第18回中高生1000字小説バトル Entry6
「はぁ〜〜ぁ。」
何を書こう。さっきからこればかり考えている。
数分前のこと。
私はペンとノートを用意して、机に向かった。
一つ、小説を書いてみようと思ったのだ。
”あっ、あれ書いてみようかな” ”でも、この展開もいいな”
頭の中を様々な空想が飛び交う。
もうすでに胸は、新しい世界に冒険に行くようでワクワクしている。
空想を膨らませば膨らませるほど、鼓動は高鳴って行く。
そうしてサンザン考えた後、とにかく書いてみようとペンを握った。
すると……どうだろう。
今まであんなに浮かんでいた小説の断片たちが、一気にどこかへ消え去ってしまったのだ。
書く材料が無くなってしまった私は、ただただ呆然とし、今度は消えてしまった材料たちを必死に探し始めた。
”あれ?さっきいいと思ったのって、どんな話だったっけ?” ”うーーん……、先が思い浮かばない……”
と、いうことで、今の状態に至る。
どうしてこう、世の中上手くいかないのだろう。
私は不思議で仕方が無い。
きっと、神様とやらが仕組んでいるのだろう。
なんて、意地悪な神様だ。
そんなんでよく『神』なんて、やってられるよな。
……ん?意地悪な神様?……神様……天界……天使!!!
「よし、これだ!」
これなら、書ける。よし、書いてやる!書いてやるぞー!
そして私は、再びペンを握り返した。
ノートにプロローグを書き込み、消えかけていた冒険心に再び火がついた。
5分後。
ペンは再び本来の役割を放棄していた。
ノートにはほんの入りだししか書かれていない。
そう。また、だ。
またあの忌々しい時間がやってきた。
アイデアも情景も、少しも浮かんでこない。
「はぁ〜〜ぁ。」
そうして私は、永遠に続く追いかけっこをまたスタートさせてしまった。
あらすじを組み立ててからの文章作成を、私は決してやろうとはしなかったからだ。
なぜかって?そんなの、面倒だったからに決まってるじゃない?
それが原因になっていることを知っているのか知らないのか、私は変に開き直りながら、もう抜け出せなくなってしまったサイクルを繰り返している。
これはある愚か者の話。
*オワリ*(チャンチャン)笑