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第180回詩人バトル

エントリ作品作者文字数
1金平糖植木407
2No.180サヌキマオ333
3ジンとゲン石川順一148




 


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詩人バトル読書会
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エントリ1  金平糖    植木


京都旅行の土産だと
掌にすっぽりと納まる
ひょうたん形の瓶に入った
金平糖をもらった

子供の頃に見た小正月飾りの
繭玉のような優しい白の中に
赤や黄や青が幾粒か混じり
その具合が愛らしく目に楽しい

帰りはコートのポケットに入れて
電車の中で瓶の縁を指でなぞると
この電車で金平糖を持っているのは
きっと自分一人だけに違いないと
馬鹿げたことを思い一人可笑しくなる

今日の自分はやけに陽気じゃないかと
久しぶりに腹の底からそう思った

部屋のパソコンを立ち上げてから
金平糖のひょうたん瓶を
これも人からもらった
沖縄の星の砂が入った
親指大の小瓶の横に並べてみる

赤い金平糖を一粒つまみ
小瓶の中に入れてみれば
手の平の上には小さな太陽系が
さらさらと微かな音を立てている

ひとしきりためつすがめつして
今度は味見をしてみようと
二三粒を口の中にに放り込めば

ころころと溶けていく星が
こんなにも甘いものだったのかと
しばしブラックホールの心持ちに
なってみたりもするのである






エントリ2  No.180    サヌキマオ


 男女で相性が良くてさんざんイキ狂うと男の子、どっちかがそうでもないと女の子が産まれるらしいぞと
 もっともらしい俗説の色眼鏡を

かけて街を往く
かけて街を往く
かけて街を往くと

 姉弟のこどものいる家族はどんどん良くなってたんだなぁとか
 長男次男長女のお宅はなんか段々マンネリってったんですねぇとか
 しばらく楽しめる
 しばらく楽しんだあとで

小学校の時に同じクラスだった末妹ミトミさんは十二歳年上のお姉さんを筆頭に女ばかり五人、というのを思い出し
ふっと思い出し笑う

 さて目の前のこどもは
 将来どんな女をいじくりまわすんだろうと
 わくわくしている
 母親の、またその父親の遺伝でまつげが長くてよかった
 きっとモテるに違いない

 ぶりぶりと景気のいい音はしたが
 幸いにも実は出ていない



エントリ3  ジンとゲン    石川順一


やけにリードの長い
犬が吠えて居る
ジンとゲンだ
ビートジェネレーションの血脈だ
六差路を北から南へ
突き抜けて行く車に
乗って居る画家が飼って居る
ジンとゲンは
長いリードに首を
包まれ
萎縮して居るが
吠える
「萎縮」の議論の果てに
再び出て来る萎縮現象を
俯瞰すると
ジンとゲンの魂が
画家と絡み合い
濃厚に空を反映して居る