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第12回詩人バトル Entry38

雨のち一人間

雨が
とめどなく降っています
その一粒一粒が
それぞれ意思を持ち
地面へと――

穴だらけの傘を
実に無意味なタメイキで湿らせ
閉じたまま
歩いてゆくのです
上へ上へと――

今こうして降った雨も
いつの日か
地上へと湧き上がってくるでしょう

濡れた髪を
かきあげながら
落ちてゆく日を

私には
見つめるしかできません

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