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第11回詩人バトル Entry37

海の記憶

渚に犯される前に
ほんの少し君の声
つぶさに聞かせてみせてよ
潮の音に掻き消されても

僕達のしてきたことはみんな
海の泡になって消えていくのかな
風の生臭い匂い
頬に触れる髪
硝煙の香り
人魚の肉
早すぎる腐敗臭
もはや泥遊び

永久の命は永久の海に掻き消され
ぷかぷかと緩やかに浮かび続ける
月明かりの海には海月となって
月の海に寄せては返す祈りを奉げ
満天の星空のあのちっぽけな星の様に
価値なくばらばらになってゆく
藻屑を喰らい
藻屑になって
海へと溶け込むファンタジア
海に価値奪われてゆくギリシアの悲劇
あと少しで運命に手がかかるのに
いつかこの海全部に行き渡る嘆きの香水
寄せては返す君の声
愛してるって囁いた?
木魂する僕達の波

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