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第12回詩人バトル Entry42

恋と臓物

とがった酸味と
生臭い銀の記憶を
私はもはやこらえきれない。

それは下へ下へと流れ落ち、

足の指先はたぷたぷと重たい。

─すぐに全身がむくんで
 お前
 黒ずんだアンコウさ。

そうして泣いた瞬間
私の蒸れたタマシイは
音もなく穴から抜け出た。

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