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第14回詩人バトル Entry4

ワタシ色ネイル

白くなりかけた爪に
今日は色をつけた。
気分が晴れない時につける色。
無意識のうちに手が動く。
ネイルのツーンとくるにおいは
情けないくらい涙を誘った。
「生きていくことは哀しい」
まるで何百年生きてきたかのように
私は何度もこころの中で繰り返した。
まだ何も埋め尽くしていないのに
全てやり遂げてきた気になっていた。
これからもきっとこんなふうに
どうしようもないくらい
何度も下を見てしまう日が続くだろう。
涙を流しっぱなしにしながら
爪に色をつけ続けるだろう。
恥ずかしいけどそんな未来だけは
今、ちゃんと見えている。
だから私は色を絶やさない。
終わりなんかにはさせない。
たとえ1ミクロンの可能性しか
残っていなくても
力ずくでどん底から引っぱってみせる。
自分の未来にだって
私だけの鮮やかな色をつけてやるんだ。

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