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第178回詩人バトル

エントリ作品作者文字数
1蒼い時代駄々188
2アコースティック植木455
3石川順一108




 


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詩人バトル読書会
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エントリ1  蒼い時代    駄々


いじめられてる僕を見て
助けてくれたかと思ったら
バイクに乗せられ連れてかれ
ごついおっさんに押し付けられ
そこでめちゃくちゃグッチョグチョ
帰る頃には魂もない
助けてくれたお兄さん
渡された金で人形買って
可愛い娘にプレゼント
よろこぶ娘笑う嫁
そこにピンポン警察官
家路に帰る僕は泣き
連行される男泣き
泣いて泣いてすれ違い
僕は家で壁殴り
男は座席握り付け
どこで間違えたんだろう
正解なんて見たことない





エントリ2  アコースティック    植木


紙コップ工場で働く彼女を
外れにある操車場で僕は待つ
積み上げられた枕木に腰掛け
束ねた綿毛を飛ばしながら

この町を出て行った奴等は
今頃どうしているだろう
錆の浮いたレールの下で
黄色い花になったのかな

覚えたてのコードフォーム
まだ小指がぎこちないけれど
彼女の手をそっと握ったあの日
正午のサイレンが遠くから

旅の終わりの儀式のように
彼女は手を広げレールの上を
ゆっくりと僕の方へ
俯いたままやってくる

白とオレンジのストライプ
紙コップでできた糸電話
昔あそこはボーリング場だった
僕もトロフィーが欲しかった

声にならない彼女の震えが
糸を伝わって僕の耳に届くよ
ハローハローこの町を出て行くのかい
ハローハロー出て行くのかいこの町を

サイレンが遠くから再び
彼女は顔を上げ
乗り遅れまいとするように
赤茶けた砕石に足を取られながら
黄色い道を駆けて行く

屋根には塗装の剥げ落ちた
ピンが今も立っているだろう
そっと耳に当て何処までも
転がり消えて行く足音を聴け

見えなくなった彼女に向けて
覚えたてのコードフォーム
まだ小指がぎこちないけれど
僕は一度だけストロークする



エントリ3      石川順一


ゲイトに膝をぶつけて
鳴いて居る馬が
苦しんで居るのに
それを笑えと言うのか
この前も出来そこないの扉に
足をぶつけて鳴いて居る馬を
笑えと言って居る人が居たがその人の気が知れない
がおがおがおがおと
ライオンが闇を劈いて鳴いて居る