第16回詩人バトル全作品・結果一覧

#題名作者
1鳥の声尾二源昇
2春風吹く夜nina
3恋に恋する麻貴香音
4運命蒼司
5マメな人ませ
6すきでした、ありがとう豊島 倫
7墓場ちゃら
8檸檬の木浅倉香音
9りんごマーマレード=ジャム
10欠けゆくものたちTANGO
11うた有機機械
12マドロミノシアワセ温日
13祖父に捧げる詩フォニックス
14月がみていた
15must be a angel
16君を想うlapis
17幕開けとして、朝。ビオラ
18地図と時計の使い方たるみ
19過去とこれから未来
20運命共同体Y.K.In positive
21アバンチュールあおい
22月のない夜碧瑠
23ドキドキ感おしゃれ作家リボン
24復旧の見込みはありません楽太郎
25もし神様がいてショウ
26錆び付いた街と緑青のこびりついた街灯の黄ばんだ灯り橘 叶花
27ミルクティー
28生きてみろK,@,マーホ
29昼寝(えんがわのねこ)xei
30幻想RINA
31真実時司 龍
32呼んで欲しい詩音
33永遠の海時代
34わたしの庭伊東春日
35言葉 〜回想からの離脱〜爆睡王子
36ただのひとり言秋月
37七転八逃nekoze
38ある一人の少年に…久意
39金木犀PIERO
40落ちゆく 身体ヤマシタ
41春風一宮 尊
42オルゴール夕涼 尭
43独り言ユーカリ
44とまどい穂高伊織
45君とマオ
46リアルあおい
47darkness七威
48徒然なるままに……あをね
49VENICEMetalZombi
50生々流転狭宮良 祇簾
51呪いムカデ多田野英俊
52権利ヤマタカユウキ
53ひかり氷月そら
54ワガママでキマグレなアナタヒカル
55★トイウナノイバショchia
56リンリンヤム
57儚き者よryu−sho−
58鎮魂華伊藤 彰貞
59コロ小松知世
60sakura今野由貴
61空に散る花リリィ
62ひとchimucco
63ありがとう林檎
64籠鳥おしょう
65ジグソーうなぎ
66原点ちあきひかる
67胃袋茶封筒
68若さゆえ?みぽ
69ランブル フィッシュ。カイヱ
70道を行くくまぞー
71穏やかになりたいユキコモモ
72大村 志野
73くっそぉ(涙)瓜生 遼子
74母に大覚アキラ
75日没前佐藤yuupopic
76さかな林 夏代
77ある朝の心微風
78終わり葉子
79ベランダでの日記YamaRyoh
80多元宇宙てこ
81深みの記憶仲川苓斗
82私はここにいる深sachi
83青年空間・瞬間少年・愛撫植木
84トモダチ空条 遥
85シュミレーションjasper
86人と時と空間と木葉一刀(コバカズト)
87意識もも
88サッカー日本代表応援歌春九千
89消しゴムぶるぶる☆どっぐちゃん

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Entry1

鳥の声

鳥が鳴いている
その声は美しい
しかし私には
まるでその声が
小さな球に入っているかのように
曇って
聞こえるのだ

そう聞こえるのは
鳥の心が曇っているせいなのか
私の心が曇っているせいなのか
鳥は答えてくれない


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Entry2

春風吹く夜

春風の強い夜でした
桜が散り去ってしまうかのような
あたしはただうずくまって
夜に響く、風の鳴く音を聞いていました

貴方は知らないでしょうけど
あたしの心をさらったのは
他の誰でもなく
桜の木の下でいつも見かけた貴方でした

貴方の何も知らなかった
柔らかな陽の下の笑顔しか知らなかった
まだ耳に覚えている深い、優しい声しか知らなかった

別れはあっけなく

春風に乗って思いは吹き飛ばされる
春風に乗って遠い彼方へ

貴方はきっとあたしさえ知らないでしょうけど
あたしの心をさらったのは
他の誰でもなく

桜は散りゆく
あたしは貴方にもう、会えない


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Entry3

恋に恋する

狂おしい程想ってる
そんな言葉を聞いたことがあって
私にはまだ気付かなかったけれど
すごいことなんじゃないかと思った
生まれて...いろんなことがあるけど
死んでく...誰も皆終りへと日々向かってく
愛とか恋とかよくわからない中の
何かのような気がするけど
あれば幸せだとか
思うものかもしれないね
今はまだ恋に恋しているって
言われるかもしれないけど
あたしは何も言えないけど
......好きなんだ


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Entry4

運命

私達はなぜ出会ったのだろう
君は僕に尋ねた
運命と偶然は同じ物だ
僕は答えた
でも・・・
君は口を開く
運命って信じた方が、ロマンチックじゃない?
その瞬間、僕らの出会いは運命へと変わった


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Entry5

マメな人

今までに

たくさんの吐息と たくさんの言葉と

数多くを吐き出してきたのだろうに

今更・・・、

そんな台詞を信じたりしないよ。


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Entry6

すきでした、ありがとう

「離れてても そばにいて」 昔わたしがいった言葉
もういなくていいの でも
しばらくは きっと、わたしの中にはあなたがいてしまうでしょう。
いてしまうでしょう。
許してください。

すきでした、ありがとう
今度会うときは 笑顔で会おう また、
いつか会おう その日まで
さようなら あなた わたし。


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Entry7

墓場

墓場なんていらない
重たい墓石の下になんていられない
多摩川の上流に流してほしい
流す前に、ひと工夫
骨たちに十分に酒をふくませておくれ
流れ流れて、ぶつかり砕かれ
海にたどり着く頃は粒子になっちゃう
そして酒を頂戴した粒たちは
海の底にひっそりと眠るのさ


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Entry8

檸檬の木

誕生日が来た...
そう18の誕生日
やっとこの距離が1つだけ縮まる

あたしは5月あなたは1月

この数カ月のあいだ
もどかしい気持ちでいっぱいだった

声も顔も手の温もりも
目の奥の深さも...

あたしの心のすべてを
あなたは掴んで放さなかった

爽やかな風に
檸檬の香が鼻をくすぐった


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Entry9

りんご

 幸せの愛を求めて
交通事故をした。
 幸せの愛を求めて
逃亡した。見つかった。刑務所に入った。
 幸せの愛を求めて
りんごを買った。
 幸せの愛を求めて
りんご園に就職した。
 幸せの愛を求めて
りんごになった。


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Entry10

欠けゆくものたち

どんどん愚かになるの
どんどんはなれてゆくの
息苦しいほど感情のコントロ−ルが効かないの
痛みが感じれなくなって充実なんかしてなくて
今までの自分と今の自分のバランスがちっともとれなくて
夕暮れが来る前の暗澹とした空が嫌になって
遠くから走ってくる雨音にだらしなくよろこんでみてる
雨は何に向かって走っているんでしょうね?


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Entry11

うた

この宇宙のはじまりは、神秘と調和とまばゆい光に溢れていて、

僕らの日々の暮らしの、喜びや悲しみや憎しみ、

そして僕ら自身でさえも、

ちっぽけで、滑稽で、醜いものに思えるだろう。

でもきっと、宇宙のはじまりの場所に「うた」はなかっただろう。

僕らが喜びや悲しみや憎しみをのせて大きな声で歌う「うた」は。


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Entry12

マドロミノシアワセ

一緒にいると
ホッとする。
一緒にいると
ドキドキする。

朝起きると
いつも少しあなたのにおい。
うれしくて
もう1回眠ろうかなぁ。

日曜日の彼氏。
日曜日の彼氏。


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Entry13

祖父に捧げる詩

祖父は逝ってしまった
まるで突然の出来事だった
訃報を知らせる電話とともに
つとめて冷静だった祖母
悲しみに崩れ落ちた母
それを支える父
幼子は火がついたように泣き出して
僕はただ呆然となった
突然だったので
あまりにも突然だったので

明日の誕生日プレゼント
母の用意した白いワイシャツ
かわいそうに残ってしまったね
運ばれてきた祖父はすっかり冷たくなって
それでも安らかなようだった
「眠っているみたい」なんて
小説の専売特許だと思っていたけど
嘘じゃなかったんだ
今にもいびきをたてはじめそうな
いびきのうるさかった祖父
眠れなくて苦笑した夜

家に帰ってきて
悲しみがこみ上げてきた
祖父と過ごしたいくつかの思い出と
形見になってしまった茶色の帽子
すっかり痩せて小さくなった祖父
祖母に頭の上がらない
ちょっと太りぎみだった祖父
二人して商売に一生懸命だった
家族のことを思わぬ日はなかっただろう
どうか安らかに、そして
いつまでも見守っていてください、おじいちゃん
嬉しいことよりも
悲しいことのほうが多いかもしれないけれど
僕らは生きてゆくだろうから
きっと生きてゆくだろうから


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Entry14

月がみていた

いつのまにかに 上滑り 私の蒼い 蒼い月の まわりを 行ったり来たり

時間に漂白される 幼き思想たちの群れ 
果て知らぬ青 空高い向日葵 耳を塞ぐ蝉のうた 夕暮れ時の交響楽
滑稽なほど鮮烈な 幼稚な感情 水面に揺れる太陽 雨を呼ぶ樹々の声

乖離する自我 薄れゆく記憶
絶望を抱えて 今更どんな未来を うたえばいい
時は唯 何もかもを 奪ってゆくのに?

昔 目指した高みを 私は見失ってしまった
翼は折れて 神様はもう ここにはいない

内在する記憶 と 外在する記憶
そして 私 という 存在の意味
世界の意味 生と死 循環する情報
metaphysicの彼方で 見つめる真実

喪失を怖れる心は まるで 未来を恐がる心
昔きたけもの道 遠い記憶を手繰り寄せ
不慣れな私の手を牽き 堕天使の群れがゆく
震える足を 引き摺り 空を仰ぐ



蒼い 蒼い月 が みていた


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Entry15

must be a angel

rotten words and petrified moon
stay here with me and wait the sun rising up
floating angels and scatrred nightmares
rock the place and sink me in to the water
Is that what you want?
so that nobody can reach me

once upon a time...
I was a loved angel of god
I could fly away from the gravity
I could fly into the halon of the moon
I could find the truth nobody knows
so that's why I lost my wings
so that's why I lost his love

the ray of light
the girl in my dreams is smiling in the mirror
"why don't you come here and be with me?"
you must be a drug giving me derusions, the dreams in dayright
I know he is trying to make me crazy
so that dead knowledge won't leaking from the place
Is that what you want, isn't it?


something in this room is scraching my perception
the angel, poisined sweet-dream is kissing my face
and smile...


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Entry16

君を想う


…毎朝

君がぼくの前を通り過ぎる度に
ぼくは君に声をかけようかと迷う
君はぼくが知らない幸せで笑い
ぼくは幸せそうな君を見て微笑む

ぼくは君のことが好きだ

心の中で君のことを想うのは簡単だけど
君の心の中にぼくを刻みつけるのは難しい

勇気を出そうか

雨がぼくを通り過ぎると
君がぼくを通り過ぎると
何故だか舞い上がってしまう
好きなんだよね
その一言で尽きてしまうのが悔しいけれど

僕は君のことが好きです

用意していた着飾った綺麗な言葉たちは
告白を目の前にして綺麗に消え去ってしまう

雨が全てを浄化するように、僕の心も同じように

真っ白になって、
赤面になって、
雨が降って、
君を想う

悲しい結末なんて、考えない
怖がっていたら、きっと君を手に入れられない

勇気を出してみようか?

君を想う
ぼくの火照った熱は
雨が優しく和らげた
君の髪は濡れている
ぼくは震える声を抑えた

想う気持ちは
甘い恋人達のように
激しく燃えてはいないけれど
全てを包み込むような
ゆりかごのような温かさは持っている

君を想う、…雨が降る、…涙が流れる。

happyendじゃ終わらない
Badendでも終わらせない

想いにendは存在しない

ぼくが君に傘を差し出すと
君はぼくに笑いかける

君を想う
果てしなく、永遠に


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Entry17

幕開けとして、朝。

トースターより愛が溢れる
奇怪な機械音

ジャムは差し詰め昨日の繁華街
溢れているけど、何かが足りない

プラスアルファにフルーツゼリー
閉ざされた世界、身動きすら取れない
まるで昨今の世の中の縮小図

コーヒーの渦、まるで混沌。
飲み込まれるのは、クリープではなく感情かもしれない。


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Entry18

地図と時計の使い方

小さなノートに小さな字を書き
大きなノートに大きな字を書き
空を青く塗り
宇宙を黒く塗る

アンコールはない(人生について )

影があるのは光があたっている証拠
しかし恒星には影はない

人がまだ知らない宇宙の果てにある名もない銀河を
人は美しいかどうか知らない

それはただそこにある

マイナスは二乗すると必ずプラスになる。道は必ずある。

 世間的なことをいうなよ
 と世間がいった
 真実は腹が立って腹が立って
 遂に世間を殺してしまった
 時代は驚いて真実に聞いた
 何故殺したんだ
 真実は答えた
 世間的なことをいうなよ

お花畑の真中で
小さな 小さな
花びらを描いている画家

を後ろから撮った写真が
ある詩集の表紙になっている
という詩を

丸めてごみ箱に捨てるか
紙飛行機にして窓から飛ばすか

遊び疲れた子どもがくるくる回りながら子宮に帰る


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Entry19

過去とこれから

走っていた。
風を切って、
遠くを見つめて、
ひたすらに、
走っていた。

追い抜こうと、
追い抜かれまいと、
必死になって、
ただ、ただ、
走っていた。

踏み出す足が、
躓きかけても、
止まることなく、
追い抜かれぬよう。

ふと、
振り向いてみたんだ。
はじめて見た、
私の後。

気がつけば、
空虚があった。
私は、
一人ぼっちだった。

はるかに続く、
長い長い道の中で、
ただ一人、
走りすぎて、
疲れ果てて。

だけどもう、
止まる事は、
できないんだね。

そしてまた、
走り出した。
今度は、
だれかに、
追いつくために。


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Entry20

運命共同体

上の空 二人共有する時間
「抱き締めて」
言葉は宙に距離は縮まる

風に流された髪の香
恋しいなんて口には出さない
愛しいなんて口には出さない
いつまでも繰り返すスペル

初めて見た涙 
繰り返す嗚咽に愛しさを感じて
少し乾いた唇に暖かな鼓動を重ねて
僅かなときだけでも互いが安らかであれと
今宵も寄り添って

夢を追い過ぎて
注がれる愛に気付けなくて
沢山の思いを失って
それでも貴方だけは失いたくはない
これ以上、離れていかないで・・誰一人

いつか作ってくれた歌に自分を重ねて

少し乾いた唇に暖かな鼓動を重ねて
僅かなときだけでも互いが安らかであれと
今宵も寄り添って

同じ傷を背負った二人の行き先
同じ宿命を背負った二人の行方
出会いは必然、別れは騒然?

目合をして繋げて
言葉も宙に浮く程

少し乾いた唇に暖かな鼓動を重ねて
僅かなときだけでも互いが安らかであれと
今宵も寄り添って



(2002.02.14/Y.K.In positive/PEACE/)


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Entry21

アバンチュール

すきになって
なきじゃくったり
どきどきしたり
けんかしてみたり
いっしゅんの感情の粒たち。
がらすのむこうで
さらさらと
すじをつくって
とおってゆく
きらめく砂の粒たち。
はいすぴーどで
ながれつづけて
ついたところは
のんふぃくしょんの
とまることのない
きんみらい


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Entry22

月のない夜

それはまるで、月のない夜のよう…。吸い込まれそうな闇はどこまでも深く、静寂と孤独の世界に一人取り残された悲しみに、あるはずもない月を探してみても、星すらも瞬かぬことに絶望し、それでも永遠にこない夜明けを夢見ながら、ただただ虚空を見つめるばかり…。


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Entry23

ドキドキ感

10数年前の君からの手紙を今 読み返しています 

どんなに生きることが辛くても
どんなに人を殺したいほど好きになっても

君からの手紙は大切に保存していたいと思ってます。

不器用で、空気がうまく読めない僕は人の目ばかり気にしてしまう
もっと楽して一度きりの人生を堪能したい気持ちは山々だが難しい
君が僕に何を託してくれたのか今も解らないまま夜は夜に向かっていく

風が何処から吹いてくるのか 雨が何処から降り降りるのか
時代は何を求め 僕は土臭い道歩み 君は大空へと走り出し
このドキドキ感を大切に暖めていたい。

かすかに響く意味のない時間の悲鳴
遠くで眠る誰より信頼できた君は
いつのまにか手の中からすり抜けてゆき

置き去りにされた僕は今 君からの手紙の返事を書いてます。

読まれることも読み返されることもないけど
そんなドキドキ感があってもいいじゃないですか?


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Entry24

復旧の見込みはありません

「復旧の見込みはありません」

駅のアナウンスは乾いた口調で告げる
駅員も疲れているのだろう
改札の方からは
酔った怒号が絶え間ない

こんな時に、


こんな時だから、だろう

寒いのか暖かいのかわからない
桜舞い散る夜のホームで
ベンチのひとつ席を離して座って
何も語らないぼくたちは
身動きさえできずにいる

ぼくがやっときりだした
別れの決意を知った
きみは部屋を飛び出して
下りの列車に飛び乗って

降ろされた場所は
もうすぐ海が見えそうな
闇の綺麗な田舎町

そして列車は動けず


車両のすみにいた
きみを見つけて
きみもぼくを見つけて
でももう
ふたり
なにも交わす言葉がなくて

「復旧の見込みはありません」

なんてアナウンスが流れて
きみは少し嗤って
ぼくも少し笑ったら
きみはすぐに
険しい表情に戻ってしまって


この駅に列車が立ち往生して
もうどれくらいの時が経っただろう
深夜も間近な列車の客らは
代行輸送のバスで片づけられていく

駅員は乾いたまま
申し訳なさそうに
ホームに残る
ぼくたちに
告げに来た

「復旧の見込みはありません」

それが何の事なのか
ふたり痺れてしまって
よくわからなくて

でも
駅員の乾いた口調は
代行輸送のバスが
もう終わりになるから
早く乗ってくださいと言う

けど
きみはじっと
動かない

きみはちいさく
ちいさく呟いた

「代わりなんて要らない」、と


時が押し詰まって
駅員は肩を落とし
諦め、去って
ぼくたちはホームに残り
ひとつ席を離していたけど
それでも春は寒いから
ぼくは
きみに寄り添った

少しばかり
静かな時がすぎ
闇の星がわずかに傾いて

乾いた駅員が
毛布を一枚持ってきた

「復旧の見込みは…」

ぼくの肩にもたれ
寝息をたてた
きみを見つけて
駅員は口を噤(つぐ)んだ

彼とぼくは目を見合わせて
何か通じた笑いを
声を出さずに上げた

駅員はそっと
ぼくたちに毛布を掛け
靴音も立てずにしずかに去り

ぼくは闇を
ちいさなぬくもりとともに
味わいながら
思い出と一緒に
5つめの流れ星を数えたあと
なんだか
決めてしまったことなど
どうでもよくなって
うとうとと眠り込んだ


乾いていた駅員が
ぼくを揺りおこした

「まもなく、上り列車が参ります」

空は群青に染まり
彼もすっかり落ち着いて
乾きは癒えたみたいだったけど

隣にいるはずの
きみは姿を消していて

「先に出た、下りの列車で…」
と申し訳なさそうに言うと、
「上りがきたら、あなたをおこしてあげてください、と…」
と付け加えて
彼は線路のむこうへ目をやった

ぬくもりが去って
肩が冷えきっている
ぼくはなんだか
重い気怠さを
むりやり噛みつぶしてみた

毛布と
とびだしたきみの
残り香を一緒にたたみ
彼に手渡す


駅員は上り列車を迎え
ぼくを敬礼で見送っている
少し、なんだか
申し訳なさそうに

始発の上りは
人もまばらで
向かい合わせになっている
空いた席に座り
窓から外を見た

列車が遠くの
海が見える場所に
さしかかった時

空は群青から
水色へとさしかかり

重そうな貨物列車を
スローモーションのように
ゆっくりと追い抜いた

ひとつひとつの貨車に
歴史があって
ぼくはそこに
思い出を重ねて
みたりしていると

朝日が景色の
角をつけて
列車のスピードみたいに
どんどん昇っていく

きみは
下り列車の中で
おなじ景色を見たり
おなじ気持ちを
感じて
いるのだろうか




復旧した列車で
復旧できない距離が伸びていく

背中に
ふと、
きみの気配がしたような気がして

振り向いてみた

でも


そこには

空席だけが
醒めた空気をのせていて


黙々と列車は
復旧した線路を

眈々と
走り続けた


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Entry25

もし神様がいて

もし神様がいて
僕が今までしてきた
悪いことを並べられたら
僕は何も言い返せないだろう

僕がしてきた罪はたくさんあって
どれだけ罪があったかすら忘れてしまったけど
僕は素直に裁きをうけなければ
ならないだろう

僕は神をボウトクしすぎた
時に今も、僕は神を信じていない
だから神は僕を嫌いかもしれない

世界の終わりに自分が立ち会うことができて
最後の日、神は僕を地獄に落とすだろう
しかし、その時僕はいうだろう
「俺は神の力を借りずにいきたんだ」
そしてきえてゆくだろう

たとえ今までの災難は神が人に与えた試練と
誰かが声をあげて叫んだとしても
僕はすべて自分が判断して起こしたことだ
自分の力でのみ起こすことができたことだ、そう叫び返す

右手に十字架を左手に数珠を持つ人は
僕の眼になんだかおかしく映って
おもわずわらってしまった
それもきっと神はボウトクというに違いない

世界の終わりが明日きて
お前は神を信じれなかったから
地獄へおちろといわれても
僕はめをつぶり死をおそれないだろう

そして、世界の終わりに僕は神に
「俺は、あんたの力がなくても
 楽しく生きることができた」
そして死んでいくだろう
やすらかに、少し笑って消えてゆこう


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Entry26

錆び付いた街と緑青のこびりついた街灯の黄ばんだ灯り

人がいなくなった町工場の
むき出しになって錆び付いた鉄骨が
明滅するきいろい街灯に下からときどき照らされて
まるで博物館の物言わぬ巨大な太古の生き物の化石であるようだ

幾つもの時代が終わり始まりまた終わって
その度ごとに姿を消し代わりに現れそしてまた過ぎ去りしものもの
在りし日という名の物言わぬ人工の化石ども
彼らはもう二度と新たなる時代の訪れがないことを知っている

プラスティックの惑星と
セルロイドでできた月
プラスティックアースに住まうのは鉄の骨を持つ恐竜
人骨はセルロイドの惑星に真っ白に晒されて

それは新しい時代
最後の
そして永遠の時代の始まり

プラスティックアース


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Entry27

ミルクティー

あたたかさとかなしさは
同じ場所に在るのかもしれない
いつも笑っていたあなたに
なぜ泣かないのかって責め立てたって
くるしかっただけだよね
混ざり合うことでうまれるやさしさ
バランスなんて分からなければ何度だって注ぎたせばいい
あなたがやさしさに包まれていれば
それでよかったと笑えるんだよ


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Entry28

生きてみろ

ときどき さみしい風に まどわされて
落ち込んで いないか
いつも ためらいもなく
自分を 殺してくれる
ピストルを 探していないか
どんな時も 人生は
崩れ落ちそうな 山を ボロボロになりながら
上を 見るんだ
どうでもいいなんて
いつでも 言えるさ
頼るのは 薬の効き目じゃない
カッコつける前に 生きてみろ
つらぬいて 生きてみろ

運命 生い立ちだけを 背負いながら
悩んでは いないか
なにか しがみついている
自分が バカバカしくて
人の目を 気にしていないか
一人だけの 人生は
溺れ死にそうな 川を 逆さまになりながら
息を するんだ
もうおしまいなんて
いつでも 言えるさ
頼るのは 薬の効き目じゃない
カッコつける前に 生きてみろ
つらぬいて 生きてみろ

自由だけど
人生は 見える事のない
明日を クタクタになりながら
夢に するんだ
いい事あるなんて
気休めの言葉
頼るのは 薬の効き目じゃない
カッコつける前に 生きてみろ
つらぬいて 生きてみろ


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Entry29

昼寝(えんがわのねこ)

ぽかぽかぽか

お空は今日もいい天気。

ぬくぬくぬく

お日さまは今日も暖かい。

ごろごろごろ

おなかいっぱ〜い。

むにゃむにゃむにゃ

飼い主(にんげん)は忙しそう。

うにゃうにゃうにゃ

知らないのかなぁ。

にゅうにゅうにゅう

お昼寝がこんなに気持ちいいこと。

すぴ〜


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Entry30

幻想

舞台は高校 二年になって同じクラス 中間テストで知り合い 夏休み前にキスをする 花火大会に手をつないで行き 浴衣の君を僕が褒める 秋には買い物にたくさん行って 冬には寒いからって余計にくっついた また春が来て 何度も谷を越えて山を越えて 僕らは再び恋に落ちる
こんな夢物語でもいいだろ わかれることがつらいんじゃない 愛し合うことが凄いんだよ
越えてあなたのところにいけたら 何だって出来るのに
超えてあなたのところにいけたら きちんと愛することが出来るのに
恋愛…
恋を愛してしまった私はどうすればいいのでしょう
目的のないマラソンは疲れるばかり そこにゴールがあるのだろうと 何度誰かに寄りかかったことだろう でもそれは幻だった
私は恋が出来ない


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Entry31

真実

 真実を 探してる
 
 本当はたった一つの真実 なんてないと 知りながら
 探してる
 たった一つ 真実の愛
 たった一つ 真実の友情
 たった一つ ???


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Entry32

呼んで欲しい

朝から機嫌が悪くて
待ち合わせにちょっと遅れた彼に
当たってしまった・・・

これが間違えだった

なんとか機嫌を取ろうと私の後ろを歩く彼
「美咲」
と後ろから私を呼んでいる
そんな彼を見て自分が恥ずかしくなった

どうして私は素直になれないのだろう?

すると後ろから大きなブレーキの音が聞こえた
彼の着ていた真っ白なTシャツは赤く染まっていた・・・

もう私の愛する人はいない・・・
私の目の前でいなくなった

私は何もできなかった
救急車に電話してくれたのも
周りの通行人だった・・・

私はただ彼を見て涙を流すしかできなかった

「美咲」
「美咲」
「美咲」
あの日からいろんな人が私を呼んでくれる
でも、なにか違う気がする・・・

「美咲」
母が私を呼ぶ
・・・違う、あなたに呼んで欲しいんじゃない

「美咲」
学校の友達が私を呼ぶ
・・・ごめんね あなたでもない・・・

いったい、私は誰に呼んで欲しいの?

・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・『美咲』

・・・そうだ。この声だ。
あなたの声だ。

もう聴けないと分かっていても
あなたの声が聴きたい・・・

たとえ 叶わなくても
あなたに名前を呼んで欲しい

望む事は罪ですか?

いけない事ですか?

たった1回でいい

『美咲』と

あなたに呼んで欲しい

やさしいあなたの声で

もう2度と聴けない

愛するあなたの声で・・・


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Entry33

永遠の海

いつか僕は永遠の海にたどり着き
そのまま静かに波に入る、
波はやさしく僕を浮かべ
僕は、潮にのって、だんだんと沖へ、だんだんと沖へ、
僕の目や感覚は、だんだんと薄く柔らかくなって、
それは広がり、僕は青い空の太陽と、暗い深海へ向かう
いくつもの光の帯を、同時に見られるようになる、
波の上に居るのか、それとも完全に海中なのか、
そんなことはもうどうでもよくなり、
様々な魚たちと一緒に泳いでいく、
水は心地よい、波が全てを洗い
僕は緩やかに意識を失って
深海へおちていく、


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Entry34

わたしの庭

わたしの庭で
なにかを埋めて

ただの愛だと笑ってみせて

あなたの空は何色ですか
ただの青だと笑ってみせて

そのつかもうとする手を
空に透かして
お別れですね。と笑ってみせて


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Entry35

言葉 〜回想からの離脱〜

するめいか 飛んで 念仏の毎日 海の向こうの世界 今日もウズ巻色の輝き


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Entry36

ただのひとり言

もうずいぶん前のことのよう
いつの間にか私の核心となったあなた
あなたの言葉すべて
あなたの行動すべてが 私を動かしている

きっと自分だけがこんなに苦しいのだと
あなたから離れる術を探した日
他に安らぎを見つけようとした日
期待と不安
喜びと悲しみ
すべてのものが私の中で大きな竜巻を作る

きっと答えなんてない
竜巻から救い出してほしいだけなのに

あなたの背中なんて見たくないから
私が先に背を向ける

今度はあなたが竜巻を作ればいい


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Entry37

七転八逃

サヨナラ
砕けた
飛び散った
僕は
走った
飛び立った


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Entry38

ある一人の少年に…

悲しみの詩を歌いつづける少年よ
君の涙は何の為?
声を嗄らして歌いつづけるのは何故?
一人悲しみに踊らされて
胸を張る事も忘れ、悲しみだけを称え
君は何の為に歌う?
祝福という名の悲しみにすがり付いて
明日を忘れるつもりかい?
君の笑顔はもうなくなったのかい?
少年よ…
君が悲しみの果てに見たものは…何?


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Entry39

金木犀

金木犀の香りがする
教室
いつもと変わらない
授業
空は曇っているのに
なぜか
心は明るい
ほんの少し前に交わした
彼との言葉
金木犀の香りのする
教室
彼は何を思ってる?
幸せになりたいのに
幸せになれない
金木犀
私はどうすればいい?

金木犀の香りのする
教室
いつもと変わらない
授業
空は曇っているのに
なぜか
心は明るい
ほんの少し前まで私に向けられていた
彼の笑顔
金木犀の香りのする
教室
彼の背中を見つめて
彼を想う
金木犀
私に勇気をください

金木犀の香りがする…。


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Entry40

落ちゆく 身体


 僕は見る   じっと見る   彼女のふやけた身体を。 その憂鬱な指を。

  かさかさに枯れた 唇で 言葉を吐き散らす女。
  止めることを 忘れてしまっている まばたき。
  髪を やさしくむしる その癖。

 
 シャンソンにのって踊る。 僕を誘惑する。 
  柔らかい腰に触れる。絡みつく。

         僕は沈みゆくのを 感じる。


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Entry41

春風

出会った頃は
こんなにも君を好きになるなんて
思わなかった

あの時から
誰も愛せない誰からも愛されないと
思っていたんだ

でも違ったんだね

君が教えてくれたこと
守り続けたいきたいから
ずっと

桜舞い散る春の日
僕を包む風が
暖かくて
涙がこぼれたよ
まるで君がそばにいるような
そんな気がして

まだ半年しか付き合ってないのに
ずっと君と生きてきた気がするよ

あの時から
君しか見ない君しか見えていないんだ

君もそうなの

僕ができるすべての事を
君のためにしてあげたいよ
もっと

桜舞い散る春の日
突然吹いた風に
君の香りがして
涙がこぼれたよ
まるで君がそばにいるような
そんな気がして


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Entry42

オルゴール

どこまでもどこまでも
流れる音
俺を苦しめる優しい流れ

最初で最期の贈り物

『鍵付きのオルゴール』

白い世界の中で
最後の最期まで
流れていた音
君の傍で

くりかえしくりかえしくりかえし
君が静かに目を閉じるまで
くりかえしくりかえし
1フレーズだけ

それは君を生かしていた

どんな薬よりも
どんな治療よりも

君を生かしていた

ふっと
 
確実に聞こえていた
単調な
君が生きている証拠の音が

消えた

流れていた音まで
消えた

静寂

閉ざされた瞳
聞こえない音
静寂はすぐに破られた

流れ込んできた
足音 声音 破音
この世のすべての雑音

君の音も オルゴールも
聞こえなくなった

どこまでもどこまでも
流れていた音
くりかえしくりかえしくりかえし
耳にかすかに響いてた
くりかえしくりかえし
かすかに君の声が混じってきて
白い世界に居た君の
姿が浮かび上がってきた

それが苦しくて
あれから鍵をかけた

オルゴールに
君に関する記憶に

鍵は捨てた
だから

音は流れない
君は知らないはずなのに

くりかえしくりかえし
聞こえてくる音
耳の奥から 弱弱しく
とぎれることなく
くりかえしくりかえし
どこまでもどこまでも…


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Entry43

独り言

ハラリ ハラハラ ハラハラリ 私の皮はどんどん剥けて もう白骨が見えかけているのに みんなはまだアタシの皮を欲しがるのね さあ どうぞ 骨の髄までむしゃぶりついて頂戴 アタシが私でなくなるように


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Entry44

とまどい

 あなたを愛した答えは 
 今もだせないまま。
 私は無力にうずくまる。

 I want to be together with you

 失う物や求める物は無いと
 誓ったはずなのに
 空は暗いまま。

 声を出して裸足になって
 笑ってみたい。
 でも
 できない。
 私は臆病だから・・・。

 I want to be together with you

 あなたを愛した答えは
 今もだせないまま。
 私は無力にうずくまる。

 壊れることを恐れるの・・・。
 手にとってほおりすてられたガラスのように・・・。

 離れることも
 求めることも
 進むことも 戻ることもできない。
 
 私は答えをだせずにいる。

 I want to be together with you

 あなたを愛した答えは
 今もだせないまま。
 私は無力にうずくまる。

 いまは
 瞳を閉じるわ・・・。


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Entry45

君と

今日は行こう
君と2人
旅に出よう
約束していた旅に出よう
手をつないで
前後に振って
小春日和になでられて
小さな物を探しに行こう
仲良しの証を掘りに行こう
お弁当をひろげよう
大好きな風に寝転ぼう
いっぱいいっぱいキスしよう
甘い香りに誘われて
この坂一気に転がろう
鼻すり合わせて
仲良しの証を捕まえに行こう
2人でいっぱいじゃれ合おう
帰ったら
次の旅の話をしよう
愛し合おう
もっとずっと一緒に居よう


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Entry46

リアル



君はおぼえているだろうか
そっとそっとあのひとのくちからあふれてとけていったあのうたを
焼けた空の色
散っていく小さなあしあとたちにまぎれて、
二人手をつないで聞いたあのうたを
すぐ横で光った君の目と、
ただひとつつながった手の感触だけを、
ぼくはいまも、
何のきっかけも欲することなしに思い返すことが出来る


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Entry47

darkness

空は人の心を現す虚空色
この世界の何処かで人は愛し合う

道の端を歩き
街中を行き交う幾つもの思想と人々とすれ違う
傷を隠しながら大切な誰かに微笑む人々

そして 雨
ぼやける車のヘッドライト
傘たちが都会の道を回るように歩く
この世界の何処かで人は嘆きと喜びを繰り返す

明日への歌を口ずさむように
そっと聞こえた
ブーツで水たまりを蹴る子供たちの笑い声
小雨の中を静かに走る車の音
視界の隅にふと映る誰かの笑顔

わたしの瞳は虚空の色を見上げるばかり
本当は誰もが当てもなくこの雑然とした道中を歩いている

それでも
人々は愛し合うことを
想うことをやめはしない

傘から手を出して空の雨にふれる
小さく冷たい一雫

誰の涙?


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Entry48

徒然なるままに……

最近、ふと思うことがある。

なんで、私は生きてるんだろう。

何のために生きてるんだろう。

人生に意味はあると思うよ。

生きることが無意味だとは思わないし、死にたいとも思わない。

けど、本当は何のために生を持ってるんだろうって、思う。

こんなんじゃ、生きてるんじゃなくて過ごしてるだけだよね。

私は毎日を過ごしているだけなのかもしれない。

だから、こんなことを思うのかもしれないな。


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Entry49

VENICE

せめてここがベニスなら
石畳を打つ足音
運河の波音
いくつもの橋を渡り
優雅な猫に視線をはしらせ
鐘の音を数える
そして次の角を右に曲がるのだが
それは別の方角へ行ってしまうのだ


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Entry50

生々流転

陽射しの強くなるこの月
水木の花が咲き始める
天気雨に眼を上げて呼ぶ
さやかに六月が動き始める

なにか清々しいものの姿が
腐爛し崩れてゆく抽象
其処から息を吹く水の
青味をおびたあらわな手触り

そして見慣れた幾つかの具象
例えばそれは僕の皮膚を刺し
渦巻く線香に倒れもする
人の期待と違うことなく

さきがけの伴うのはいつも
そうした季節の曖昧さ
盛夏が近くなればなるほど
彼等の気配が近くなる
僕の輪郭は溶けようとする

陽傘をさして歩くこの月
柘榴の花が咲き始める
暑気に腕を広げて呼べば
たしかに六月が動き始める


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Entry51

呪いムカデ

この体内に巣食い蝕む
怨念のような呪いのような

吐き出す力が足りなくて
だからこそ俺を選んだのか
ニタニタしながら簡単に
俺の生き血を飲み込んだ

一つずつ溶けていく内臓に
心地よさなど感じるはず無く
ただ胸を掻き毟り
さっさと消えろと目が叫ぶ

薄い皮膚の内側を
滑るように駆け回る
光を知らない黒いムカデが
そっと 耳の穴から呟いた

あい らぶ ゆう


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Entry52

権利

月曜の朝。小雨のぱらつく中、僕は駅から会社への道を歩いていた。
予報の時間を外れて振り出した雨に、みな小走りに僕を追い抜いてゆく。

背負ったリュックの中には折り畳み傘が入っているが、僕はそれを出さなかった。
特に急ぎもせず、いつもの速さで歩く。


金曜に見たニュースでは、日曜の天気は渋い予報。
日曜はデートだった。それも、特別なデートになるはずだった。

土曜日の夜、僕は星のない夜空に向かって頼んだ。
どうか明日一日もってくれ、と。

日曜日。空は嘘のように晴れわたった。
デートは、特別なデートにはならなかった。でも、とても楽しかった。


昨日降るはずだった雨が、僕の髪を濡らしている。
静かに降る雨空を見上げて、僕は、ありがとう、とつぶやいた。

雨は、願いを聞いてくれた。
だから、こいつには僕を濡らす権利がある。


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Entry53

ひかり

通りを流れる人の波
頭上に浮かぶは月
白く 淡く
弱く 冷たく あたたかいひかりを
かわらず放つ月

だけどこの地上は明るすぎて
月のひかりは身をすくませる
色とりどりのネオンの光
ビルの蛍光灯の光
信号の3色の光
街灯の白い光
何もかも照らしだして
何もかも見ようとして
人間が作り出した光

頭上に浮かぶ月は
今日もかわらず
白く 淡く
弱く 冷たく あたたかいひかりを
ただ 放ちつづける

誰にも気付かれずに


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Entry54

ワガママでキマグレなアナタ

アナタのワガママに振り回されるのは、もうたくさん!
アナタのキマグレに付き合わされるのも、もうイヤだ!

何度も何度も思ったのに、
どうしてアナタに尽くしてしまうのかしら。

報われないのに愛情を、
どうしてアナタに注いでしまうのかしら。

ちょっとでも私に感謝してくれてるなら、
ちょっとでもこっちを向いてよ。

ちょっとでも私を好いてくれるのなら、
ちょっとでも私のために、
ないてみせてよ。

私を振り向くアナタの瞳。
ちょっとだけ笑った気がした。


「にゃあ〜〜」
また、お散歩? いってらっしゃい、タマ。


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Entry55

★トイウナノイバショ

明日に向かって歩く僕らに何があるというのだろう
現代のすべての憎しみや悲しみを背負って生きていく僕らに…

明日に向かって走る僕らに何が待ちうけているというのだろう
出会いや別れの中に僕らの想いは届いてないのだろうか…

僕らの住むこの星のどこに希望という光があるのだろう
僕らの心の中には安息と呼べる居場所はあるのだろうか
僕らを包むすべての場所には憎悪と欲ばかりが渦巻いている

いつからそんな時代が始まってしまったのだろう…
僕の中に生まれる深い悲しみや孤独感…
もうすぐ… 僕も飲みこまれてしまう…
だから、今…

明日に向かって歩く僕に教えて欲しい
本当の僕という存在はどこに向かって歩けばいいのか
明日に向かって走る僕を導いて欲しい
本当の姿をした僕という僕に出会える道を…


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Entry56

リンリン

キミが笑うだけで
ボクのなかの 鈴が鳴る


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Entry57

儚き者よ

儚き者よ 目に見える死に恐れを抱かぬのか
誇り高き美しさに似合わぬその短し命を
神よ 君は知りたもうか ここに咲く勇姿を 
涙を包む闇を
儚き者よ 命短し 一連の花よ
愛される後 忘れられる花よ
せめて我が胸に咲き誇れ  永遠に


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Entry58

鎮魂華

僕は愛を失った
全てを捧げてもいいほどに
あなたを愛していたのに

暗褐色の空は世論を語り
傷心の心に自虐を与える

内罰的であるために
第三者の冷笑に狂気する

君の理想になることを望み
君のために生きたいとまで言った

君は去って行く

僕は去って逝く

梨華……


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Entry59

コロ

アナタの大好きなコロ
それはアタシじゃない
アナタの大好きな愛犬

「コロの散歩があるから帰る」だって
「アタシとコロ、どっちが大事なの?」って聞いたら
当たり前の顔して
「コロ」
だって

バカにしてる
犬より劣るアタシの存在をどうにかして
でもアナタはまるで悪気もなく
「だってコロと一緒にいた時間の方が長いんだ」

そりゃそうよ
だってアタシ達付き合ってまだ半年たってない
人間で言えばもうお婆ちゃんなコロは
子犬の頃からアナタと一緒
食べるのも寝るのも遊ぶのも
アナタと一緒

悔しい
素直にそう思う
犬より優先順位が低いと宣言された
今のこのアタシの立場をどうにかして
アナタは何の言い訳もなく
当たり前に帰ろうとしてる
アタシを送って行くでもなく
アタシに申し訳なさそうにするわけでもなく

だから言ってやったわ
「アタシもコロと散歩したい」
そしたらアナタ驚いてた

悔しい
素直にそう思う
だからアタシがアナタよりも
コロと仲良くなってみせるわ
時間なんて関係ないんだってコト
アナタに教えてあげる

そしたらね
ホントにコロと仲良くなったの
ご飯や散歩を一緒にしてるうちに
可愛く思うようになってた

アナタの「コロの方が好き」発言からしばらくたって
アタシだって変わったわ
だからね
そんな遠くの海なんか見なくていいから
コロと散歩しに行こう?

複雑な顔してるアナタを後目に言ってみせた
今度はアナタが悔しがってね


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Entry60

sakura

恋をして
夢流れ
愛の園に導かれて
涙して
花が散り
水の中へと吸い込まれる
知らなかったのか
知っていたのか
偶然なのか
必然なのか
分からない
見ないふりして
あたしはあたしでなくなりそうで
柔らかな
風に彷徨う
未来を掴み損ねてそっと眠る


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Entry61

空に散る花

夢を語らず逝った人へ
愛を知らずに逝った人へ

それはつらくはなかったの
それは苦しくなかったの。

愛しい人を、守るためにね
生きたんだね、果てたんだね、
そして、
散ったんだね。

幸せでしたか。
満足でしたか。

私は今も
生きています。


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Entry62

ひと

きっと
とてもとても無意識のうちに
私たちは何かから拘束されたがっている
学校や人間関係 仕事や恋愛
規則から他人からの僅かながらの拘束に
嫌悪感を持つと同時に
きっととても安心しているんだ
人間は
一生自由になんかなれやしない


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Entry63

ありがとう

僕の 僕の いとおしい人
どんなに大きな声で名前を呼んでも 僕の方を向いてはくれない
こんなに 近くにいるのに
こんなに 君を愛しているのに
こんなに 君に愛されたいのに

一緒に遊んだ 日曜日
僕の友達を見つめていた 君
「ありがとう」と言ってくれた 君
家を抜け出して僕の親友の家へ行く 君

僕に 好きな人を教えてくれた 君


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Entry64

籠鳥

籠の中の鳥は何も知らない
ろくに餌の捕り方さえ知らない


籠の中の鳥は何も知らない
危険さえ知らない
天敵である者の名前でさえ知らない


籠の中の鳥は何も知らない
自由さえ知らない
自由がいい物か悪い物かさえ知らない


籠の中の鳥は何も知らないことを知らない



自分に翼があることさえ知らない


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Entry65

ジグソー

あなたは不格好なピース
出っ張りしかない違和感に満ちたピース
僕の凹みと一ヵ所合ってもこのパズルにははまらない
時にあなたはその出っ張りを無理矢理押し込もうとする
でもそれじゃぁ互いのピースが傷ついてしまう
一つでも凹みがあればいいのに
僕は出っ張りと凹みが二つづつの普通のピース
どこかに居場所があるはずだ
いろんなピースと合わせてみる
いつかぴったりはまるピースと出会えるはずだ
あなたはこのバズルのピースじゃない
あなたには凹みが必要なんだ


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Entry66

原点

  果てしなく広がる 空
  果てしなく続く 草原
  そこで繰り広げられる
       大きな循環

          共存

  共に生き 生かされる

無駄なものは何ひとつない
      すべてが大切
       いつも真剣

   忘れてしまいそうで
       大切なこと

     それは きっと
       人類の原点     
      (ワタシタチノキホン)


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Entry67

胃袋


俺は胃袋が弱いよ
俺は胃袋が弱いよ
胃袋はきっと俺のことをこう思ってるんだ弱い弱い弱い
鰯(今日の夕飯だ)



もう胃袋が弱いのは俺で
俺が弱いのが胃袋だから
しょうがないよってお互い笑って
いたいんだけど 胃袋は痛いままさ胃袋は痛いままさ


ママ

次の日ママにレスキュー呼ばれた
俺の胃は三分の一死んだ


再生できるかここから再生できるかここから
ならママ俺は再生できるか弱さから愛から胃から


ここから


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Entry68

若さゆえ?

若さゆえ飛び込んだ

若さゆえ転んだ

そんな時

孫の顔が見たいわ

快心の一撃

若さゆえ

若さゆえ

私ってもう期限切れ?


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Entry69

ランブル フィッシュ。

生まれるキヲク


ボク達は

眠りにつく小さなサカナ

途方も無い速さで 繰り返し繰り返し

イノチの歯車を回す


ねぇ 痛みの中でも

愛情は生き続けるから

還れる日々を 二人で過ごそう


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Entry70

道を行く

 僕は僕の道しか知らなくて
 遭遇は一瞬で通り過ぎてしまう
 その断面にも生き様があるのに
 それは他人事でしかなくて
 その僕も他人には一場面の存在
 ねじれて直角で平行で
 交わる道は次を知らない


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Entry71

穏やかになりたい

あなたのことで
哀しむのは止めよう

あなたのことで
腹を立てたりすることは止めよう

あなたのことで
心をざわつかせたくないのです
心 おだやかになりたいのです

あなたが楽しい話をしても、あなたが悲しい話をしても
私は声をかえたりしない

あなたのことで私のために
笑うことも もうやめたのです


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Entry72

いたくて いたくて
いっぱい泣いたけど
傷ついてから 
はじめて
雨の音が優しいってことに
気がついたんだよ


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Entry73

くっそぉ(涙)

甘い恋のエピソード
少女はうっとり恋に酔い
あぁロマンス街道まっしぐら・・・・

だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
んなこと出来るか
こっぱずかしい!!
あぁそうさ、あたしゃ〜どうせロマンスなんてがらじゃない
女の子がうらやますぃ〜〜〜〜〜〜〜!!!
叫びもむなしく日が落ちる


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Entry74

母に

おッ母さん
久しぶりに夜更けに実家に帰って
ダイニングテーブルでうたた寝してる
アンタの背中を見ていたら
おッ母さん
なんだかもうアンタは
死んじまってるんじゃないかって
そんな気がして
おッ母さん
いつの間にアンタ
そんなに小さくなっちまったんだ
見ているうちに怖くなって
おッ母さん
って呼びかけてみたら
あくびなんかしてやがるから
おかしくって涙が出た


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Entry75

日没前

夕焼け朱浸す流れの帯をくぐって
大きな川を
大きな橋を渡る
死んだ町から息づく都市をつなぐ
大きな川を
大きな橋を
渡る
渡る
くだらないほんの小さなことでも
心の中までは教えてなんかあげないよ
気を許してるふりしてるだけさ
見せてはあげないよ

足の底、指の先
古くて汚れた血の固まり
頭を悪くする、よどんだ固まり
走れるだけ走って
走れるだけもっと走って
俺の内に渦巻くどす黒い奴を
振り払わなければ
走れるばかり走って
走れるばかりもっと走って
そう俺はスピード

こんな足折れてしまえ
心臓よ潰れてしまえ
最速の鼓動
脈打つ身体
もてあまして
大きな橋を
渡る
渡る

往き過ぎる人
走り去る車の灯り
ビルの点滅
みんな他人の映画


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Entry76

さかな

まっさらなおててをかざしてみても
血のかようすじしか見えやしない。

あなたのおかおをおがんでも
ほおをつたうものは止めやまない。

只、息をつく生物になりさがるあたしは
どこかのなにかを探すけど
どこにもなにも見えなくて
只只、温度を求めてさまようのね。


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Entry77

ある朝の心

朝が少し明るかったから。
ぼくも少しだけ元気になれた。

風がフワリと優しかったから。
ぼくも少しだけ優しくなれた。

雲がゆっくり流れてたので。
ぼくもゆっくり行こうと思った。

あの人のこと。
大好きなあの人のこと。
いつまでも大好きなあの人のこと。

今なら歩き出せそう。
あの人と別の方向へ。

もうきっと、触れ合うことは無いとしても。。。


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Entry78

終わり

あたしには何にもすることがない。

あなたがいつ舟に乗ったのか、
あたしにはちっともわからなかった。
あたしにあんなに微笑みながら、
反対側じゃ漕いでたなんて、
あたしちっとも知らなかった。

あなたは豆粒ぐらい小さくなって、
今じゃあたしを見てもない。

あたしは砂の上に体育座りして、
なるほど、離れてくってのは、こんなふうなんだなって、
思うしかない。


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Entry79

ベランダでの日記

青い空は 遠くなった
街が輝き 色落ち始める
それでも僕は窓を開けて
冷たい空気をゆっくりと吸う

昼間に見える
鮮やかな緑色したソメイヨシノ
春のあの夜 騒いだ想い出

「馬鹿なことをした」って
空気のような反省
繰り返すことはもうなくて
気分は夏へ

山でキャンプか?
海で泳ぐか? …

夏に向かう半袖のTシャツは
薄い生地に明るい色調
これだけで誰も文句は言わない

あとはアイスを買ってくるだけ!

ふと気になること
時々あるよ
夏の暑さと夜の星座

今ではみれない神話の星は
それでも確かに輝いてるはず
いつか見てやる そのためにはね
一体全体どうしよう?

地球の空気を綺麗にするか
とっとこ地球を旅立つか…

とりあえず
今日のところは
いつものように

青い空は遠くなって
星と飛行機 共に輝く
そんな夜空を見上げながら
少し感じる明日の気配
それをじっくり味わうように
僕はゆっくり深呼吸する


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Entry80

多元宇宙

僕は君に、声をかけない。
家路についた君を、ただ後ろから見守る。
君は急に飛び出してきたトラックに驚く。
トラックの兄ちゃんが馬鹿野郎と怒鳴り、君は理不尽な怒りを感じる。
ただ、それだけの話。
僕等の明日はまた、怠惰に流されていく。

例えば、そんな世界。
僕が君に声をかけなかった世界。


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Entry81

深みの記憶

大気を満たした海の底で
僕らは泳ぎまわる
感情を抱え過ぎた身体は
海面に近付けなくなったけれど

磨かれなかった原石の砂を
掻きみだし まき散らし
伝った波は
地上の誰かが認めてくれる

そんな深みにも 暴れる命はある


それでも

砂利の中の僕らは 死んでいくんだよ
漂う力にも逆らって 水面(みなも)へ昇ってしまうんだよ

泳ぎ忘れて陸に辿り着けば
少しの傲慢と 少しの気後れを
織り込んだ来世の衣を羽織る


もう今は海がきらい

揺れる波と光に臆する
焦がれた青と闇にも臆する
精一杯にボートへしがみつくだけ
精一杯に足を踏み締めるだけ


僕には脅威になった記憶


浮き沈みはバカ正直に
心に託した 深海の僕ら


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Entry82

私はここにいる

人ごみを避けて歩道の隅に立っていたら
私の目の前で
知らない人が立ち止まった
私は気詰まりがして退いたけれど
その人は気付いた様子さえなかった

夜 お風呂で考える
私が“いる”ってどういうことだろう
寂しくなってお湯を叩く
ちゃぷん
ちゃぷんちゃぷん
頼りない音が響く

みんな 私がここにいるって知らない
空に輝く月だって
私の存在なんかどうだっていい

大きな声で叫んでみても
誰かに電話をしてみても
決して報われることなんかない
きっと余計に寂しさが増す

いくら考えてみても
ばかげた健やかさと穏やかさで
いつも通りの朝が訪れる
それでもやっぱり
違う朝が来ることを期待する私がいる


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Entry83

青年空間・瞬間少年・愛撫

厨房の一隅で
反復横跳びを繰り返す俺は
蛇口から垂れる
鶏卵の硬質な独り言に
入門したての砂時計を握られ
思わず頬を赤らめる   

柔軟な円筒が
奏でる呼吸音は 
足裏の空騒ぎを
ひるみがちな座標軸に直交させる
故郷からの手紙にも似た
赤ん坊の鼓膜の薄片だ

川魚の秒針にさえ呼応する
ささくれ立った俺の触角は
ガラス窓の右隅と同質な
店の一人娘の内腿に解放した
笹舟と言う名の噂話で 
もちきりだ

到達を拒む運動が
たった一人の兄を媒介に
朝靄の長蛇の列に沈黙を強制した
ビー玉色の夏

残飯から滲み出す
瀕死の流星群は
北北西の腋の下へ黒猫をすべり込ませ  
排水溝経由の糸電話を奪い取り 
純情な液体を舌先で絡めとる

反復せよ 横跳びせよ
反復せよ 横跳びせよ
反復せよ 横跳びせよ
サヨウナラ 蝉の抜け殻


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Entry84

トモダチ



あの人にとって
女の子で一番良く喋ったのは、
きっとあたしだ。それなりに、頑張った過程。

問題なのは、やっぱりあたしじゃなくて、
あなたがあの子を好きだと言う結果だ。


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Entry85

シュミレーション

もう あの駅で降りることはない
あの商店街を抜けて
細い路地を通ることも
この鍵でドアを開け
タバコの匂いのしみついた
部屋の明かりをつけることもないだろう

“人は失って初めて気づく
         それがどんなに大切だったか”
でも
私は失ってから気づきたくない
だから今 こうして
擬似的に
あなたを失ってみる


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Entry86

人と時と空間と

人差し指をピンと立て
この爪先を減点としたら
その垂直軸をZ軸にして
Z軸と直角に交わるこの平面の
彼方正面にX軸を
左から右へ目で追うラインをY軸にして
これが世界さ
空間さ

目を寄せてから彼方遠くをみれば
−Xから+Xへ視線を流して
上を見てから下をみれば
+Zから−Zの道のりを見つめたのさ

空間には一点を定めればそこから上下前後左右に
それぞれ+−の記号が付いて座標の中に表れるけど
時間が関わるとそうはいかない

時間はさ
1秒過ぎたら戻らない1秒さ
だから−現象が存在しない
時間軸tって奴は遙か彼方まで在るくせに
先はちっとも見えやしなけりゃ
振り返っても何処にもない

だからさ
時間なんてものは
俺達人間だけのものなのさ
太陽が昇り月が沈み
時間は止めどなく流れたって
動物ぁそいつを必要としないだろ?

俺達人間の秩序って奴がよ
時を定めて生活にリズムを作ったからいけないのさ

人間って奴は罪作りだと思わないかい?
物差しがなけりゃ何もできんのさ

人間って奴はよぉ


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Entry87

意識

ぼくは気が付いたときには、ここにいた。
みんな、そうなのかも知れないけど
ある日、ふっと存在していた。
ぼくは生まれた時はじめてみたものも、聞いた音もしらないし
なんで、“ぼく”っていう意識があるのかもしらない
でもね、みんなそんな感じなんだろうと思う。

ぼくは、ぼくのことよく知らないけど
いつもそばにいるくーちゃんは、ぼくのことよく知っているみたい。
(くーちゃんは、くーちゃんの“まま”がくーちゃんと呼ぶから“くーちゃん”だ)
くーちゃんは僕のことを、“かげ”って呼ぶ
ぼくがしっかりしていると、かげが出た出たって喜んでくれる。
ぼくは、その瞬間僕を強く感じることができる。
ぼくは、影っていう意識なんだって感じることができる


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Entry88

サッカー日本代表応援歌

緑の芝の萌える地で
われら旭日の士は
日輪の光、背中に受けて
世界を相手に戦わん
目にもとまらぬ光速の
攻撃、敵を打ち砕く
変幻自在の守備陣は
敵を惑わす蜃気楼
勝利を掴め全日本
Go!Go!ニッポン大勝利

青き衣をその身にまとい
目元涼やかな若武者は
青春の輝き胸に秘め
世界を相手に戦わん
攻めては草原の狼の
群れのごとく襲いつく
守備は森のごとくにて
決して抜け出ることできず
勝利を掴め全日本
Go!Go!ニッポン大勝利

赤き日の丸、旗の下
微笑み絶やさぬ、われらが勇士
夏の陽のような大和魂
世界を相手に戦わん
電光石火の攻撃に
敵陣一気に駆け抜ける
守備は劫火の炎の壁よ
敵は飛びいる夏の虫
勝利を掴め全日本
Go!Go!ニッポン大勝利

黄金の足が蹴り出すボール
君が代歌うは、日本の戦士
土用波のごと荒々し
世界を相手に戦わん
攻め手は一丸、礫となって
敵の守備陣突き破れ
守備は不動の山となり
押しよす敵を寄せ付けず
勝利を掴め全日本
Go!Go!ニッポン大勝利

白熱極まる激闘に
勝利の雄叫び叫べよ闘士
秋水一閃敵を打つ
世界を相手に戦わん
攻め手は鋼の刃となって
敵陣切り裂く嵐のごとく
ゴールを護るは鉄の楯
鉄壁防御の防御陣
勝利を掴め全日本
Go!Go!ニッポン大勝利

黒金の如きその体
観客うならす選手団
冬の月のごと冷徹な心
世界を相手に戦わん
攻めては津波のごとくにて
敵を翻弄押し流す
守りは大河の流れとなって
敵はゴールに近よれず
勝利を掴め全日本
Go!Go!ニッポン大勝利


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Entry89

消しゴム

その知らせを聞いた僕は打たれるように走り出した
その消しゴムを持って、僕は走り出した

街は白く光に満ちていた
電車の音がだかだかと鳴っていた
男の人が歩いていた
女の人が座っていた
子供が走っていた
年寄りが寝ていた
その全てを蹴散らして、僕は走った
花を踏み散らし
螺旋階段を真っ直ぐに突っ切り
びしょびしょとみぞれの降る街を
それこそ曲がりくねった弾丸のように
僕は走った

家に着くと大勢の人がいた
知ってる人もいた
知らない人もいた
その全てを蹴散らして、僕は父の元へ向かった
僕は父の強さを知っていた
僕は父の美しさを知っていた
僕は父を包む影に
優しいとさえ言えるその影に
消しゴムをかけ始めた

消し屑が宙を舞う
そして落ちる
消し屑が宙を舞う
そして落ちる
その繰り返しの中で
僕は色々な事を知った
強さと、それに伴う弱さとか
嘘と、それに伴う本当とか
消しゴムで消せないものとか


時は流れる、とか



夕暮れに、母の泣き声が揺れる


僕はその時
やっと父の死を理解した

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