第16回詩人バトル Entry47
空は人の心を現す虚空色
この世界の何処かで人は愛し合う
道の端を歩き
街中を行き交う幾つもの思想と人々とすれ違う
傷を隠しながら大切な誰かに微笑む人々
そして 雨
ぼやける車のヘッドライト
傘たちが都会の道を回るように歩く
この世界の何処かで人は嘆きと喜びを繰り返す
明日への歌を口ずさむように
そっと聞こえた
ブーツで水たまりを蹴る子供たちの笑い声
小雨の中を静かに走る車の音
視界の隅にふと映る誰かの笑顔
わたしの瞳は虚空の色を見上げるばかり
本当は誰もが当てもなくこの雑然とした道中を歩いている
それでも
人々は愛し合うことを
想うことをやめはしない
傘から手を出して空の雨にふれる
小さく冷たい一雫
誰の涙?