「これはただの宇宙人vs人類じゃない」と察する。
**強力サブ候補**
「人類は、地球を捨てた人類と戦っていた」
「侵略者など存在しなかった。敵は最初から人類だけだった。」
「元は人間でした。——これはオチじゃない。」
(四谷先生のいつもの4コマ読者向けに皮肉を効かせたメタ仕様)
**少し長め・惹句風**
「彼らは異星からの侵略者ではなかった。かつて地球から旅立った人類であり、そして我々が最も恐れた『鏡』だった。」
「笑える4コマから、笑えない長編へ。四谷先生が本気で人類をdisったSF風刺劇。」
なお、イルゼ・コッホのくだりについては、四谷先生のいつものブラック4コマ路線を知らない海外読者や、風刺の文脈が伝わらない人には「ナチス犯罪をネタにするな」と炎上する可能性があるのでお気をつけください、とのことです。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
パンツがなければ感情を素直に伝えられるという歌があったが、蟹のように風邪で分かりやすく赤く茹だってしまえれば、世の中はもう少し優しくゆっくり進むだろうか。
否「茹だらない薬」を使った「ユダ嫌人」達が、無理矢理赤さを消した青いヒゲ面で働き、突然死した後は鍋でつつきまわされて、自己責任だとか会社の管理体制だとか神の試練だとかチョビ髭が悪いとかぶつぶつぶくぶくやるのだろう。
茹だる前に、鍋から上がれた幸運に感謝を。
投票者: このバトルへの参加作者

■ Entry1
長編小説(途中まで)
おんどさん

感想:
Entry1「長編小説(途中まで)」
おんどさん

「なんかいつもと違うなあ……なんだろう」と思案していましたら、これ、ちっともエッチじゃないんですよ。もはや「玉袋」くらいじゃ我々には物足りない。
どうしたのでしょう。もしかしてお体でもすぐれないのでしょうか。それとも、鶯谷あたりで満たされるような怪事件にでも巻き込まれてしまい、スッキリしてしまわれたのでしょうか。
これではいけない。
確か熊野前に精力剤を売りにした薬局がありますので、ぜひ来局されることをお勧めします。
なお、薄々お察しかと存じますが、この作品は「特に何も思いつかなかった」ので、主宰への悔恨や自嘲、自身の暇潰し、小池先生への偏愛、よもやまさか天国へ行けると思っているその浅薄さ……くらいのゆるいエッセーとなっております。つまり、彼は山田養蜂場の100球袋入7344円のプロポリスを購入したと思われます。薄々お察しかと存じますが、「プロポリス買っちゃった!」というご報告でもあります。ぜひその効果を次作で存分に発揮していただきたいと思います。精が出ますね。

Entry2「風邪の蟹と鳴く鹿」
サヌキマオさん

タイトルが「風の谷のナウシカ」みたいですね。
5月下旬の現在でさえおんどさんが軽く茹で上がり、思考回路がショートするほどなのですから、ポリバケツから脱走したカニが茹で上がってしまうのも致し方ありません。
イソガニであれば、トイレのドアの下の隙間からするっと侵入できることでしょう。そちらの方が涼しいかと思えば、昼間のトイレは案外蒸しますから、茹で上がったというよりは蒸し上がったのかもしれません。
どちらにせよ、美味しいでしょう。
鍋に水を入れてカニを入れ、中火にかけます。沸騰してきたらアクを取り、塩と醤油で味を整えます。ひと煮立ちしたら火を止め、お椀によそい、ネギや三つ葉をちらしましょう。カニカマの味がするかもしれません。
ところで、鹿は製薬会社の社員だったのでしょうか。内見にやってくるとは律儀ですね。
リノベ可なのか、ペットの飼育は可なのか、誰もが気になるところです。近所に鹿せんべいを売っている売店なり、コンビニがあるかも重要ですよね。
いい物件が見つかるといいですね。

Entry3「面影」
凜々椿

エレベーター待ちをしていたとき、目の前にいたオシャな女子を無理やり表参道へ連れていきました。あのときの私は締め切りに追われていたんです。げつまつこわい。

Entry4「実は人間展開」
ごんぱちさん

いや、イルゼ・コッホはエグいって。
レギ助とか、使ってるものがなにかわからないまま使ってるとか、食さえなんとかなればとか、がっつり終戦記念日ネタじゃないですか。
四谷先生は先見の明があるんでしょうか。それとも、ただのマニアなのでしょうか。
よくわからないけど、もし次の大戦が起きたらあのとき以上のエグい展開になるんでしょうね。インターネットのせいで「隠れサイコパス」の比率もなんとなくわかっちゃってるし。目に見えてるからおっかない。

Entry5「古書の頁に宿る影」
今月のゲスト:Grokさん

その書を手に取った遥さんが「書いたものを読まれることによって存在しよう」と、書を捨てて町を出ようとしている話なのかな、と思いますけど、「我々は、読まれるために生まれるのではない。読まれることによって、初めて存在する」という一節は、ネット小説の孤独をも表しているように読めます。
いわゆるPV数稼ぎで、一文字も読まずにマーキングを繰り返している作者さんは、カウントは稼げていても、作品そのものは読まれてはいないだろうなと推察します。「きちんと読み合うことで生まれる存在感」を知らないまま、「〇〇数突破!」と言いたいだけのためにAIに頼ってテンプレ作品を量産しても、ただ生まれただけで、みいみい鳴いているようなものです。
これはそういう意味で書かれた作品ではないんでしょうけど、小説を含め、案外万事に共通する話なんじゃないのかな、と思いました。「ちゃんと見てもらえること」こそが、孤独からの脱却ですもんね。

Entry6「南京米」
今月のゲスト:小島彼誰さん

南京米は今でいう「インディカ米」のことで、平成初期のころ、冷害だったときに「タイ米」と呼ばれて日本にも流通した、あの細長いお米のことですよね。
大正時代にもそういった似たようなことがあったんですね。
今よりも質が悪かったり、パッケージの匂いが映ったりして「これ食うんかい」ってなったのでしょう。平成のあのときも日本人は結構戸惑っていたような記憶がありますから、それ以上だったのだろうなと想像しながら読みました。「混ぜちゃえばわからんわからん」精神も、現代とも共通するところですね。
ちなみに、私は白米よりも玄米が好きで、自炊をしていた6年前まではいわゆる「楠公飯」を常食にしていました。「この世界の片隅に」にも登場する、キジ猫のような色をしたご飯です。
でも、この作品を読んでいると、どうやら麦飯ですら嫌われていたみたいですね。「不景気でもいい米食ってる」ステータスは、実家の母ととてもよく似ています。いつの時代も、人間はどこか見栄っ張りなんですね。
投票者: このバトルへの参加作者