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1000字小説バトル

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1000字小説バトルstage5
第4回バトル結果

おめでとうございます!

今回のチャンピオン作品は、サヌキマオさん『バナナ泥』です!

投票結果
得票数 
1
おんど
1
2
サヌキマオ
2
3
深詰 改
1
4
西暦2500年
ごんぱち
5
夏の海
Grok
6
恋とラディオ写真
片岡鉄兵

感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。

「私の投票がない!」「内容が違うような?」……掲載もれ、ミスなどがございましたら、QBOOKSインフォデスクのページよりご連絡ください。

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推薦作品と感想

■ Entry2
バナナ泥
サヌキマオさん

感想:
「恋とラディオ写真」
片岡鉄兵先生に申し上げたい。100年経っても世界は変わっていません。どんなにラディオ写真が発達しようとも、良い女がいればベーゼしたくもなりますし、多目的トイレという秘密空間も街のそこかしこに設置されていますし、淫ターネットという秘密空間も持ち運びが可能です。良人の不貞を知って気ちがいになってしまった奥様の姿を画像化することだってできるのです。

「夏の海」
パソコンの脇腹から熱風が噴き出しているのに手をかざし、熱を量として実感し、恐ろしい気持ちになることがあります。パソコンはじっとそこに居るだけなのに、大変なエネルギーを消費している。AIはもっとそれが甚だしいのだと聞きます。作品と作家は別のものと頭ではわかっていても、夏の海に入っていきたくなるAIの気持ちもわかります。ラディオ写真のように当たり前にその存在が人間の実行生活に溶け込んだとき、AIはどんな表情を私たちに見せてくれるのでしょうか。

「西暦2500年」
なぜ人は危機に陥ると一発やりたくなってしまうのでしょうか。最新の研究によれば、セックスは生物学上必要なものではないし、セックスしなくて死んだ者はいません。一方で首絞めセックスが、酸素不足による脳内の急激なドーパミン分泌と生存本能の極端な活性化という二重構造によって快感を増大させるという説もあります。巴里で金髪女にベーゼしようとした良人を樽に詰め、剣を刺して飛び上がる姿を観たいといった奥様の欲望が、黒ひげ危機一発を生んだと私は考えています。

「求人票と缶ビール」
管理部門が忙しいとき、採用面接を手伝うことがあります。応募者の職務経歴書は読みません。入社後にその経歴が活かされた試しがないし、職務経歴書には多分に誇張が含まれています。私が聞くのは一点のみ。これまでの人生で最高のセックスについてです。どんな相手とどんな状況でどんなセックスをしたのか。それを事細かに訊ねます。そしてそのセックスに再現性はあるのかと問います。ある、と答えた場合は不採用。ない、と答えた場合は個別面談を求めます。お前の最高を俺が塗り替えてやる、というモチベーションで望むセックスこそが最高なのだという入社の心構えを知ってもらうためです。

「バナナ泥」
かつてお見舞いといえばバナナを持っていくのが常識でした。病院食は貧弱で、手軽に栄養補給ができるし包丁を使わず食べられるからです。栄養不足と病気が直結していた時代の話です。最近はストレスによる不調が病気の原因となるケースが多いようです。私の不倫相手が胃痙攣を起こして緊急入院したときにバナナをぶら下げて病室を訪れると、同じ病室の女性たちや看護師から冷ややかな目を向けられました。私はカーテンを引いてその視線を遮り、率直に不倫相手に謝罪しました。こんなときにバナナなんか持ってきてごめん。そういってズボンをおろし、別のバナナの皮を剥きました。彼女は点滴の管をぶら下げながら器用にそれを扱き、いつものように咥えてくれました。そして帰り際、あなたの存在がストレス、と呟きました。次の面会のときにはマンゴーにしよう。そう考えながら帰途につき、その後十年近く忘れていたことを本作を読みながら思い出しました。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
この粋な犯罪行為という描写、なかなかどうして難しい。本作のように、ツッコミが入ってバランスを取るのが手頃な解決法だ。
池波正太郎が「本格の泥棒」の例として書いたものも、大きな手間をかけてものを盗んでそのまま返すとか、経費や途中の生活費をどうするか分からない、金持ちの道楽にしかなっていないものだったりする。
こういうのは、恐らく時代と共に変わって来るのだろう。だとすると、バナナが当局からタダで配布される未来には、バナナ泥達も体制に逆らう英雄として持て囃されるかも知れないし、バナナでガンが治る時代にあっては、人の命を脅かす大罪人扱いされるかも知れない。
投票者: このバトルへの参加作者

■ Entry1
長編小説(途中まで)
おんどさん

感想:
 今月も下世話な(誉めてます)おんど節でありました。なんですかね、中毒性があるんですよね。エロ小説とも違うし。ローリー寺西がすました顔でバンド名を「すかんち」と名乗って説明しない、あの感じに似てる。


「バナナ泥」
 病院の待合室で教育テレビを見させられていたら、様子のおかしなドキュメソタリーをやっていた、そんな感じでした。存在しなかったバナナ泥の黄金時代に、なぜか思いをはせてしまう、キュービックジルコニアみたいなきらめき。郷愁というのは、事実は要らないわけですね、勉強になります。

「求人票と缶ビール」


「西暦2500年」
 二回目に読んだ時に、手の込んだ大喜利みたいだなと思いました。令和の野生動物による被害とかけまして、黒ひげ危機一髪と解きます。その心は――どちらも、刺したら熊さんが飛び出してくるでしょう。みたいな。
 最後に毒が回ってくる仕掛けにあやかって、あの、熊を保護しろという連中についてちょっと言いたいことゲフンゲフン。


「夏の海」
以下の条件で、この作品の感想を原稿用紙1枚程度で書く。できれば、私の文体をまねてほしい。なお、この作品は、脚注に「夏をテーマにAI(Grok)による生成」と書かれている。創作に当たり与えられたプロンプトは不明。
・登場人物ふたりの会話だけを抜き出すと、会話として成立していないように感じるが、会話文の描写がそれを補完できているか、必要に応じて引用して論じよ。
・出来事は少なく(ドラマティックではない)、全編が描写で徹底されている。夏の終わりの余韻を描こうとしていると思われるが、特にそれが表現できているところを一か所挙げよ。


「恋とラディオ写真」
 光とか時間というものは物質なんだろうか、と考えていたことがあった。大学生の頃だったか、卒業してからだったか。
 ラディオ写真が人間に及ぼす影響を想像したこの百年前の文章を読むと、人間の考えることは、いまもあまり変わっていないような気がする。
 人類は光を電気信号に変え、遠く離れた場所で再現する技術を発達させてきたが、もし地球外の高度な生命体が、匂いを遠く離れた場所で再現するテクノロジーを持っていたら。
 もし「ラディオスメル」なるものが発明されたら何が起こるかを僕が予想して書いたとしても、百年後の誰かは、僕と同じようなことを考えるんじゃなかろうか。
投票者: このバトルへの参加作者

■ Entry3
求人票と缶ビール
深詰 改さん

感想:
「長編小説(途中まで)」
 マン練りを感じるのならばいいではないかこちとら夏休みなのでこどもらがいるからマン練りを封印せざるをえないのだぞ(複雑な家庭の事情)と軽く憤ったところでケツの話であるが良いケツや乳は良く悪いケツや乳は悪いのである。Tumblrなどで24時間鑑定し続けて20年くらいの私が云うのだから間違いが無おいよせなんだこの警備員の群れは(退場)。
 だんだんとなめだるま親方のような文体になってきたなあ、そういえばなめだるま親方はまだご存命なのかしらと思って調べたらまだご存命なのでなんだか安心した。
 まだまだがんばってやっていこう。 

「バナナ泥」
 「もぐら泥」という落語のタイトルが好きでね。なんか似たようなタイトルはないかい、という感じで作りました。「リンゴ追分」に対して細野晴臣が「バナナ追分」って作ったみたいな。
 バナナは代替にいいのかもしれない。

「求人票と缶ビール」
 いいですね。AIに手伝わせて求職をしている。が、世の中は、世界は変わらず色どりに溢れている。ひき肉の赤だったり、玉ねぎの白だったり、橋の赤、海の青。「よくある日常」と人はいうが、「よくある」なんぞとんでもない。作者の目が捉えているディテールが心地好い。手練れだねえ。

「西暦2500年」
 たしかにそう「クマにも人権があった」と解釈されかねない状況ではある。人里にでてくるクマ(アーバンベア、だとさ)は山の中のクマ同士の争いに敗れた敗北者だという。敗北者じゃけえ、人間の仲間に入れてもらおうと思ったとしても不思議はある。そんな事あるわけがないじゃあないですか。がしかし「クマが可哀想」ねえ。クマに己を投影しているのかもしれない。

「夏の海」
 < 私は波打ち際に座り、靴を脱いで砂に埋めた。>おっと、急に様子がおかしくなってきたぞ。
 その後のこの二人の関係性もよくわからず、本当に雰囲気だけで読まされているが、靴、埋めちゃったものなぁ。帰りはどうするんだろうなぁ。 


「恋とラディオ写真」
 ラディオ写真が発明されるとラディオ写真避けというものが発明され、ラディオ写真避けが発明されるとモザイク貫通フィルム(通販)が発明されるというわけです。Vtuberなんか声の様子で体格や骨格なんかがわかりそうなもんですが(『セクシーボイスアンドロボ』なんて作品もありました)、実際はあんまりそうでもないらしい。本当かしら。AIに聞くと「ある程度はできるが精度はそうでもない(要約)」みたいなふわっとした返事が帰ってきて心もとない。
 でも透明人間になったら風俗店に上がり込んで人のプレイを観察するとかしてみたい。
投票者: このバトルへの参加作者