zippoh
三島由紀夫は年上の看護婦の笑うと漣が立つ眼に感じる
高見順は四つん這いになって押し入れを覗く和服の女に感じる
久世光彦は女のもう一つの口がしゃべるのだとそこに感じる
村上春樹は赤くなったさきっちょについて考察する
近所の小父さんは裸でエプロンした女の背に感じる
隣の家のお兄さんはつがって飛ぶシオカラトンボに感じる
僕はといえばまだ剥けていないから痛い
痛いけれど隣のきれいなお姉さんに感じる
お姉さんはときどき僕に手づくりのカレーライスをおごる
二人で食べる
辛いし痛いし
痛いし辛いし
きれいなお姉さんは察しがよい
辛いし痛いし浮遊する16歳
だれでもだいたいそんなものだよとワガハイハ猫デアル
それで僕はきがねなくロケットを打ち上げる
小父さんよりもお兄さんよりも高く高く高く
三島よりも高見よりも久世よりも村上よりも夏目よりも天空へ天空へ天空へ
上がれば落ちる地獄の季節にメランコリー
さて
きれいな隣のお姉さん聞いてください
僕はこれでも第一級の詩人です