赤い波に、笹の葉さらさら 揉まれ消えゆく様をみた 僕の掌から零れた一葉は 僕以外に見取られることなく 忘れられて仕舞うのですか こうして既に死んで居るものの 最期を知る その空間は、僕の視線を凍りつかせる 無駄な感情なんか要らないのに 嗚呼こうは解釈出来ませんですか これも一瞬の出会いと別れ、だと
ありがとうあたしの言葉を聞いてくれてありがとうすごく嬉しくて涙が出たのいつも孤独で友達も親も一緒にいるのが苦しくて誰にも本当の気持ちを語れなかった素人の戯言場違いなあたしの感情の吐露聴いてくれる人がいたなんて思わなかったありがとう名前も知らないけど貴方の言葉はとてもとても温かくあたしのことを包んでくれたよ
最初からわかっていたけど望まずにはいられない距離貴方が触れる度いつも信じていない永遠を願ってた最後まで言えなかったけど今頃になって流れ出す言葉それでも見えることなくて真実はただ見慣れない指輪…守り通した嘘なら あの人にも守り続けてよ決めてもらえなくてもいい 左薬指に泣かないから…ちょっと待ってと言えたのならこの恋が消えるまで抱いてくれましたか?燃える花火に燃やした心聴こえる雨に流されそうあの人を抱いた後でもいいそれでもいい それでもいいから 私を愛してください…
ライオンは吠えていた。いつかは知らない。「夜空に歌いながら酒飲むの?」ただわめくだけわめけ。気が済むまで。「気分いいかい?」そこにはただ廃墟がひろがっている。アスファルトで倒れる人達。「ミサイルを起動せよ」ただガランドウのなか酒を飲むだけだ。
素敵な人 素敵な人ってどんな人 いつも前を向いている人 素敵な人ってどんな人 いつも輝いている人 悲しいときには涙して 悔しいときには省みて 一歩一歩踏みしめているから 光り輝く 貴女は私のお月様 いつもそばにいてくれる 貴女は私のお月様 いつも私を見てくれる 一生懸命な貴女は 人の目を釘付けにする 誘いかける手をすり抜け 私の元へ 素敵な人ってどんな人 心を大切にする人 素敵な人ってどんな人 自分を大切にする人 素敵な人ってどんな人 笑顔の似合う人 素敵な人ってどんな人 それは私の貴女
和光の前で待ち合わせ 和光の前で待ち合わせなんだ、ありきたりなのね ちょっと平凡過ぎるかなデートはね 今日のデートはドキドキさせてくれなくちゃ ちょっと大人に決めてみようフレンチなんて言わないで 給料日まで遠いけど頑張ってるのがみえみえよ 気取ってレカンに連れていこうブランド物でばっちりなんて お気に入りのダブルのアルマーニ絶対止めてね、恥ずかしい しまった現在クリーニング中大事なのは着こなしよ 仕方ないからコンサバだけど 女の子はセンスを見てるの バーバリーにグッチの小物わかってる これで文句は言わせない それよかレディを待たせるなんて しかし、課長もきついよな 初デートから失格ね 知らない訳じゃあるまいし残業なんていい訳したら 今日に限って残業か私その場で帰ります 「男には責任ってものがある 都合をやり繰りしてるのは 遅れたからって怒るなよ。」あなただけじゃないんです なんて開き直っちゃおうもしかしたら、事故でもあった まさか怒って帰ったりちょっと心配かもしれない してないだろうな、心配だまさか嫌われちゃったかな 始末書覚悟で直行だもうもうもうもう、お願い止めて いたいたいたいた、間に合った急いでいたのは分かるけど ポーカーフェースで颯爽と 業務用車で乗りつけるなんて 桜のように愛らしい最初からムード台無しよ その微笑みに大接近 それに、なあにそのコーディネート 水色のワンピースも春らしい笑った顔もジャガイモみたい 僕のスーツとお似合いだ あーあ、どうしてこの人に 笑顔、笑顔、ダンディにねこんなにドキドキするのかな 今日は決めたね、一味違う僕
※作者付記: 銀座での一コマ
古い建物が壊されている誰が住んでいたのかも 分からないような家が草木が辺りを支配下におき生き物の 細やかな息遣い 命の躍動荒れ果てた家割れた窓ガラス 差し込む光薄汚れた壁を這う ツタ懐かしいね幼い頃 君と二人で見たこの家が懐かしいね二人で色々と想像を膨らましていた日々が手をつなぎ 何処までも行ったね無敵の自転車で何処までも走ったね毎日が冒険で スリルに満ちていたっけ体中汚れていても 何処までも走ったね雨でも 風でも 雪でもそんなもの 僕らの敵なんかじゃなかったケンカしても すぐ仲直り君が他の子に盗られるのが悲しくて泣いたこともあったなぁ崩れてしまう 崩さないであの頃のまま どうか 思い出のままで――……取り壊されてゆく廃屋に 昔の 僕らを見た
はなし を しよう。僕を食べてしまう前にすこし、お話をしよう。もしかしたら僕と君。友達になれるかもしれない。
お母さんの姿を見せてあげると言って神様は 星になった私に話し掛けてくれた飛び上がるほど嬉しくってその日は、どの星よりも ずっとずっと眩しいくらいに輝きつづけた神様が、お母さんを見せてくれたとき私は、出るはずのない声を無理と分かっていても、叫びつづけた何度も、何度も名前を呼んで気づいてくれるようにそうしたら、気づいてくれたのかお母さんが振り向いて、上を見上げてくれたでも同時に、知らない小さな女の子も上を見上げ私を不思議そうに見つめたお母さんは、そのまま知らない女の子を抱っこして、そのまま行ってしまったあの子は誰だろう何故、抱っこしているのだろうそこには、私が居るはずなのにそう思うと悲しくなって無理と分かっていても大声で泣きつづけたその後は、どの星よりもずっとずっと悲しい光で輝きつづけた
僕は この空になり 風になり 海になり 君を守る そして 花になり 音になり 色になり 君を彩る
あの夕陽までは草原の平野この夕陽は車窓の額入り電車の車内でディズニーに反撃するうんぬんロシア経済を脅かすうんぬんなる記事が大きな写真を交えた日本語版『ニューズウィーク』か『ライフ』とおぼしき雑誌を読む四十代ぐらいの男を見た。ジーパンにチェックのシャツを着て、デイパックを背負っていた。日本語版の向かいに『いじめ裁判なんたら』というハードカバーを熱心に読みふける五十代ぐらいの男が立っていた。ベージュのパンツと薄手の青いジャケット、皮のショルダーバッグ縁なしの眼鏡をかけて、頭には白いものがちらほらしていた。白髪ちらほらの前では携帯電話のボタンを猛烈な勢いで操作する四十手前らしき男がいた。賑やかな音楽がピロピロジャラジャラとか細く聞こえ画面にはミニチュアのパチスロが映っていた。男の親指がキーを押すたびにリールが止まる。紺色のスーツにネクタイを締めていた。おれは人類が最も深い混沌を送る時代に生きている。今まで生まれた全人類もそうだった。史上最大の混沌に浸かるなかへ誰もが生まれた。そしてさらなる混迷にもがく世界を見ずに死んでいった。あの夕陽を見てじんわりするこのおれも狩りから岩陰の家をめざしてふいに立ち止まった原始の男もじんわりと消えるから、小さいと啼く。
宵の笑みが消える頃櫻の蒔絵を施した奇異なる刀で殺るのなら今此処で切り捨てたまう
球技会でたくないから骨折ったボクサー骨折だって診断されたでも俺は明日学校に行って無断で早退する担任保健室学校どこにも居場所がないみんな自分勝手で弱い者へしか手を出さず生きていると言えるのは何故?
歩幅を合わせたら酷く心が痛む。 僕は嘘をついてしまった。 だって、彼女は僕よりもずっと高い所を見て、ありのままの僕をみようとしない。 このまま踏切の向こう側に行きたい。僕はもう、こんな自分はいやだ。 「ねぇ、このあとレストランに連れてってよ」彼女の瞳は漆黒に包まれて、全然人間味を感じられなかった。僕は思わず、見られなくなって財布の中身を確認した。「ダイエットとか、君はしないの?」 彼女は「何それ?」という顔をして、靴のかかとで地面を鳴らした。「……持ち合わせが、ないんだ」 僕は財布を逆さまに吊り上げて見せ、ボロぞうきんでもつまむようにして彼女に差し出した。 ようやく、その意図に気づいた彼女は僕の頭を思い切り叩いて、ふんと鼻を鳴らした。 あのとき、僕は彼女のためにレストランでごちそうしてあげればよかった。 だって、彼女はあの日の内に事故で死んでしまったから。 僕は今、踏切の前にいる。もう悩まないことがせめてもの償いだとしたら、ここで立ち止まって、彼女の心を迷わせる訳にはいかない……。財布の中にはありったけの金が入ってる。僕はきっとどこへでも行けるだろう。だけど、それが何になる。彼女にもっと広い世を、見せることなどもう、叶わないことなのだ。
後ろ足で立ち自由になった両手でヒトが犯した赤い実の原罪
ごとんと置いたガラスのお皿にほっぺたを当てて冷たいと思ってねえ、いちばんつめたいよ と言ってあら、ほんとだねえ いちばん、つめたい と言ってほっぺた当てすぎてあったかくなったけどガラスのおさらにほっぺたつけていた