| # | 題名 | 作者 |
|---|---|---|
| 1 | 削除 | |
| 2 | そのまんま | 誠治 |
| 3 | 玄冬 | こむらさき |
| 4 | 大人と子ども | 羽倉諒 |
| 5 | 月の記憶U | リッテ |
| 6 | 願いごと | Lapis |
| 7 | HELLO | 瑠生 |
| 8 | ありふれたイメージ | haworu |
| 9 | 孤児 | TETO |
| 10 | (作者の要望により掲載終了しました) | |
| 11 | 時間 | 高橋雄一郎 |
| 12 | 乞う | bactelia |
| 13 | こごえるよるに | 茶封筒 |
| 14 | LIFE=MONEY | 鋼鉄の処女 |
| 15 | カガヤキ | ヨシヲ |
| 16 | 生活オペラ | ビオラ |
| 17 | 切ない恋 | 麻貴香音 |
| 18 | 路地裏の交差 | 葉月みかQ |
| 19 | しもやけ | 狭宮良 祇簾 |
| 20 | on a sunny spring day | さおり。 |
| 21 | 友達 | 小松 知世 |
| 22 | 出逢った | れんこん |
| 23 | 日暮れの憂鬱 | てこ |
| 24 | 魔法の呪文 | 浮世 |
| 25 | 待ち人 来たる | K,@,マーホ |
| 26 | 月の環 | 石渡 麻希子 |
| 27 | Not straight | 蔦手 |
| 28 | 母の逝く夜 | すけあき |
| 29 | S・C・S [2・5] | 那智 |
| 30 | kiss/kiss/kiss | 樹群休歩 |
| 31 | ミエタ | ゆう |
| 32 | fly | noby |
| 33 | 咀嚼(そしゃく)伯爵 | Rio |
| 34 | 十字架 | 七威 |
| 35 | 又 | 吉田大祐 |
| 36 | (作者の要望により掲載終了しました) | |
| 37 | 親愛なる君へ | 空条 遥 |
| 38 | 春爛漫 | 岡崎源作 |
| 39 | (作者の要望により掲載終了しました) | |
| 40 | 空 | 氷月そら |
| 41 | 青談 | 金田一弘志 |
| 42 | 恋心 | 小川 螢 |
| 43 | 春夏秋冬 | 三冬月 琢斗 |
| 44 | darling | さえりん |
| 45 | 傷 | 斉藤久美子 |
| 46 | 古典的な感情 | 深sachi |
| 47 | いたいよ | 空人 |
| 48 | 入浴 | 深谷 章 |
| 49 | 確定的に地上 | ベニヤナヲヤ |
| 50 | 日々 どこかで誰かが | あおぞら |
| 51 | 泣き仏へ | 羽田恭 |
| 52 | Lesson | 仲川苓斗 |
| 53 | 泣いてないで あくびしてん | mzk |
| 54 | 下北沢/女子プロレス | いとう |
| 55 | 花祀り | 木葉一刀 |
| 56 | 半身論 | ぶるぶる☆どっぐちゃん |
| 57 | 「ねぇ・・・」 | ショウ |
| 58 | 屋上の風景 | イグチユウイチ |
| 59 | ちなみに飲んだのはサントリーのホットレモンでした(^O^)/□<オイシカッタァ) | 春九千 |
綺麗すぎる水には、魚は住めない。
でもね、だからこそ、すばらしいんだ。
その純粋さこそが君の強さなんだ。
そのために、いっぱい、いっぱい傷ついたよね。
だけどそれは間違いだよ。
君は傷ついたんじゃなく、磨いたんだ。
ガラスのような心を、ピュアな心を
だからそのままでいいんだよ、そのまんまで
空を見上げることができないほど傷つき
息もできないほど苦しく
凍えそうなほど心が寒すぎて
一人ぼっちがとても、とても耐えられないとき
僕が君の翼となり
優しく包み込んで、暖めてあげよう
君の震える身体を、後ろから
だからそのままでいいんだよ、そのまんまで
泳ぐ魚になれない
凍える石
の夢
星零れるとき
木枯らし吹いて
生き物を育てたいと願う
枯れ枝が
カマキリの卵塔を抱えている
枝にとどまる枯葉を
つめたい日射しに翳し
ちらちらと
葉脈を読みとる卵塔が
蒼をあおぎ見る
ひるまの星座の航行が
たそがれ
土器は暮れて・・・
虚空に
ゆらりゆらりと浮かぶ
白い 月水母
副葬品はカマヌラパープル色
まばたきながら
りろりろりいと
警告音を落とす
避雷針に止まる烏が
りろりろりいと
真似て嘯き
次々と
丘の墓地に隠された品々を
盗掘しては
夕べの市に集う
夜半の眼底には
びっしりと苔むし
つめたい鉱石の絨毛になる
艶消し黒曜石のやじり
閉じる烏の嘴は
緑闇の深い時間を
つついている
星の下
卵塔の内部では
あの一群が孵るまでの
荒れ地を
伝う夢
漆黒の時間がなお続く
天球から滑り落ちてくる
風花を
摘みにいく
自分は大人だと 子どもがいう
なにを勘違いさせられてしまったのだろう?
自分の考えと 自分なりの行動
そんなものを 大人たちは持ち合わせていないのに
早く気づかなきゃ
大人が持ってるものも 子どもが受け取ったものも
全ては常識 思いこみ 一つ覚えのサルまねごっこ
大人という肩書きに 騙されちゃいけない
子どもでありたいと 大人がいう
なにを勘違いしているのだろう?
遊びと怠惰と 許しと無責任
そんなものが 子どもたちの本性だというのか
早くも忘れたか
大人たちが無くしたもの 子どもたちが貫くもの
理想と希望 探求心 試行錯誤の手探り迷路
子どもの頃の思い出を 都合よく書き換えるな
なんてたちが悪いのだ
大人は子どもを誘い込む 誘いの言葉と反対の場所へ
子どもも大人に誘われたい
望んで子どもでありたがる そんな子どもは少ないから
子どもと大人は一直線
みんなならんで行儀よく 旗持ちたちの意のままに
行進曲は鳴り止まぬ
吐き気を催す騒音で 作曲家気取りの者達め
真昼の白い月は
今宵私の頭上をも照らす。
姿を変えずに時間をかけて
夜空の星屑を見方にした。
存在を明らかにしながら、
何かを写し出そうとする。
それは完全には消えずにいた、
私のこころの中の記憶。
知られているのだろうか
忘れられない事を。
知っているのだろうか
想いが生きている事を。
あなたに話しかけられたり
あなたと遊んだり
とても楽しかったよ
でも 私にはいつも考えてる事があるわ
あなたとの「次」がないかもしれないこと
冬の冷たい雪の日でも
燃え盛るように笑いこけて
それが永遠に続けばいいなんて思った事があるわ
それでも
私は一度あなたを失って
私はあなたを傷つけて
あなたは私を傷つけた
私が「悪かったわ」なんて謝り続けた日々も
夏の溶けるような暑さや
秋の吹き飛ばされるような強風で
みんな散らばっていったね
そして忘れた頃にあなたは照れくさそうに笑って
そして私は「そうだね」と笑った
二度とあなたを失いたくはないと思ったから
「今」を大事にしようと思った
あなたといられるわずかな時間を
大事にしようと思った
この次にあなたを失ったとしても
あなたを責めるような言葉なんて言わないようにしよう
私はあなたを傷つけるのかもしれない
あなたは私を傷つけるのかもしれない
それでも今は私の隣であなたは笑っていてくれる
それだけで私は幸せになって
きっとあなたとの「次」はないのかもしれないことよりも
見える「今」をあなたと楽しく過ごそうか
それだけで私は幸せになって
私もあなたを幸せにしてあげたいと願う
昔のアルバムを見る
1P1Pゆっくりめくる
僕は過去に溺れ
今の自分を忘れてしまいたかった
今の自分は惨めで、どんな困難も乗り越えられないだろう
僕は灰になってしまった
涙も出ない
毎日やることもなくて
人の優しさも疎ましく思っている
夢を追っていた昔のボクは全てを乗り越えられた
未来はわからなくて不安だったけど
ドキドキしてた
挫折が僕を殺した
孤独が心の闇を開いた
ナニモデキナイ ニンゲンニ ナッテタ
立ち止まってよかった
何をしたいのか考えるようになった
未来は果てしないって気付いた
夕暮れ
街灯
蝉の鳴き声
夏
二度と来ない物?
枕を並べて語り合った日
夜
校舎
渡り廊下
図書館
夢
今はもうない物
どこまでも続く校庭
他愛のない会話に
大切な喧嘩
ため息
揺れた
季節は
とても
大切な
物だった
あの
暑さは
もう、どこにも
見出せない
もう、どこにも見出せない
(そしてそれはありふれたイメージになる)
雨の降る午前3時
無くした鍵
帰り道
とても
とても
大切な物だったのに
もう
どこにも見出せない
すべてが既視感に包まれて、
すべてがありふれたイメージになる
ぼくだって
同じなのさ
遠くから見てるだけ・・
伝わらないことなんて
たいして問題じゃない
「深刻」なんて大嫌いさ
冗談なんて言いながら
怒ることで支えて
少し やさしくなればいい
時間は淡々と流れていくけれど
人はある一瞬の時間をつかまえるんだね
でも、時間は流れていく
どこまでも流れていく
産まれてくるのも一瞬
死が訪れるのも一瞬
一瞬、一瞬
生きている限り
この永遠のテープは途切れることがない
人は一瞬をつかまえる
人は一瞬に出会う
人は一瞬に別れる
想い出
それも一瞬の断片集
考えても考えても
時間は淡々と過ぎてゆく
水をください
砂漠をさまよう旅人に
光をください
闇に震えるあの街に
力をください
か弱きモノを護れるように
愛をください
生まれ行くモノ去り行くモノに
こごえるよるに
こごえるよると
黒い鞄をかかえて夜を急げば
どうでも良さそうなトナカイが
しもやけをおこして泣いていた
トナカイはてぶくろを買ったり
すればいいのだが
トナカイなので手袋を買うことまで頭が回らないのだ
しかたなく誰かが彼のために
手袋を差し出さなくてはならない
そんなわけで
サンタクロースがいるのだろう
と僕は思う
人間は生まれてくるときに30000円をその手に握り締めているんだって。
その日から毎日1円ずつ,ポトポトポトポト落としていく。
毎日,毎日,1円ずつ,1円ずつ。
最後の1円が無くなった瞬間,人間は別の世界に旅立つんだって。
つまり,この世界にいられるのは三万日ってわけだ。
でも,なかなかそううまいこといかない。
中には自動車にぶつかって5389円撒き散らす人間がいる。
中には現代の医学では解明されていない難病の治療に10989円かかってしまう人間がいる。
中には他人を助けるために14784円寄付する人間がいる。
中には無法者に侵入されて16324円強奪される人間がいる。
中にはせっかくもらったお金を25769円海に投げ捨てる人間がいる。
中には空から降ってきた悪魔に29999円吹き飛ばされる人間がいる。
1円を笑う者は1円に泣く。
1円を大切に。
めぶき
しなり
のび
みのり
ちりて
一面のマット
いろんな俗事を
あるいは 秘めたる物を
何もかもを 優しく受け止めてくれるような
そんな存在
すごく身近にあるけれど
ふと気付く
その営み その温度 その存在
万物の きらめきを
万物の はかなさを
そうっと 教えてくれる
毎朝 階段をのぼりきった窓の向こう
一点の キイロイ輝キ
僕達の生活は
単調だけど快活で
不可侵条約のオブラードで
包まれていた
壊す事は僕の可愛い
ベルベットが赦さない
僕達の生活は
幸福だけどその裏で
誰かの幸せを踏んでいると
誰かが云っていた
真実を知る事は僕のうつくしい
マリアが赦さない
貴方に愛されることが苦しいと思う日がくるとは思ってもみなかったです
こんなに好きなのにうまく言えません
どうしようもなくても仕方ないと諦めるしか私には術がありません
相当長い間貴方意外誰も愛せないかも知れないんですけど
これから貴方以上の人に会えるかも分からないんですけど
私は後悔しないようにと約束したから
後悔しないように生きるつもりです
だから貴方はこれ以上私を優しさでうめつくさないで下さい
優しすぎるキスは凶器だから
さびれた洋食屋の脇に
ミカン箱と仔ネコ
あまくておいしい熊本産
……らしい
空はスッキリ冬晴れだけど
わたしの心の中じゃ
1時間に300ミリ
今年一番の大豪雨
わたしの視界はすっかり灰色
雨に捨てネコ
なんて平凡!
なんて最悪!
わたしの知らない誰かは
その人の知らない誰かに
お前が拾われることを願って
ミカン箱なんかに入れたんだろうね
悪いね
わたしネコアレルギーなの
抱っこしてやれないよ
お前 やせっぽっちだね
寒くない?
おなかへってる?
ねぇ 拾われたい?
雨は降ってる?
仔ネコ みゃあと鳴く
わたしも みゃあと泣く
仔ネコ みゅうと鳴く
わたしも みゅうと泣く
ミカン箱をつま先でちょんと蹴る
仔ネコ 振り返らずに走り出す
わたし アレルギーでさ
お前を抱っこできなかったけど
別に悪くなかったみたいだね
最初から
捨てネコなんかじゃないんだから
お前はきっと
心がずぶ濡れになる
本当の雨の日にも大丈夫
大丈夫だろうけど
そんな日には
そんな日にこそ
みゃあ と鳴いてみせるんだよ
仄昏い空の早朝に
仄白い息を昇らせる
未だ少し 眠いようだ。
冬の猫が鳴く
その身は温かいが 腹は痩せている
冬の猫の前を過ぎて 停留所へ急げば
はだかの柿が朝を抱く
守られた私に
勿論飢えなどはなくて
それだからと云っても
猫と私は比べられなくて
冬の鳥が啼く
その声は確かだが 姿は隠れている
冬の鳥の影を探して 眼が合うと逃げ
後には揺れる枝ばかり
人である私に
勿論羽根などはないが
それだけを訳にしては
鳥と私は違うと云えない
仄昏い空の早朝は
いきものの命が重く
考えるだけ 頭が寒い。
守られた私に あれほど濃い命があれば
仄白い息にも そのぶんの比重があって
この手に降りて来るものを。
冷たい掌を合わせて
乾いた皮膚を慰めている。
ある晴れた春の日、ボクはキミと出逢った。
何気なく隣に座ったボクらだったけれど
あとで 「きっと運命だったんだね。」
とキミは笑いながら言ったよね。
二人で過ごす時間は長いものではなかったけど
それでも大切な時間(トキ)で
いつも笑顔が絶えなかったよね。
あの夜初めて喧嘩してキミを泣かせてしまった。
「ゴメンネ。」 震えた声で呟いたから
思わずキミをギュっと抱きしめたよ。
そしてやってくるはずがないと信じてた日、
キミは最後まで笑顔で
そんなキミを見ていると苦しくなって
気がついたら涙が溢れていた。
そっとキミの方を見てみると、キミも同じで
でも恥ずかしがりながら隠してたよね。
晴れた春の日、ボクはキミを思い出す。
決して言葉には出さなかった さよなら。
「いつかまた 会えるよね。」
「うん...きっとね。」
私がまだ学生の頃
見事な大失恋
一大決心の別れの後で
襲ってきた涙
泣きながら急いで電話をかけた
受話器の向こうのキミは
私の様子に慌てて
「今すぐ行くから」
走って私の所まで来てくれた
その間おおよそ15分
私は泣いて泣いて泣いて
泣き腫らした後で
つけっぱなしだったテレビに目をやると
そこには大好きなアーティストが歌を歌ってた
慰めてくれているような気がして
私の涙はひとまずその流れを止めた
そしてぼんやりテレビを見てると
息を切らしてキミがやって来た
すっかり泣き終えた私は
テレビを見入っていて
キミは涙の跡を見ながら不満げに言った
「ねえ、もう泣かないの?」
ごめんね
今度キミのSOSには駆けつけるから
ありがとう
大切な友達
不思議少年と、
不思議少女が、
出逢った!
ある日のこと。
垣間見える。
ある日のこと。
あなたの影。
それを私に見せた街を。
私は恨むことになる。
街はあなたを包み込み。
あなたは私を包み込み。
私は小鳥のぴーちゃんを。
それと枕を包み込む。
ある日のこと。
見えた影は。
ある日のこと。
ふたつになり。
それを私に見せた街を。
私は恨むことにする。
そして私は枕を包み。
巻き込みながら眠るのだ。
ちくたくちくたくぴーぴーぴー。
ぴーちゃんに餌をあげよう。
魔法の呪文が使えたら
今すぐここを飛立って
悪い奴等を蹴飛ばそう
次第にあなた笑い出す
魔法の呪文を唱えたら
恵みの太陽差し込んで
不快な雲はどこへやら
次第にあなた晴れ模様
僕はまだまだ見習いだ
ちちんぷいぷい摩訶不思議
あれれ?こんなじゃ利かないや
それでも僕は風に乗せ
呪文をいっぱい唱えよう
利いたフリして元気にね
よじれながら 雨が さくら 濡らして
透明の傘 くるくる 小学生の お帰り
笑い声は ふったように 突然で
昨日よりか 今日は 少し寒くて
フェンスはアミダ くじくじ
当たりは どこか 教えて
始まりの季節 何が 始まるのか
待てばいいのか
探せばいいのか
そのうち 見つかるのか
待ち人 来たる
明日よりか 明後日 そして その次
上着が 一つ へりへり
裸に なれば 見せてよ
始まりの季節 何が 始まるのか
待てばいいのか
探せばいいのか
そのうち 見つかるのか
待ち人 来たる
始まれば季節 さきに 始まるのか
あとで いいのか
ひとまず いいのか
運命 信じるのか
待ち人 来たる
闇に浮かぶ 月の環
海に浸かる
浮き輪のようだ
静寂な夜に ひとりで
闇に浸かる
孤独を噛みしめて
沈むなら
夜が明けてから
今はまだ眠れない
月に沈む 海の影
藍色に浮かぶ
影絵のように
暗澹たる夜に ひとりで
闇に浮かぶ
孤独を噛みしめて
沈むなら
夜が明けてから
今はまだ浮かんでる
海に浮かぶ 月の環
闇に沈むのは
光ではなく
沈むのは
鉛のように
濁ったわたしの心
もっと格好いい人なんていっぱいイル
もっと優しい人なんていっぱいイル
もっともっといいヒトなんて、いっぱいイル
そんな中で、あなたの不器用さに惹かれている
あなたの無表情な背中に惹かれている
あなたの、あの人といっしょにいるときに紅くなる耳に惹かれている
どこが好きかって訊かれたら全部としか答えようがない
だって私は、こんなにもあなたが好き。
祖母が死んで
父は無言になった
父はまるで
母が死んでしまったかのような顔を
している
今までにない顔を
している
そうだ
父は
祖母の息子
だったのだ
祖母は
父の母親
だったのだ
だから父は
まるで母が死んでしまったかのような顔を
しているのだ
通夜の夜
私と父は祭壇の前にすわり
黙々と飯を食べる
ばくばくと飯を食べる
おひつが底をつくころ
線香の火が燃え尽きるころ
無言の父にも
朝が訪れるだろう
祖母にとっては
決して出会うことのない朝が
私にもやってくるだろう
夜はふけていく
父の内部に眠る絶対温度の言葉たちが
溶解し
目覚め
流れ出すまで
夜は。
6時間なんて眠れない
頭が鈍く痛くなる
2・5時間は眠るべき
少しはリセット出来るはず
3時間なら眠らない
一番気分が悪いから
7・5時間眠れたら
いっそ目覚めはもういらない
だから だから
『5時間眠って目覚めなさい』
うるさく囁く僕の時計
だから だから あぁ だから!
安眠を求めてやまず。
『スリープ・サイクル・シンドローム』
いってきますとはずかしく
すりガラスの向こうの人影に
ころがしてしまいました
ころがっていました
ぶるぶると震えながら
その熱の交換を
めがねとこつん
ちょっと酸っぱくて
ちょっと苦いかも
それでもとてもあまい
のです
そのやりかたは
ママに教わっていないのだもの
空中を時速二〇キロで前進中
ガラスに残った口紅の跡に
リップクリームお土産にして
あなひとくちびるささくれすぎて
どんな秘め事よりも
きもちがいいかもね
生涯の忠誠を誓うよ
そんなに証拠が欲しいなら
ああ! なんと卑劣で悪辣な兵器である事か!
その髭が痛い
その髭がいとおしい
90点をとった御褒美
何で
レモンの味が
しないのかなあ
気道を確保してしかるのちに
しろい
しろい
しろいうなじに
さくらんぼの茎を結んだり
あ
いたた噛まないで
ほんのさようならの
あいさつがわりに
ちゅ。
まっくらなゆめのなかで
なにかがみえた・・・
まっくらなゆめのなかで
ちいさな白い光がだんだん大きくなって
あと,もうちょっとだったのに!!!
みえそうでみえないのが“クロ”ってかんじ
黒の中にほんのすこし白があるからミエタって感じる
ミエタ!!!!!
体中の端末から
大地と空の情報をインストールしよう
歌というアプリケーションで
声を起動させよう
自分がリコーダーになって
筒の中を青白いエネルギーが飛翔していく
声は場に反響してボクに降り注ぎ
全てと触れ合う
ボクの持つ身体は
宇宙との触媒作用を起こして
飛ぶ
舞いあがって
急降下
地に足をつけたまま
意識を飛ばす
ボクが宇宙になる
そんな瞬間
彼は一般に言われているほど
食通でも大食漢でもないんだ
咀嚼伯爵
今日は王様の夕食会に呼ばれてる
きっとみんな影で噂してるんだ
「美食家の咀嚼伯爵のことだから
料理について詳しい解説と感想を述べるだろう」
みんなの期待が鉛のようにその口をふさぐから
彼は海草みたいに寡黙になる
夕食会で黙ったままの咀嚼伯爵
みんなはちょっと気にしはじめる
そしてついに王様が言った
「今日の料理について 咀嚼伯爵の意見を聞きたい」
さあ どうする? 咀嚼伯爵
彼の心臓はおおさわぎ
しばしおし黙る咀嚼伯爵
ふるえるその手を悟られぬように
彼の心臓だけがおおさわぎ
「まず、野菜のスープですが……」
彼は得意のスープについて話し始める
間違ったことを言いやしないかと 内心びくつきながら
それでもどうにか取りつくろって
自信たっぷり 語ってみせる
『食通の伯爵』の肩書きを守るため
でもね でもね
そんな伯爵の虚勢は 親しい人には結構バレてる
それと気付かず 演じ続ける
伯爵を僕らは大好きなんだ
十字架を舐める
白銀を飴玉のように
それは
冷たく冷えていた
甘くも辛くもない
無機質な味
満たされぬ腹
白銀の十字を30枚の銀貨に変えた時
人の欲望は束の間の満たしを得た
僕達は
古傷の上に又 傷を作り
縫ったばかりの傷口の糸を又解き
淋しいから誰かにも傷を付け
それによって
又 己に傷を作り
又それを繰り返す
春から、夏へ。
君と出逢った。春だった。
桜が、舞った。春だった。
君に恋した。春だった。
制服姿が、カッコいいと思った。夏だった。
水泳部の水しぶきを羨ましく思うように。暑い夏だった。
テストの前に、少し話せた。夏だった。
あたしの好みが、君の好みとかぶっている事に気が付いた。夏だった。
夏から、秋へ。
運動会の君の勇姿に感動して泣いた。秋だった。
そして、付き合い始めた。秋だった。
一番幸せだと思っていた。秋だった。
紅葉の紅葉なんて気が付かないぐらい夢中だった。そんな秋だった。
秋から冬へ。
初めてコートを着る日は一緒にねって言い合った。冬だった。
クリスマスなんて必要ないぐらい、毎日一緒に過ごした。冬だった。
カウント・ダウンは、もう始まっていた。冬だった。
冬から、春へ。
気が付かなかった。春だった。
もう春なんだ。春だった。
手を繋いでいた。春でした。
親愛なる君へ。あたしたちは、やっぱり子供でした。
親愛なる君へ。それでも、あたしは本気でした。
親愛なる君へ。 信愛されたいあたしより。
春爛漫
春爛漫
春爛漫
春爛漫
春爛漫
例えば
ここから遠くへ行けたらな
そしたら
ここよりはましかもね
春爛漫
春爛漫
春爛漫
寒い寒い、冬の帰り道
自転車を押して 坂道を上がる
北風に負けないように マフラーをぎっちり巻いて
手袋をしてるのに 指先は冷たく固まってた
ふと 足を止めて空を見上げる
深い深い、紺色の 高い高い、空
ぐるっと見回して星を数える
ほら あそこにはオリオン座
この空は冬の寒さの代償
「東京は星が少ない」って君は嘆くけど
この空であたしは育った
この空をずっと見てた
この空がずっとあたしを見てた
どんなに空気が汚れていても
どんなに星が少なくても
確かにこれが あたしの空
誰のものでもない あたしの空
マフラーをもう一度巻きなおして
あたしはまた 歩き出す
自転車を押して
この坂を上がれば見えてくる
あたたかい あたしの家
青い空、雲は無し
我仰ぐ、教室の窓より
その青はあまりにも青で
私の目を溶かし、視界をさえぎる
しかしそれは空の青のせいではなく
私の思い込みのせいであろう
また実際に溶けているのは
眼球自体ではなく
眼球中に埋まっている砂であろう
結局私は青でないのであろう
君に惹かれど冬は近し
君に抱かれど色は褪せる
流れる一筋の液体すら
留めることの出来ぬ自分が、もどかしい
人知れず
このまま甘い淡い夢の中で
息吹く芽 照らす陽光 薫る風
揺らめく陽炎 焼ける道路 憩う風
やむ時雨 散るもみじ 射しこむ茜
舞う雪 垂れる氷柱 つつむ黄昏
昨日夢を見たのよ
あれは明け方だったかしらね
でもその夢に
あなたは出て来なかったわ
それに気付いた途端にわたしは
目が覚めてしまったみたい
だってあなたが居ない夢なんて
わたしには何の意味も無いじゃない?
例えば誰かに
可愛いねって言われたとしても
わたしはちっとも嬉しくないのよ
他の誰でも無いあなたに言われなきゃ
嬉しいだなんて思わないのよ
何もかも放り出して
あなたに会いたくて仕方無い時があるわ
そんな時わたしは一体どうしたらいい?
大声であなたの名を呼べばいい?
大声で泣叫べばいい?
その術を知らないわたしは
時々とても辛くなるの
こんなわたしは子供かしら
あなたに依存してるかしら
猫の様に気紛れなあなた
でもそこが愛しくてたまらない
何も言わずに抱きしめたくなるの
可愛い頬にキスをしてあげる
譬え悲しみに暮れる日が来ようと
譬え憎しみ合う日が訪れようと
今はあなたに愛を与えたい
ただあなたに愛を与えたい
見えないものを
手探りで探して
自分の手を 酷く傷つけた。
何も見つからない
痛い想いをするだけ。
でもやめられない。
やめたいのに。
捨てきれない。
捨てたいのに。
欲しいものなんてわからない。
生きてるだけで、精一杯だ。
あいつの笑顔
あいつの声
あいつの手のひら
傍にいるだけであったかい
その温度思い出すたび
そのたび胸がぎゅっとする
あまりに古典的な感情
振り払えたらどんなに楽だろう
こんなの
伝える術も持ってないのに
悔しいよ
あいつのせいで
こんな気持ちになるなんて
だけど あの子は
いたいよ って言うんだ
僕は困ってしまって
ゆっくりやってみるんだけど
それでもあの子は
いたい いたいって 苦しそうに言うんだ
僕はますます困ってしまって
大丈夫? って聞くんだけど
あの子は唇を震わせながら
今度は大丈夫って言う
大丈夫な わけはない
大丈夫な わけがないのに
大丈夫 って
僕を見つめて言うあの子
僕にはそれがいたいんだ
深く
深く
いたいんだ
温泉にでも行きたいなぁって
確認しないで裸になって
沸かしすぎた狭い湯船の中身を
寒さにふるえながら
かきまぜている僕がいる
今日の一日 そんな感じ
「まずそこに順番に並びましょうか」
いわれたことには従わねばならぬので、私はそこに並ぶことにした。
「そう、そこに並んだら隣の人の右手を、つかんで」
つかまねばなるまい。ああ、手袋してくればよかった。知らない人の手を触るなんてなんと気持ちの悪いことだろうか。
「後はコイントスの要領です。選ばれた方が、正しく、そして先行であるのです」
さあ、ココからが本番だ。気を引き締めなくてはならない。
「せえの」
雪の中の病院に敷き詰められた偽物の芝生
そこで転がる、水色のちょうちょ
↓先端恐怖症につき
形、つくられる、もの、と、
たくさんの
「そりゃもう」
お金の儲かるゲーム
「ポン、カチン、チーン、コロン」
「ポン、カチン、チーン、コロン」
明日にしよう。
今日こそは、もうあんな場所には頼らないようにしようと思ったのだが、意識していなくても、そこにいってしまった。
今日の先生は、いつもとは違う人だった。やはりこういうことは、安心感が重要なので、ちょっと不安になりながらも、いまさら変えるわけにもいかず、その場にいなければならなかった。
「まずそこに順番に並びましょうか」
ああ、このセリフはマニュアルなのだろうな。少し残念だった。
「そう、そこに並んだら隣の人の右手を、つかんで」
今日は手袋を持ってきた。安心して手をつかめる。
「後はコイントスの要領です。選ばれた方が、正しく、そして先行であるのです」
さ、いくかな。
「せえの」
ホリゾントの空、に、フルート、が、飛ぶ
「ポン、カチン、チーン、コロン」
「ポン、カチン、チーン、コロン」
今日は五回までだ。
「ポン、カチン、チーン、コロン」
「ポン、カチン、チーン、コロン」
「コペルニクス的転回の現実!!」
たくさんの
「そりゃもう」
ひこうきぐも←飛んでいく対象
今日はまじめに暮らそう。カフェに行こう。
激しく吹き荒れる嵐の中
止む事無く落ちてくる水を
吹き飛ばされそうな豪風を
傘もささないで空を見ていた
とても切ない気持ちで見ていた
どこかで誰かが泣いているから
きっとこんなに激しく降るんだ
どこかで誰かが誰かを怒ってるから
きっとこんなに激しく吹くんだ
翌日の空は嘘みたいに晴れていて
明るく心地良い気温を保っている
水溜りを避け歩きながら空を見ていた
とても暖かな気持ちで見ていた
どこかで誰かが喜んでるから
きっとこんなに明るく晴れてるんだ
どこかで誰かが誰かを思っているから
きっとこんなに暖かいんだ
あなたは泣く
ああ、あなたは泣く
張り付いた涙で
沈黙の声で
泣き続ける
何に泣いているのか
この煉獄の世界に泣いているのか
無限をあらわす百八つの
鐘の音でも足りない
人間の悪行、煩悩を嘆いているのか
救いたくても救えない
動けない自らを嫌悪しているのか
古今東西何十という救いへ導くものが現れても
人々は救いの道へ進まずに
苦への道 欲望への道を突き進む
そのことに嘆いているのか
あなたは泣く
あなたが朽ちるまで
ありがとう
悟れぬ 縁なき衆生である我らに涙を流してくれて
違う姿形で生まれたからこその
ただの人の一部で終わらぬ命を
求めて 求めて やみません。
だからでしょうか
才をとうに逃したわたくしは
気が狂れた指をも支配する
その奏で人に焦がれてしまいます。
そうしても
羨望など穢らわしく
独りあぶれおぼれる貴方
なんと哀れな楽人でしょう。
蔑みにもよく似た敬愛の言葉で
幾重もの位と隔たりをめぐらす。
それきり断ち切る筈でしたのに
惹く音(ね)にその場へ留まってしまう。
貴方の耳には無でしょうか
無表情な指先と腕でしたから。
過ぎ行くだけの筈でしたのに
悔しさにその場へ留まってしまう。
伝った響きは無などではなく
わたくしにはひどく愛惜しいうた。
穢れた羨望を引き剥がし
その旋律をいただきましょう。
才を見捨てたわたくしの
喉が欲しているのです。
貴方の指になど見蕩れない。
わたくし自ら風はゆれ出す。
貴方の傍にも縛られない。
わたくしを両脚がせき立てる。
そうして
人の一部では終わらぬ命は
わたくしの手中へ舞い降りる。
ひとりぼっちの寂しい夜の
暗い暗い夜空に浮かぶ
まっきぃきぃのでかい月
すねとる俺の頭の上で
あんたみたいな存在感
やさしい気持ちになれそうで
寂しさなんか忘れてしもて
ちょっと前を見たりして
今頃あんたも見てるんやろか
まっきっきぃのでかい月
女子プロレスに興味はないけど
女子プロレスを見に行った
下北沢タウンホール
どんな団体なのか
全然わからない
マックス勝美というプロレスラーが
叩きのめされていて
それはもう
叩きのめされてうめいていて
痛そう
痛そうだけどそれはたぶん
耐えられる痛み
こんばんは
マックス勝美さん
あなたは痛いのですか
僕は痛くありません
目が合って
「やぁ」と手を振ったら
怪訝そうに睨まれてしまった
もちろん隣の人に
マックス勝美は僕なんか眼中にない
叩きのめされてうめいているのだ
目の前の痛みを耐えるのに精一杯なのだ
外に出ると相変わらずの人込みで
歩くのもたいへん
歩くのに精一杯
隣の人にぶつかって
「僕は痛くありません」と
つぶやいてみる
聞こえないように
小さくつぶやく
うめく場所がないので
聞こえないように
花は幾百幾千の
色と形と名を持ちて
四季折々にこれら皆
己が命を全うす
春は春とて目覚めの季節
生き物皆々目覚めるときに
桜の花弁瞼にかけて
目覚めの花弁開くときか
夏は夏とて良くすく季節
天照る陽差しに手を伸ばすよに
向日葵満開手を開き
太陽掴むと背を伸ばす
秋は秋とて豊穣の時
金色秋桜闇夜に浮かぶ
静か静かな満月に
負けじとその身を輝かす
冬は冬とて極寒の時
世界を覆う吹雪の中で
凍てつかぬと真紅にもえる
牡丹の花弁散ることもなく
花は幾百幾千の
命を燃やす理に
逆らうことなくその身体
時が来るまで枯れること無く
また冬が来て
唇が荒れて
自然と滲んでくる血の
その優しく鈍い味は
あなたを思い出させて泣ける
今でも唇に残るあなたのキスは
あなたの噛むようなキスは
とても甘くて
とても強くて
その痺れるような恍惚の中で
あたしはあたしで在り
あなたはあなたで在ることが解ってしまって
あたしはあなたでは無く
あなたはあたしでは無いことが
強く
とても強く理解できてしまって
それがとても悲しくて
なんだか死にたくなってしまって
でもそれが出来ないから代わりに
あなたを強く抱きしめて
必ず離れることが解っているあなたの胸に顔を埋めて
大きな声で泣いた
人は半分で産まれる
人はもう半分を求める
人はもう半分に出会い
確かに得て
そして永遠に失い
気が付けばさっきから降り続いていた弱々しい雪に、街路は白く染まっている
あたしは、朝になればきっと消えてしまうその雪の上を
まるであたしとあなたが共に見た夢の続きのような、その不確かさの上を
足早に
少し振り返りながら
歩いている
ねぇ 僕は良い人間になれたかな?
ねぇ 僕は人にやさしくできたかな?
ねぇ 僕は素直でいれたかな?
ねぇ 僕はうそをつかなかったよね?
ねぇ 僕は嬉しいときわらうことができたよね?
ねぇ 僕は悲しいときなくことができたよね?
ねぇ 僕はだれもにくまなかったよね?
ねぇ 僕はひとをすきになれたよね?
この長い旅路は見ただけでめまいがするけど
土を踏めば風が吹き、木が歌い、空が流れてくれた
そしてまだこの道をあるいてる
ねぇ僕はそらをゆっくりとみれたよね?
ねぇ僕は風と仲良くできたよね?
ねぇ ねぇ ねぇ・・・
ありがとう。
今日は風が強いな。
向こうでバランスを崩した彼女の腕が、羽みたいに見えた。
鼻で笑って、ため息をひとつ。
やっぱり駄目なのかな、なんて思ってみる。
そう思いつつも首筋を風に吹かれて、
マフラーを忘れた事を後悔。
比べなきゃいいのにさ。
比べちまうんだ。
まったく。
傷心気味な事に、彼女は気付いただろうか。
遠くを指差して、何か言っている。
しかし、風で聞こえず。
わかってる。
また期待してるのさ。
虚しさだって感じてる。
今なら、少し泣いても気付かれないかな。
ああ、忘れてしまおう。
今はそれができそうだから。
久しぶりの屋上からは、
分厚い雲と、遠くの青空と、つまらない風景。
そんなものいいからさ、
もっと構えよ。俺の事。
すべてが見渡せるここから、何を望む?
とりあえず今は、
そのマフラーをよこせ。
缶ジュース
仰ぎて
空は星月夜