| # | 題名 | 作者 |
|---|---|---|
| 1 | 鳥の声 | 尾二源昇 |
| 2 | 春風吹く夜 | nina |
| 3 | 恋に恋する | 麻貴香音 |
| 4 | 運命 | 蒼司 |
| 5 | マメな人 | ませ |
| 6 | すきでした、ありがとう | 豊島 倫 |
| 7 | 墓場 | ちゃら |
| 8 | 檸檬の木 | 浅倉香音 |
| 9 | りんご | マーマレード=ジャム |
| 10 | 欠けゆくものたち | TANGO |
| 11 | うた | 有機機械 |
| 12 | マドロミノシアワセ | 温日 |
| 13 | 祖父に捧げる詩 | フォニックス |
| 14 | 月がみていた | 密 |
| 15 | must be a angel | 馨 |
| 16 | 君を想う | lapis |
| 17 | 幕開けとして、朝。 | ビオラ |
| 18 | 地図と時計の使い方 | たるみ |
| 19 | 過去とこれから | 未来 |
| 20 | 運命共同体 | Y.K.In positive |
| 21 | アバンチュール | あおい |
| 22 | 月のない夜 | 碧瑠 |
| 23 | ドキドキ感 | おしゃれ作家リボン |
| 24 | 復旧の見込みはありません | 楽太郎 |
| 25 | もし神様がいて | ショウ |
| 26 | 錆び付いた街と緑青のこびりついた街灯の黄ばんだ灯り | 橘 叶花 |
| 27 | ミルクティー | 花 |
| 28 | 生きてみろ | K,@,マーホ |
| 29 | 昼寝(えんがわのねこ) | xei |
| 30 | 幻想 | RINA |
| 31 | 真実 | 時司 龍 |
| 32 | 呼んで欲しい | 詩音 |
| 33 | 永遠の海 | 時代 |
| 34 | わたしの庭 | 伊東春日 |
| 35 | 言葉 〜回想からの離脱〜 | 爆睡王子 |
| 36 | ただのひとり言 | 秋月 |
| 37 | 七転八逃 | nekoze |
| 38 | ある一人の少年に… | 久意 |
| 39 | 金木犀 | PIERO |
| 40 | 落ちゆく 身体 | ヤマシタ |
| 41 | 春風 | 一宮 尊 |
| 42 | オルゴール | 夕涼 尭 |
| 43 | 独り言 | ユーカリ |
| 44 | とまどい | 穂高伊織 |
| 45 | 君と | マオ |
| 46 | リアル | あおい |
| 47 | darkness | 七威 |
| 48 | 徒然なるままに…… | あをね |
| 49 | VENICE | MetalZombi |
| 50 | 生々流転 | 狭宮良 祇簾 |
| 51 | 呪いムカデ | 多田野英俊 |
| 52 | 権利 | ヤマタカユウキ |
| 53 | ひかり | 氷月そら |
| 54 | ワガママでキマグレなアナタ | ヒカル |
| 55 | ★トイウナノイバショ | chia |
| 56 | リンリン | ヤム |
| 57 | 儚き者よ | ryu−sho− |
| 58 | 鎮魂華 | 伊藤 彰貞 |
| 59 | コロ | 小松知世 |
| 60 | sakura | 今野由貴 |
| 61 | 空に散る花 | リリィ |
| 62 | ひと | chimucco |
| 63 | ありがとう | 林檎 |
| 64 | 籠鳥 | おしょう |
| 65 | ジグソー | うなぎ |
| 66 | 原点 | ちあきひかる |
| 67 | 胃袋 | 茶封筒 |
| 68 | 若さゆえ? | みぽ |
| 69 | ランブル フィッシュ。 | カイヱ |
| 70 | 道を行く | くまぞー |
| 71 | 穏やかになりたい | ユキコモモ |
| 72 | 雨 | 大村 志野 |
| 73 | くっそぉ(涙) | 瓜生 遼子 |
| 74 | 母に | 大覚アキラ |
| 75 | 日没前 | 佐藤yuupopic |
| 76 | さかな | 林 夏代 |
| 77 | ある朝の心 | 微風 |
| 78 | 終わり | 葉子 |
| 79 | ベランダでの日記 | YamaRyoh |
| 80 | 多元宇宙 | てこ |
| 81 | 深みの記憶 | 仲川苓斗 |
| 82 | 私はここにいる | 深sachi |
| 83 | 青年空間・瞬間少年・愛撫 | 植木 |
| 84 | トモダチ | 空条 遥 |
| 85 | シュミレーション | jasper |
| 86 | 人と時と空間と | 木葉一刀(コバカズト) |
| 87 | 意識 | もも |
| 88 | サッカー日本代表応援歌 | 春九千 |
| 89 | 消しゴム | ぶるぶる☆どっぐちゃん |
鳥が鳴いている
その声は美しい
しかし私には
まるでその声が
小さな球に入っているかのように
曇って
聞こえるのだ
そう聞こえるのは
鳥の心が曇っているせいなのか
私の心が曇っているせいなのか
鳥は答えてくれない
春風の強い夜でした
桜が散り去ってしまうかのような
あたしはただうずくまって
夜に響く、風の鳴く音を聞いていました
貴方は知らないでしょうけど
あたしの心をさらったのは
他の誰でもなく
桜の木の下でいつも見かけた貴方でした
貴方の何も知らなかった
柔らかな陽の下の笑顔しか知らなかった
まだ耳に覚えている深い、優しい声しか知らなかった
別れはあっけなく
春風に乗って思いは吹き飛ばされる
春風に乗って遠い彼方へ
貴方はきっとあたしさえ知らないでしょうけど
あたしの心をさらったのは
他の誰でもなく
桜は散りゆく
あたしは貴方にもう、会えない
狂おしい程想ってる
そんな言葉を聞いたことがあって
私にはまだ気付かなかったけれど
すごいことなんじゃないかと思った
生まれて...いろんなことがあるけど
死んでく...誰も皆終りへと日々向かってく
愛とか恋とかよくわからない中の
何かのような気がするけど
あれば幸せだとか
思うものかもしれないね
今はまだ恋に恋しているって
言われるかもしれないけど
あたしは何も言えないけど
......好きなんだ
私達はなぜ出会ったのだろう
君は僕に尋ねた
運命と偶然は同じ物だ
僕は答えた
でも・・・
君は口を開く
運命って信じた方が、ロマンチックじゃない?
その瞬間、僕らの出会いは運命へと変わった
今までに
たくさんの吐息と たくさんの言葉と
数多くを吐き出してきたのだろうに
今更・・・、
そんな台詞を信じたりしないよ。
「離れてても そばにいて」 昔わたしがいった言葉
もういなくていいの でも
しばらくは きっと、わたしの中にはあなたがいてしまうでしょう。
いてしまうでしょう。
許してください。
すきでした、ありがとう
今度会うときは 笑顔で会おう また、
いつか会おう その日まで
さようなら あなた わたし。
墓場なんていらない
重たい墓石の下になんていられない
多摩川の上流に流してほしい
流す前に、ひと工夫
骨たちに十分に酒をふくませておくれ
流れ流れて、ぶつかり砕かれ
海にたどり着く頃は粒子になっちゃう
そして酒を頂戴した粒たちは
海の底にひっそりと眠るのさ
誕生日が来た...
そう18の誕生日
やっとこの距離が1つだけ縮まる
あたしは5月あなたは1月
この数カ月のあいだ
もどかしい気持ちでいっぱいだった
声も顔も手の温もりも
目の奥の深さも...
あたしの心のすべてを
あなたは掴んで放さなかった
爽やかな風に
檸檬の香が鼻をくすぐった
幸せの愛を求めて
交通事故をした。
幸せの愛を求めて
逃亡した。見つかった。刑務所に入った。
幸せの愛を求めて
りんごを買った。
幸せの愛を求めて
りんご園に就職した。
幸せの愛を求めて
りんごになった。
どんどん愚かになるの
どんどんはなれてゆくの
息苦しいほど感情のコントロ−ルが効かないの
痛みが感じれなくなって充実なんかしてなくて
今までの自分と今の自分のバランスがちっともとれなくて
夕暮れが来る前の暗澹とした空が嫌になって
遠くから走ってくる雨音にだらしなくよろこんでみてる
雨は何に向かって走っているんでしょうね?
この宇宙のはじまりは、神秘と調和とまばゆい光に溢れていて、
僕らの日々の暮らしの、喜びや悲しみや憎しみ、
そして僕ら自身でさえも、
ちっぽけで、滑稽で、醜いものに思えるだろう。
でもきっと、宇宙のはじまりの場所に「うた」はなかっただろう。
僕らが喜びや悲しみや憎しみをのせて大きな声で歌う「うた」は。
一緒にいると
ホッとする。
一緒にいると
ドキドキする。
朝起きると
いつも少しあなたのにおい。
うれしくて
もう1回眠ろうかなぁ。
日曜日の彼氏。
日曜日の彼氏。
祖父は逝ってしまった
まるで突然の出来事だった
訃報を知らせる電話とともに
つとめて冷静だった祖母
悲しみに崩れ落ちた母
それを支える父
幼子は火がついたように泣き出して
僕はただ呆然となった
突然だったので
あまりにも突然だったので
明日の誕生日プレゼント
母の用意した白いワイシャツ
かわいそうに残ってしまったね
運ばれてきた祖父はすっかり冷たくなって
それでも安らかなようだった
「眠っているみたい」なんて
小説の専売特許だと思っていたけど
嘘じゃなかったんだ
今にもいびきをたてはじめそうな
いびきのうるさかった祖父
眠れなくて苦笑した夜
家に帰ってきて
悲しみがこみ上げてきた
祖父と過ごしたいくつかの思い出と
形見になってしまった茶色の帽子
すっかり痩せて小さくなった祖父
祖母に頭の上がらない
ちょっと太りぎみだった祖父
二人して商売に一生懸命だった
家族のことを思わぬ日はなかっただろう
どうか安らかに、そして
いつまでも見守っていてください、おじいちゃん
嬉しいことよりも
悲しいことのほうが多いかもしれないけれど
僕らは生きてゆくだろうから
きっと生きてゆくだろうから
いつのまにかに 上滑り 私の蒼い 蒼い月の まわりを 行ったり来たり
時間に漂白される 幼き思想たちの群れ
果て知らぬ青 空高い向日葵 耳を塞ぐ蝉のうた 夕暮れ時の交響楽
滑稽なほど鮮烈な 幼稚な感情 水面に揺れる太陽 雨を呼ぶ樹々の声
乖離する自我 薄れゆく記憶
絶望を抱えて 今更どんな未来を うたえばいい
時は唯 何もかもを 奪ってゆくのに?
昔 目指した高みを 私は見失ってしまった
翼は折れて 神様はもう ここにはいない
内在する記憶 と 外在する記憶
そして 私 という 存在の意味
世界の意味 生と死 循環する情報
metaphysicの彼方で 見つめる真実
喪失を怖れる心は まるで 未来を恐がる心
昔きたけもの道 遠い記憶を手繰り寄せ
不慣れな私の手を牽き 堕天使の群れがゆく
震える足を 引き摺り 空を仰ぐ
蒼い 蒼い月 が みていた
rotten words and petrified moon
stay here with me and wait the sun rising up
floating angels and scatrred nightmares
rock the place and sink me in to the water
Is that what you want?
so that nobody can reach me
once upon a time...
I was a loved angel of god
I could fly away from the gravity
I could fly into the halon of the moon
I could find the truth nobody knows
so that's why I lost my wings
so that's why I lost his love
the ray of light
the girl in my dreams is smiling in the mirror
"why don't you come here and be with me?"
you must be a drug giving me derusions, the dreams in dayright
I know he is trying to make me crazy
so that dead knowledge won't leaking from the place
Is that what you want, isn't it?
something in this room is scraching my perception
the angel, poisined sweet-dream is kissing my face
and smile...
…毎朝
君がぼくの前を通り過ぎる度に
ぼくは君に声をかけようかと迷う
君はぼくが知らない幸せで笑い
ぼくは幸せそうな君を見て微笑む
ぼくは君のことが好きだ
心の中で君のことを想うのは簡単だけど
君の心の中にぼくを刻みつけるのは難しい
勇気を出そうか
雨がぼくを通り過ぎると
君がぼくを通り過ぎると
何故だか舞い上がってしまう
好きなんだよね
その一言で尽きてしまうのが悔しいけれど
僕は君のことが好きです
用意していた着飾った綺麗な言葉たちは
告白を目の前にして綺麗に消え去ってしまう
雨が全てを浄化するように、僕の心も同じように
真っ白になって、
赤面になって、
雨が降って、
君を想う
悲しい結末なんて、考えない
怖がっていたら、きっと君を手に入れられない
勇気を出してみようか?
君を想う
ぼくの火照った熱は
雨が優しく和らげた
君の髪は濡れている
ぼくは震える声を抑えた
想う気持ちは
甘い恋人達のように
激しく燃えてはいないけれど
全てを包み込むような
ゆりかごのような温かさは持っている
君を想う、…雨が降る、…涙が流れる。
happyendじゃ終わらない
Badendでも終わらせない
想いにendは存在しない
ぼくが君に傘を差し出すと
君はぼくに笑いかける
君を想う
果てしなく、永遠に
トースターより愛が溢れる
奇怪な機械音
ジャムは差し詰め昨日の繁華街
溢れているけど、何かが足りない
プラスアルファにフルーツゼリー
閉ざされた世界、身動きすら取れない
まるで昨今の世の中の縮小図
コーヒーの渦、まるで混沌。
飲み込まれるのは、クリープではなく感情かもしれない。
小さなノートに小さな字を書き
大きなノートに大きな字を書き
空を青く塗り
宇宙を黒く塗る
アンコールはない(人生について )
影があるのは光があたっている証拠
しかし恒星には影はない
人がまだ知らない宇宙の果てにある名もない銀河を
人は美しいかどうか知らない
それはただそこにある
マイナスは二乗すると必ずプラスになる。道は必ずある。
世間的なことをいうなよ
と世間がいった
真実は腹が立って腹が立って
遂に世間を殺してしまった
時代は驚いて真実に聞いた
何故殺したんだ
真実は答えた
世間的なことをいうなよ
お花畑の真中で
小さな 小さな
花びらを描いている画家
を後ろから撮った写真が
ある詩集の表紙になっている
という詩を
丸めてごみ箱に捨てるか
紙飛行機にして窓から飛ばすか
遊び疲れた子どもがくるくる回りながら子宮に帰る
走っていた。
風を切って、
遠くを見つめて、
ひたすらに、
走っていた。
追い抜こうと、
追い抜かれまいと、
必死になって、
ただ、ただ、
走っていた。
踏み出す足が、
躓きかけても、
止まることなく、
追い抜かれぬよう。
ふと、
振り向いてみたんだ。
はじめて見た、
私の後。
気がつけば、
空虚があった。
私は、
一人ぼっちだった。
はるかに続く、
長い長い道の中で、
ただ一人、
走りすぎて、
疲れ果てて。
だけどもう、
止まる事は、
できないんだね。
そしてまた、
走り出した。
今度は、
だれかに、
追いつくために。
上の空 二人共有する時間
「抱き締めて」
言葉は宙に距離は縮まる
風に流された髪の香
恋しいなんて口には出さない
愛しいなんて口には出さない
いつまでも繰り返すスペル
初めて見た涙
繰り返す嗚咽に愛しさを感じて
少し乾いた唇に暖かな鼓動を重ねて
僅かなときだけでも互いが安らかであれと
今宵も寄り添って
夢を追い過ぎて
注がれる愛に気付けなくて
沢山の思いを失って
それでも貴方だけは失いたくはない
これ以上、離れていかないで・・誰一人
いつか作ってくれた歌に自分を重ねて
少し乾いた唇に暖かな鼓動を重ねて
僅かなときだけでも互いが安らかであれと
今宵も寄り添って
同じ傷を背負った二人の行き先
同じ宿命を背負った二人の行方
出会いは必然、別れは騒然?
目合をして繋げて
言葉も宙に浮く程
少し乾いた唇に暖かな鼓動を重ねて
僅かなときだけでも互いが安らかであれと
今宵も寄り添って
(2002.02.14/Y.K.In positive/PEACE/)
すきになって
なきじゃくったり
どきどきしたり
けんかしてみたり
いっしゅんの感情の粒たち。
がらすのむこうで
さらさらと
すじをつくって
とおってゆく
きらめく砂の粒たち。
はいすぴーどで
ながれつづけて
ついたところは
のんふぃくしょんの
とまることのない
きんみらい
それはまるで、月のない夜のよう…。吸い込まれそうな闇はどこまでも深く、静寂と孤独の世界に一人取り残された悲しみに、あるはずもない月を探してみても、星すらも瞬かぬことに絶望し、それでも永遠にこない夜明けを夢見ながら、ただただ虚空を見つめるばかり…。
10数年前の君からの手紙を今 読み返しています
どんなに生きることが辛くても
どんなに人を殺したいほど好きになっても
君からの手紙は大切に保存していたいと思ってます。
不器用で、空気がうまく読めない僕は人の目ばかり気にしてしまう
もっと楽して一度きりの人生を堪能したい気持ちは山々だが難しい
君が僕に何を託してくれたのか今も解らないまま夜は夜に向かっていく
風が何処から吹いてくるのか 雨が何処から降り降りるのか
時代は何を求め 僕は土臭い道歩み 君は大空へと走り出し
このドキドキ感を大切に暖めていたい。
かすかに響く意味のない時間の悲鳴
遠くで眠る誰より信頼できた君は
いつのまにか手の中からすり抜けてゆき
置き去りにされた僕は今 君からの手紙の返事を書いてます。
読まれることも読み返されることもないけど
そんなドキドキ感があってもいいじゃないですか?
「復旧の見込みはありません」
駅のアナウンスは乾いた口調で告げる
駅員も疲れているのだろう
改札の方からは
酔った怒号が絶え間ない
こんな時に、
否
こんな時だから、だろう
寒いのか暖かいのかわからない
桜舞い散る夜のホームで
ベンチのひとつ席を離して座って
何も語らないぼくたちは
身動きさえできずにいる
ぼくがやっときりだした
別れの決意を知った
きみは部屋を飛び出して
下りの列車に飛び乗って
降ろされた場所は
もうすぐ海が見えそうな
闇の綺麗な田舎町
そして列車は動けず
車両のすみにいた
きみを見つけて
きみもぼくを見つけて
でももう
ふたり
なにも交わす言葉がなくて
「復旧の見込みはありません」
なんてアナウンスが流れて
きみは少し嗤って
ぼくも少し笑ったら
きみはすぐに
険しい表情に戻ってしまって
この駅に列車が立ち往生して
もうどれくらいの時が経っただろう
深夜も間近な列車の客らは
代行輸送のバスで片づけられていく
駅員は乾いたまま
申し訳なさそうに
ホームに残る
ぼくたちに
告げに来た
「復旧の見込みはありません」
それが何の事なのか
ふたり痺れてしまって
よくわからなくて
でも
駅員の乾いた口調は
代行輸送のバスが
もう終わりになるから
早く乗ってくださいと言う
けど
きみはじっと
動かない
きみはちいさく
ちいさく呟いた
「代わりなんて要らない」、と
時が押し詰まって
駅員は肩を落とし
諦め、去って
ぼくたちはホームに残り
ひとつ席を離していたけど
それでも春は寒いから
ぼくは
きみに寄り添った
少しばかり
静かな時がすぎ
闇の星がわずかに傾いて
乾いた駅員が
毛布を一枚持ってきた
「復旧の見込みは…」
ぼくの肩にもたれ
寝息をたてた
きみを見つけて
駅員は口を噤(つぐ)んだ
彼とぼくは目を見合わせて
何か通じた笑いを
声を出さずに上げた
駅員はそっと
ぼくたちに毛布を掛け
靴音も立てずにしずかに去り
ぼくは闇を
ちいさなぬくもりとともに
味わいながら
思い出と一緒に
5つめの流れ星を数えたあと
なんだか
決めてしまったことなど
どうでもよくなって
うとうとと眠り込んだ
乾いていた駅員が
ぼくを揺りおこした
「まもなく、上り列車が参ります」
空は群青に染まり
彼もすっかり落ち着いて
乾きは癒えたみたいだったけど
隣にいるはずの
きみは姿を消していて
「先に出た、下りの列車で…」
と申し訳なさそうに言うと、
「上りがきたら、あなたをおこしてあげてください、と…」
と付け加えて
彼は線路のむこうへ目をやった
ぬくもりが去って
肩が冷えきっている
ぼくはなんだか
重い気怠さを
むりやり噛みつぶしてみた
毛布と
とびだしたきみの
残り香を一緒にたたみ
彼に手渡す
駅員は上り列車を迎え
ぼくを敬礼で見送っている
少し、なんだか
申し訳なさそうに
始発の上りは
人もまばらで
向かい合わせになっている
空いた席に座り
窓から外を見た
列車が遠くの
海が見える場所に
さしかかった時
空は群青から
水色へとさしかかり
重そうな貨物列車を
スローモーションのように
ゆっくりと追い抜いた
ひとつひとつの貨車に
歴史があって
ぼくはそこに
思い出を重ねて
みたりしていると
朝日が景色の
角をつけて
列車のスピードみたいに
どんどん昇っていく
きみは
下り列車の中で
おなじ景色を見たり
おなじ気持ちを
感じて
いるのだろうか
復旧した列車で
復旧できない距離が伸びていく
背中に
ふと、
きみの気配がしたような気がして
振り向いてみた
でも
そこには
空席だけが
醒めた空気をのせていて
黙々と列車は
復旧した線路を
眈々と
走り続けた
もし神様がいて
僕が今までしてきた
悪いことを並べられたら
僕は何も言い返せないだろう
僕がしてきた罪はたくさんあって
どれだけ罪があったかすら忘れてしまったけど
僕は素直に裁きをうけなければ
ならないだろう
僕は神をボウトクしすぎた
時に今も、僕は神を信じていない
だから神は僕を嫌いかもしれない
世界の終わりに自分が立ち会うことができて
最後の日、神は僕を地獄に落とすだろう
しかし、その時僕はいうだろう
「俺は神の力を借りずにいきたんだ」
そしてきえてゆくだろう
たとえ今までの災難は神が人に与えた試練と
誰かが声をあげて叫んだとしても
僕はすべて自分が判断して起こしたことだ
自分の力でのみ起こすことができたことだ、そう叫び返す
右手に十字架を左手に数珠を持つ人は
僕の眼になんだかおかしく映って
おもわずわらってしまった
それもきっと神はボウトクというに違いない
世界の終わりが明日きて
お前は神を信じれなかったから
地獄へおちろといわれても
僕はめをつぶり死をおそれないだろう
そして、世界の終わりに僕は神に
「俺は、あんたの力がなくても
楽しく生きることができた」
そして死んでいくだろう
やすらかに、少し笑って消えてゆこう
人がいなくなった町工場の
むき出しになって錆び付いた鉄骨が
明滅するきいろい街灯に下からときどき照らされて
まるで博物館の物言わぬ巨大な太古の生き物の化石であるようだ
幾つもの時代が終わり始まりまた終わって
その度ごとに姿を消し代わりに現れそしてまた過ぎ去りしものもの
在りし日という名の物言わぬ人工の化石ども
彼らはもう二度と新たなる時代の訪れがないことを知っている
プラスティックの惑星と
セルロイドでできた月
プラスティックアースに住まうのは鉄の骨を持つ恐竜
人骨はセルロイドの惑星に真っ白に晒されて
それは新しい時代
最後の
そして永遠の時代の始まり
プラスティックアース
あたたかさとかなしさは
同じ場所に在るのかもしれない
いつも笑っていたあなたに
なぜ泣かないのかって責め立てたって
くるしかっただけだよね
混ざり合うことでうまれるやさしさ
バランスなんて分からなければ何度だって注ぎたせばいい
あなたがやさしさに包まれていれば
それでよかったと笑えるんだよ
ときどき さみしい風に まどわされて
落ち込んで いないか
いつも ためらいもなく
自分を 殺してくれる
ピストルを 探していないか
どんな時も 人生は
崩れ落ちそうな 山を ボロボロになりながら
上を 見るんだ
どうでもいいなんて
いつでも 言えるさ
頼るのは 薬の効き目じゃない
カッコつける前に 生きてみろ
つらぬいて 生きてみろ
運命 生い立ちだけを 背負いながら
悩んでは いないか
なにか しがみついている
自分が バカバカしくて
人の目を 気にしていないか
一人だけの 人生は
溺れ死にそうな 川を 逆さまになりながら
息を するんだ
もうおしまいなんて
いつでも 言えるさ
頼るのは 薬の効き目じゃない
カッコつける前に 生きてみろ
つらぬいて 生きてみろ
自由だけど
人生は 見える事のない
明日を クタクタになりながら
夢に するんだ
いい事あるなんて
気休めの言葉
頼るのは 薬の効き目じゃない
カッコつける前に 生きてみろ
つらぬいて 生きてみろ
ぽかぽかぽか
お空は今日もいい天気。
ぬくぬくぬく
お日さまは今日も暖かい。
ごろごろごろ
おなかいっぱ〜い。
むにゃむにゃむにゃ
飼い主(にんげん)は忙しそう。
うにゃうにゃうにゃ
知らないのかなぁ。
にゅうにゅうにゅう
お昼寝がこんなに気持ちいいこと。
すぴ〜
舞台は高校 二年になって同じクラス 中間テストで知り合い 夏休み前にキスをする 花火大会に手をつないで行き 浴衣の君を僕が褒める 秋には買い物にたくさん行って 冬には寒いからって余計にくっついた また春が来て 何度も谷を越えて山を越えて 僕らは再び恋に落ちる
こんな夢物語でもいいだろ わかれることがつらいんじゃない 愛し合うことが凄いんだよ
越えてあなたのところにいけたら 何だって出来るのに
超えてあなたのところにいけたら きちんと愛することが出来るのに
恋愛…
恋を愛してしまった私はどうすればいいのでしょう
目的のないマラソンは疲れるばかり そこにゴールがあるのだろうと 何度誰かに寄りかかったことだろう でもそれは幻だった
私は恋が出来ない
真実を 探してる
本当はたった一つの真実 なんてないと 知りながら
探してる
たった一つ 真実の愛
たった一つ 真実の友情
たった一つ ???
朝から機嫌が悪くて
待ち合わせにちょっと遅れた彼に
当たってしまった・・・
これが間違えだった
なんとか機嫌を取ろうと私の後ろを歩く彼
「美咲」
と後ろから私を呼んでいる
そんな彼を見て自分が恥ずかしくなった
どうして私は素直になれないのだろう?
すると後ろから大きなブレーキの音が聞こえた
彼の着ていた真っ白なTシャツは赤く染まっていた・・・
もう私の愛する人はいない・・・
私の目の前でいなくなった
私は何もできなかった
救急車に電話してくれたのも
周りの通行人だった・・・
私はただ彼を見て涙を流すしかできなかった
「美咲」
「美咲」
「美咲」
あの日からいろんな人が私を呼んでくれる
でも、なにか違う気がする・・・
「美咲」
母が私を呼ぶ
・・・違う、あなたに呼んで欲しいんじゃない
「美咲」
学校の友達が私を呼ぶ
・・・ごめんね あなたでもない・・・
いったい、私は誰に呼んで欲しいの?
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・『美咲』
・・・そうだ。この声だ。
あなたの声だ。
もう聴けないと分かっていても
あなたの声が聴きたい・・・
たとえ 叶わなくても
あなたに名前を呼んで欲しい
望む事は罪ですか?
いけない事ですか?
たった1回でいい
『美咲』と
あなたに呼んで欲しい
やさしいあなたの声で
もう2度と聴けない
愛するあなたの声で・・・
いつか僕は永遠の海にたどり着き
そのまま静かに波に入る、
波はやさしく僕を浮かべ
僕は、潮にのって、だんだんと沖へ、だんだんと沖へ、
僕の目や感覚は、だんだんと薄く柔らかくなって、
それは広がり、僕は青い空の太陽と、暗い深海へ向かう
いくつもの光の帯を、同時に見られるようになる、
波の上に居るのか、それとも完全に海中なのか、
そんなことはもうどうでもよくなり、
様々な魚たちと一緒に泳いでいく、
水は心地よい、波が全てを洗い
僕は緩やかに意識を失って
深海へおちていく、
わたしの庭で
なにかを埋めて
ただの愛だと笑ってみせて
あなたの空は何色ですか
ただの青だと笑ってみせて
そのつかもうとする手を
空に透かして
お別れですね。と笑ってみせて
するめいか 飛んで 念仏の毎日 海の向こうの世界 今日もウズ巻色の輝き
もうずいぶん前のことのよう
いつの間にか私の核心となったあなた
あなたの言葉すべて
あなたの行動すべてが 私を動かしている
きっと自分だけがこんなに苦しいのだと
あなたから離れる術を探した日
他に安らぎを見つけようとした日
期待と不安
喜びと悲しみ
すべてのものが私の中で大きな竜巻を作る
きっと答えなんてない
竜巻から救い出してほしいだけなのに
あなたの背中なんて見たくないから
私が先に背を向ける
今度はあなたが竜巻を作ればいい
サヨナラ
砕けた
飛び散った
僕は
走った
飛び立った
悲しみの詩を歌いつづける少年よ
君の涙は何の為?
声を嗄らして歌いつづけるのは何故?
一人悲しみに踊らされて
胸を張る事も忘れ、悲しみだけを称え
君は何の為に歌う?
祝福という名の悲しみにすがり付いて
明日を忘れるつもりかい?
君の笑顔はもうなくなったのかい?
少年よ…
君が悲しみの果てに見たものは…何?
金木犀の香りがする
教室
いつもと変わらない
授業
空は曇っているのに
なぜか
心は明るい
ほんの少し前に交わした
彼との言葉
金木犀の香りのする
教室
彼は何を思ってる?
幸せになりたいのに
幸せになれない
金木犀
私はどうすればいい?
金木犀の香りのする
教室
いつもと変わらない
授業
空は曇っているのに
なぜか
心は明るい
ほんの少し前まで私に向けられていた
彼の笑顔
金木犀の香りのする
教室
彼の背中を見つめて
彼を想う
金木犀
私に勇気をください
金木犀の香りがする…。
僕は見る じっと見る 彼女のふやけた身体を。 その憂鬱な指を。
かさかさに枯れた 唇で 言葉を吐き散らす女。
止めることを 忘れてしまっている まばたき。
髪を やさしくむしる その癖。
シャンソンにのって踊る。 僕を誘惑する。
柔らかい腰に触れる。絡みつく。
僕は沈みゆくのを 感じる。
出会った頃は
こんなにも君を好きになるなんて
思わなかった
あの時から
誰も愛せない誰からも愛されないと
思っていたんだ
でも違ったんだね
君が教えてくれたこと
守り続けたいきたいから
ずっと
桜舞い散る春の日
僕を包む風が
暖かくて
涙がこぼれたよ
まるで君がそばにいるような
そんな気がして
まだ半年しか付き合ってないのに
ずっと君と生きてきた気がするよ
あの時から
君しか見ない君しか見えていないんだ
君もそうなの
僕ができるすべての事を
君のためにしてあげたいよ
もっと
桜舞い散る春の日
突然吹いた風に
君の香りがして
涙がこぼれたよ
まるで君がそばにいるような
そんな気がして
どこまでもどこまでも
流れる音
俺を苦しめる優しい流れ
最初で最期の贈り物
『鍵付きのオルゴール』
白い世界の中で
最後の最期まで
流れていた音
君の傍で
くりかえしくりかえしくりかえし
君が静かに目を閉じるまで
くりかえしくりかえし
1フレーズだけ
それは君を生かしていた
どんな薬よりも
どんな治療よりも
君を生かしていた
ふっと
確実に聞こえていた
単調な
君が生きている証拠の音が
消えた
流れていた音まで
消えた
静寂
閉ざされた瞳
聞こえない音
静寂はすぐに破られた
流れ込んできた
足音 声音 破音
この世のすべての雑音
君の音も オルゴールも
聞こえなくなった
どこまでもどこまでも
流れていた音
くりかえしくりかえしくりかえし
耳にかすかに響いてた
くりかえしくりかえし
かすかに君の声が混じってきて
白い世界に居た君の
姿が浮かび上がってきた
それが苦しくて
あれから鍵をかけた
オルゴールに
君に関する記憶に
鍵は捨てた
だから
音は流れない
君は知らないはずなのに
くりかえしくりかえし
聞こえてくる音
耳の奥から 弱弱しく
とぎれることなく
くりかえしくりかえし
どこまでもどこまでも…
ハラリ ハラハラ ハラハラリ 私の皮はどんどん剥けて もう白骨が見えかけているのに みんなはまだアタシの皮を欲しがるのね さあ どうぞ 骨の髄までむしゃぶりついて頂戴 アタシが私でなくなるように
あなたを愛した答えは
今もだせないまま。
私は無力にうずくまる。
I want to be together with you
失う物や求める物は無いと
誓ったはずなのに
空は暗いまま。
声を出して裸足になって
笑ってみたい。
でも
できない。
私は臆病だから・・・。
I want to be together with you
あなたを愛した答えは
今もだせないまま。
私は無力にうずくまる。
壊れることを恐れるの・・・。
手にとってほおりすてられたガラスのように・・・。
離れることも
求めることも
進むことも 戻ることもできない。
私は答えをだせずにいる。
I want to be together with you
あなたを愛した答えは
今もだせないまま。
私は無力にうずくまる。
いまは
瞳を閉じるわ・・・。
今日は行こう
君と2人
旅に出よう
約束していた旅に出よう
手をつないで
前後に振って
小春日和になでられて
小さな物を探しに行こう
仲良しの証を掘りに行こう
お弁当をひろげよう
大好きな風に寝転ぼう
いっぱいいっぱいキスしよう
甘い香りに誘われて
この坂一気に転がろう
鼻すり合わせて
仲良しの証を捕まえに行こう
2人でいっぱいじゃれ合おう
帰ったら
次の旅の話をしよう
愛し合おう
もっとずっと一緒に居よう
君はおぼえているだろうか
そっとそっとあのひとのくちからあふれてとけていったあのうたを
焼けた空の色
散っていく小さなあしあとたちにまぎれて、
二人手をつないで聞いたあのうたを
すぐ横で光った君の目と、
ただひとつつながった手の感触だけを、
ぼくはいまも、
何のきっかけも欲することなしに思い返すことが出来る
空は人の心を現す虚空色
この世界の何処かで人は愛し合う
道の端を歩き
街中を行き交う幾つもの思想と人々とすれ違う
傷を隠しながら大切な誰かに微笑む人々
そして 雨
ぼやける車のヘッドライト
傘たちが都会の道を回るように歩く
この世界の何処かで人は嘆きと喜びを繰り返す
明日への歌を口ずさむように
そっと聞こえた
ブーツで水たまりを蹴る子供たちの笑い声
小雨の中を静かに走る車の音
視界の隅にふと映る誰かの笑顔
わたしの瞳は虚空の色を見上げるばかり
本当は誰もが当てもなくこの雑然とした道中を歩いている
それでも
人々は愛し合うことを
想うことをやめはしない
傘から手を出して空の雨にふれる
小さく冷たい一雫
誰の涙?
最近、ふと思うことがある。
なんで、私は生きてるんだろう。
何のために生きてるんだろう。
人生に意味はあると思うよ。
生きることが無意味だとは思わないし、死にたいとも思わない。
けど、本当は何のために生を持ってるんだろうって、思う。
こんなんじゃ、生きてるんじゃなくて過ごしてるだけだよね。
私は毎日を過ごしているだけなのかもしれない。
だから、こんなことを思うのかもしれないな。
せめてここがベニスなら
石畳を打つ足音
運河の波音
いくつもの橋を渡り
優雅な猫に視線をはしらせ
鐘の音を数える
そして次の角を右に曲がるのだが
それは別の方角へ行ってしまうのだ
陽射しの強くなるこの月
水木の花が咲き始める
天気雨に眼を上げて呼ぶ
さやかに六月が動き始める
なにか清々しいものの姿が
腐爛し崩れてゆく抽象
其処から息を吹く水の
青味をおびたあらわな手触り
そして見慣れた幾つかの具象
例えばそれは僕の皮膚を刺し
渦巻く線香に倒れもする
人の期待と違うことなく
さきがけの伴うのはいつも
そうした季節の曖昧さ
盛夏が近くなればなるほど
彼等の気配が近くなる
僕の輪郭は溶けようとする
陽傘をさして歩くこの月
柘榴の花が咲き始める
暑気に腕を広げて呼べば
たしかに六月が動き始める
この体内に巣食い蝕む
怨念のような呪いのような
吐き出す力が足りなくて
だからこそ俺を選んだのか
ニタニタしながら簡単に
俺の生き血を飲み込んだ
一つずつ溶けていく内臓に
心地よさなど感じるはず無く
ただ胸を掻き毟り
さっさと消えろと目が叫ぶ
薄い皮膚の内側を
滑るように駆け回る
光を知らない黒いムカデが
そっと 耳の穴から呟いた
あい らぶ ゆう
月曜の朝。小雨のぱらつく中、僕は駅から会社への道を歩いていた。
予報の時間を外れて振り出した雨に、みな小走りに僕を追い抜いてゆく。
背負ったリュックの中には折り畳み傘が入っているが、僕はそれを出さなかった。
特に急ぎもせず、いつもの速さで歩く。
金曜に見たニュースでは、日曜の天気は渋い予報。
日曜はデートだった。それも、特別なデートになるはずだった。
土曜日の夜、僕は星のない夜空に向かって頼んだ。
どうか明日一日もってくれ、と。
日曜日。空は嘘のように晴れわたった。
デートは、特別なデートにはならなかった。でも、とても楽しかった。
昨日降るはずだった雨が、僕の髪を濡らしている。
静かに降る雨空を見上げて、僕は、ありがとう、とつぶやいた。
雨は、願いを聞いてくれた。
だから、こいつには僕を濡らす権利がある。
通りを流れる人の波
頭上に浮かぶは月
白く 淡く
弱く 冷たく あたたかいひかりを
かわらず放つ月
だけどこの地上は明るすぎて
月のひかりは身をすくませる
色とりどりのネオンの光
ビルの蛍光灯の光
信号の3色の光
街灯の白い光
何もかも照らしだして
何もかも見ようとして
人間が作り出した光
頭上に浮かぶ月は
今日もかわらず
白く 淡く
弱く 冷たく あたたかいひかりを
ただ 放ちつづける
誰にも気付かれずに
アナタのワガママに振り回されるのは、もうたくさん!
アナタのキマグレに付き合わされるのも、もうイヤだ!
何度も何度も思ったのに、
どうしてアナタに尽くしてしまうのかしら。
報われないのに愛情を、
どうしてアナタに注いでしまうのかしら。
ちょっとでも私に感謝してくれてるなら、
ちょっとでもこっちを向いてよ。
ちょっとでも私を好いてくれるのなら、
ちょっとでも私のために、
ないてみせてよ。
私を振り向くアナタの瞳。
ちょっとだけ笑った気がした。
「にゃあ〜〜」
また、お散歩? いってらっしゃい、タマ。
明日に向かって歩く僕らに何があるというのだろう
現代のすべての憎しみや悲しみを背負って生きていく僕らに…
明日に向かって走る僕らに何が待ちうけているというのだろう
出会いや別れの中に僕らの想いは届いてないのだろうか…
僕らの住むこの星のどこに希望という光があるのだろう
僕らの心の中には安息と呼べる居場所はあるのだろうか
僕らを包むすべての場所には憎悪と欲ばかりが渦巻いている
いつからそんな時代が始まってしまったのだろう…
僕の中に生まれる深い悲しみや孤独感…
もうすぐ… 僕も飲みこまれてしまう…
だから、今…
明日に向かって歩く僕に教えて欲しい
本当の僕という存在はどこに向かって歩けばいいのか
明日に向かって走る僕を導いて欲しい
本当の姿をした僕という僕に出会える道を…
キミが笑うだけで
ボクのなかの 鈴が鳴る
儚き者よ 目に見える死に恐れを抱かぬのか
誇り高き美しさに似合わぬその短し命を
神よ 君は知りたもうか ここに咲く勇姿を
涙を包む闇を
儚き者よ 命短し 一連の花よ
愛される後 忘れられる花よ
せめて我が胸に咲き誇れ 永遠に
僕は愛を失った
全てを捧げてもいいほどに
あなたを愛していたのに
暗褐色の空は世論を語り
傷心の心に自虐を与える
内罰的であるために
第三者の冷笑に狂気する
君の理想になることを望み
君のために生きたいとまで言った
君は去って行く
僕は去って逝く
梨華……
アナタの大好きなコロ
それはアタシじゃない
アナタの大好きな愛犬
「コロの散歩があるから帰る」だって
「アタシとコロ、どっちが大事なの?」って聞いたら
当たり前の顔して
「コロ」
だって
バカにしてる
犬より劣るアタシの存在をどうにかして
でもアナタはまるで悪気もなく
「だってコロと一緒にいた時間の方が長いんだ」
そりゃそうよ
だってアタシ達付き合ってまだ半年たってない
人間で言えばもうお婆ちゃんなコロは
子犬の頃からアナタと一緒
食べるのも寝るのも遊ぶのも
アナタと一緒
悔しい
素直にそう思う
犬より優先順位が低いと宣言された
今のこのアタシの立場をどうにかして
アナタは何の言い訳もなく
当たり前に帰ろうとしてる
アタシを送って行くでもなく
アタシに申し訳なさそうにするわけでもなく
だから言ってやったわ
「アタシもコロと散歩したい」
そしたらアナタ驚いてた
悔しい
素直にそう思う
だからアタシがアナタよりも
コロと仲良くなってみせるわ
時間なんて関係ないんだってコト
アナタに教えてあげる
そしたらね
ホントにコロと仲良くなったの
ご飯や散歩を一緒にしてるうちに
可愛く思うようになってた
アナタの「コロの方が好き」発言からしばらくたって
アタシだって変わったわ
だからね
そんな遠くの海なんか見なくていいから
コロと散歩しに行こう?
複雑な顔してるアナタを後目に言ってみせた
今度はアナタが悔しがってね
恋をして
夢流れ
愛の園に導かれて
涙して
花が散り
水の中へと吸い込まれる
知らなかったのか
知っていたのか
偶然なのか
必然なのか
分からない
見ないふりして
あたしはあたしでなくなりそうで
柔らかな
風に彷徨う
未来を掴み損ねてそっと眠る
夢を語らず逝った人へ
愛を知らずに逝った人へ
それはつらくはなかったの
それは苦しくなかったの。
愛しい人を、守るためにね
生きたんだね、果てたんだね、
そして、
散ったんだね。
幸せでしたか。
満足でしたか。
私は今も
生きています。
きっと
とてもとても無意識のうちに
私たちは何かから拘束されたがっている
学校や人間関係 仕事や恋愛
規則から他人からの僅かながらの拘束に
嫌悪感を持つと同時に
きっととても安心しているんだ
人間は
一生自由になんかなれやしない
僕の 僕の いとおしい人
どんなに大きな声で名前を呼んでも 僕の方を向いてはくれない
こんなに 近くにいるのに
こんなに 君を愛しているのに
こんなに 君に愛されたいのに
一緒に遊んだ 日曜日
僕の友達を見つめていた 君
「ありがとう」と言ってくれた 君
家を抜け出して僕の親友の家へ行く 君
僕に 好きな人を教えてくれた 君
籠の中の鳥は何も知らない
ろくに餌の捕り方さえ知らない
籠の中の鳥は何も知らない
危険さえ知らない
天敵である者の名前でさえ知らない
籠の中の鳥は何も知らない
自由さえ知らない
自由がいい物か悪い物かさえ知らない
籠の中の鳥は何も知らないことを知らない
自分に翼があることさえ知らない
あなたは不格好なピース
出っ張りしかない違和感に満ちたピース
僕の凹みと一ヵ所合ってもこのパズルにははまらない
時にあなたはその出っ張りを無理矢理押し込もうとする
でもそれじゃぁ互いのピースが傷ついてしまう
一つでも凹みがあればいいのに
僕は出っ張りと凹みが二つづつの普通のピース
どこかに居場所があるはずだ
いろんなピースと合わせてみる
いつかぴったりはまるピースと出会えるはずだ
あなたはこのバズルのピースじゃない
あなたには凹みが必要なんだ
果てしなく広がる 空
果てしなく続く 草原
そこで繰り広げられる
大きな循環
共存
共に生き 生かされる
無駄なものは何ひとつない
すべてが大切
いつも真剣
忘れてしまいそうで
大切なこと
それは きっと
人類の原点
(ワタシタチノキホン)
俺は胃袋が弱いよ
俺は胃袋が弱いよ
胃袋はきっと俺のことをこう思ってるんだ弱い弱い弱い
鰯(今日の夕飯だ)
もう胃袋が弱いのは俺で
俺が弱いのが胃袋だから
しょうがないよってお互い笑って
いたいんだけど 胃袋は痛いままさ胃袋は痛いままさ
ママ
次の日ママにレスキュー呼ばれた
俺の胃は三分の一死んだ
再生できるかここから再生できるかここから
ならママ俺は再生できるか弱さから愛から胃から
ここから
若さゆえ飛び込んだ
若さゆえ転んだ
そんな時
孫の顔が見たいわ
快心の一撃
若さゆえ
若さゆえ
私ってもう期限切れ?
生まれるキヲク
ボク達は
眠りにつく小さなサカナ
途方も無い速さで 繰り返し繰り返し
イノチの歯車を回す
ねぇ 痛みの中でも
愛情は生き続けるから
還れる日々を 二人で過ごそう
僕は僕の道しか知らなくて
遭遇は一瞬で通り過ぎてしまう
その断面にも生き様があるのに
それは他人事でしかなくて
その僕も他人には一場面の存在
ねじれて直角で平行で
交わる道は次を知らない
あなたのことで
哀しむのは止めよう
あなたのことで
腹を立てたりすることは止めよう
あなたのことで
心をざわつかせたくないのです
心 おだやかになりたいのです
あなたが楽しい話をしても、あなたが悲しい話をしても
私は声をかえたりしない
あなたのことで私のために
笑うことも もうやめたのです
いたくて いたくて
いっぱい泣いたけど
傷ついてから
はじめて
雨の音が優しいってことに
気がついたんだよ
甘い恋のエピソード
少女はうっとり恋に酔い
あぁロマンス街道まっしぐら・・・・
だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
んなこと出来るか
こっぱずかしい!!
あぁそうさ、あたしゃ〜どうせロマンスなんてがらじゃない
女の子がうらやますぃ〜〜〜〜〜〜〜!!!
叫びもむなしく日が落ちる
おッ母さん
久しぶりに夜更けに実家に帰って
ダイニングテーブルでうたた寝してる
アンタの背中を見ていたら
おッ母さん
なんだかもうアンタは
死んじまってるんじゃないかって
そんな気がして
おッ母さん
いつの間にアンタ
そんなに小さくなっちまったんだ
見ているうちに怖くなって
おッ母さん
って呼びかけてみたら
あくびなんかしてやがるから
おかしくって涙が出た
夕焼け朱浸す流れの帯をくぐって
大きな川を
大きな橋を渡る
死んだ町から息づく都市をつなぐ
大きな川を
大きな橋を
渡る
渡る
くだらないほんの小さなことでも
心の中までは教えてなんかあげないよ
気を許してるふりしてるだけさ
見せてはあげないよ
足の底、指の先
古くて汚れた血の固まり
頭を悪くする、よどんだ固まり
走れるだけ走って
走れるだけもっと走って
俺の内に渦巻くどす黒い奴を
振り払わなければ
走れるばかり走って
走れるばかりもっと走って
そう俺はスピード
こんな足折れてしまえ
心臓よ潰れてしまえ
最速の鼓動
脈打つ身体
もてあまして
大きな橋を
渡る
渡る
往き過ぎる人
走り去る車の灯り
ビルの点滅
みんな他人の映画
まっさらなおててをかざしてみても
血のかようすじしか見えやしない。
あなたのおかおをおがんでも
ほおをつたうものは止めやまない。
只、息をつく生物になりさがるあたしは
どこかのなにかを探すけど
どこにもなにも見えなくて
只只、温度を求めてさまようのね。
朝が少し明るかったから。
ぼくも少しだけ元気になれた。
風がフワリと優しかったから。
ぼくも少しだけ優しくなれた。
雲がゆっくり流れてたので。
ぼくもゆっくり行こうと思った。
あの人のこと。
大好きなあの人のこと。
いつまでも大好きなあの人のこと。
今なら歩き出せそう。
あの人と別の方向へ。
もうきっと、触れ合うことは無いとしても。。。
あたしには何にもすることがない。
あなたがいつ舟に乗ったのか、
あたしにはちっともわからなかった。
あたしにあんなに微笑みながら、
反対側じゃ漕いでたなんて、
あたしちっとも知らなかった。
あなたは豆粒ぐらい小さくなって、
今じゃあたしを見てもない。
あたしは砂の上に体育座りして、
なるほど、離れてくってのは、こんなふうなんだなって、
思うしかない。
青い空は 遠くなった
街が輝き 色落ち始める
それでも僕は窓を開けて
冷たい空気をゆっくりと吸う
昼間に見える
鮮やかな緑色したソメイヨシノ
春のあの夜 騒いだ想い出
「馬鹿なことをした」って
空気のような反省
繰り返すことはもうなくて
気分は夏へ
山でキャンプか?
海で泳ぐか? …
夏に向かう半袖のTシャツは
薄い生地に明るい色調
これだけで誰も文句は言わない
あとはアイスを買ってくるだけ!
ふと気になること
時々あるよ
夏の暑さと夜の星座
今ではみれない神話の星は
それでも確かに輝いてるはず
いつか見てやる そのためにはね
一体全体どうしよう?
地球の空気を綺麗にするか
とっとこ地球を旅立つか…
とりあえず
今日のところは
いつものように
青い空は遠くなって
星と飛行機 共に輝く
そんな夜空を見上げながら
少し感じる明日の気配
それをじっくり味わうように
僕はゆっくり深呼吸する
僕は君に、声をかけない。
家路についた君を、ただ後ろから見守る。
君は急に飛び出してきたトラックに驚く。
トラックの兄ちゃんが馬鹿野郎と怒鳴り、君は理不尽な怒りを感じる。
ただ、それだけの話。
僕等の明日はまた、怠惰に流されていく。
例えば、そんな世界。
僕が君に声をかけなかった世界。
大気を満たした海の底で
僕らは泳ぎまわる
感情を抱え過ぎた身体は
海面に近付けなくなったけれど
磨かれなかった原石の砂を
掻きみだし まき散らし
伝った波は
地上の誰かが認めてくれる
そんな深みにも 暴れる命はある
それでも
砂利の中の僕らは 死んでいくんだよ
漂う力にも逆らって 水面(みなも)へ昇ってしまうんだよ
泳ぎ忘れて陸に辿り着けば
少しの傲慢と 少しの気後れを
織り込んだ来世の衣を羽織る
もう今は海がきらい
揺れる波と光に臆する
焦がれた青と闇にも臆する
精一杯にボートへしがみつくだけ
精一杯に足を踏み締めるだけ
僕には脅威になった記憶
浮き沈みはバカ正直に
心に託した 深海の僕ら
人ごみを避けて歩道の隅に立っていたら
私の目の前で
知らない人が立ち止まった
私は気詰まりがして退いたけれど
その人は気付いた様子さえなかった
夜 お風呂で考える
私が“いる”ってどういうことだろう
寂しくなってお湯を叩く
ちゃぷん
ちゃぷんちゃぷん
頼りない音が響く
みんな 私がここにいるって知らない
空に輝く月だって
私の存在なんかどうだっていい
大きな声で叫んでみても
誰かに電話をしてみても
決して報われることなんかない
きっと余計に寂しさが増す
いくら考えてみても
ばかげた健やかさと穏やかさで
いつも通りの朝が訪れる
それでもやっぱり
違う朝が来ることを期待する私がいる
厨房の一隅で
反復横跳びを繰り返す俺は
蛇口から垂れる
鶏卵の硬質な独り言に
入門したての砂時計を握られ
思わず頬を赤らめる
柔軟な円筒が
奏でる呼吸音は
足裏の空騒ぎを
ひるみがちな座標軸に直交させる
故郷からの手紙にも似た
赤ん坊の鼓膜の薄片だ
川魚の秒針にさえ呼応する
ささくれ立った俺の触角は
ガラス窓の右隅と同質な
店の一人娘の内腿に解放した
笹舟と言う名の噂話で
もちきりだ
到達を拒む運動が
たった一人の兄を媒介に
朝靄の長蛇の列に沈黙を強制した
ビー玉色の夏
残飯から滲み出す
瀕死の流星群は
北北西の腋の下へ黒猫をすべり込ませ
排水溝経由の糸電話を奪い取り
純情な液体を舌先で絡めとる
反復せよ 横跳びせよ
反復せよ 横跳びせよ
反復せよ 横跳びせよ
サヨウナラ 蝉の抜け殻
あの人にとって
女の子で一番良く喋ったのは、
きっとあたしだ。それなりに、頑張った過程。
問題なのは、やっぱりあたしじゃなくて、
あなたがあの子を好きだと言う結果だ。
もう あの駅で降りることはない
あの商店街を抜けて
細い路地を通ることも
この鍵でドアを開け
タバコの匂いのしみついた
部屋の明かりをつけることもないだろう
“人は失って初めて気づく
それがどんなに大切だったか”
でも
私は失ってから気づきたくない
だから今 こうして
擬似的に
あなたを失ってみる
人差し指をピンと立て
この爪先を減点としたら
その垂直軸をZ軸にして
Z軸と直角に交わるこの平面の
彼方正面にX軸を
左から右へ目で追うラインをY軸にして
これが世界さ
空間さ
目を寄せてから彼方遠くをみれば
−Xから+Xへ視線を流して
上を見てから下をみれば
+Zから−Zの道のりを見つめたのさ
空間には一点を定めればそこから上下前後左右に
それぞれ+−の記号が付いて座標の中に表れるけど
時間が関わるとそうはいかない
時間はさ
1秒過ぎたら戻らない1秒さ
だから−現象が存在しない
時間軸tって奴は遙か彼方まで在るくせに
先はちっとも見えやしなけりゃ
振り返っても何処にもない
だからさ
時間なんてものは
俺達人間だけのものなのさ
太陽が昇り月が沈み
時間は止めどなく流れたって
動物ぁそいつを必要としないだろ?
俺達人間の秩序って奴がよ
時を定めて生活にリズムを作ったからいけないのさ
人間って奴は罪作りだと思わないかい?
物差しがなけりゃ何もできんのさ
人間って奴はよぉ
ぼくは気が付いたときには、ここにいた。
みんな、そうなのかも知れないけど
ある日、ふっと存在していた。
ぼくは生まれた時はじめてみたものも、聞いた音もしらないし
なんで、“ぼく”っていう意識があるのかもしらない
でもね、みんなそんな感じなんだろうと思う。
ぼくは、ぼくのことよく知らないけど
いつもそばにいるくーちゃんは、ぼくのことよく知っているみたい。
(くーちゃんは、くーちゃんの“まま”がくーちゃんと呼ぶから“くーちゃん”だ)
くーちゃんは僕のことを、“かげ”って呼ぶ
ぼくがしっかりしていると、かげが出た出たって喜んでくれる。
ぼくは、その瞬間僕を強く感じることができる。
ぼくは、影っていう意識なんだって感じることができる
緑の芝の萌える地で
われら旭日の士は
日輪の光、背中に受けて
世界を相手に戦わん
目にもとまらぬ光速の
攻撃、敵を打ち砕く
変幻自在の守備陣は
敵を惑わす蜃気楼
勝利を掴め全日本
Go!Go!ニッポン大勝利
青き衣をその身にまとい
目元涼やかな若武者は
青春の輝き胸に秘め
世界を相手に戦わん
攻めては草原の狼の
群れのごとく襲いつく
守備は森のごとくにて
決して抜け出ることできず
勝利を掴め全日本
Go!Go!ニッポン大勝利
赤き日の丸、旗の下
微笑み絶やさぬ、われらが勇士
夏の陽のような大和魂
世界を相手に戦わん
電光石火の攻撃に
敵陣一気に駆け抜ける
守備は劫火の炎の壁よ
敵は飛びいる夏の虫
勝利を掴め全日本
Go!Go!ニッポン大勝利
黄金の足が蹴り出すボール
君が代歌うは、日本の戦士
土用波のごと荒々し
世界を相手に戦わん
攻め手は一丸、礫となって
敵の守備陣突き破れ
守備は不動の山となり
押しよす敵を寄せ付けず
勝利を掴め全日本
Go!Go!ニッポン大勝利
白熱極まる激闘に
勝利の雄叫び叫べよ闘士
秋水一閃敵を打つ
世界を相手に戦わん
攻め手は鋼の刃となって
敵陣切り裂く嵐のごとく
ゴールを護るは鉄の楯
鉄壁防御の防御陣
勝利を掴め全日本
Go!Go!ニッポン大勝利
黒金の如きその体
観客うならす選手団
冬の月のごと冷徹な心
世界を相手に戦わん
攻めては津波のごとくにて
敵を翻弄押し流す
守りは大河の流れとなって
敵はゴールに近よれず
勝利を掴め全日本
Go!Go!ニッポン大勝利
その知らせを聞いた僕は打たれるように走り出した
その消しゴムを持って、僕は走り出した
街は白く光に満ちていた
電車の音がだかだかと鳴っていた
男の人が歩いていた
女の人が座っていた
子供が走っていた
年寄りが寝ていた
その全てを蹴散らして、僕は走った
花を踏み散らし
螺旋階段を真っ直ぐに突っ切り
びしょびしょとみぞれの降る街を
それこそ曲がりくねった弾丸のように
僕は走った
家に着くと大勢の人がいた
知ってる人もいた
知らない人もいた
その全てを蹴散らして、僕は父の元へ向かった
僕は父の強さを知っていた
僕は父の美しさを知っていた
僕は父を包む影に
優しいとさえ言えるその影に
消しゴムをかけ始めた
消し屑が宙を舞う
そして落ちる
消し屑が宙を舞う
そして落ちる
その繰り返しの中で
僕は色々な事を知った
強さと、それに伴う弱さとか
嘘と、それに伴う本当とか
消しゴムで消せないものとか
時は流れる、とか
夕暮れに、母の泣き声が揺れる
僕はその時
やっと父の死を理解した