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第30回1000字小説バトル Entry7

知ってた?

「ねえ、知ってた?」
「僕達は、同じ場所に居ないんだよ。」
僕は、小学生になる前の弟に、この前学校で習った事を教えた。

「うそだ!」
「いつもおんなじばしょにいるよ。」
少し怒った顔をしながら、弟は反論をしてきた。

「それは、違うんだよ。」
「僕達は、地球って言う星の上で生きているんだよ。」
その愛らしい顔に負けないように僕は反論した。

「ほし?」
最後に半音上げて弟は質問をしてきた。

「空を見てみなよ。夜になると光る点が見えるだろう?」
「それが星なんだよ。僕達は、その星の一つである地球に乗って、お日様の周りを回っているんだよ。」
少し、難しい回答を弟に返した。

「おひさまのまわりをまわってる?」
今度は泣きそうな顔で弟は僕に投げかけてきた。

「こうやって、お日様の周りを回っていて、僕達はこの上で生きてるんだ。」
「だから、僕達は、同じ場所にいないんだよ。」
僕は、弟の周りをくるくる回りながら、頭の上を指で指して説明した。

「ちがうもん!!」
弟は、回っていることが分ったような顔をしながらも反論してきた。

「なんで?」
「僕達は回ってることが分ったでしょう?」
「だから、同じ場所にいつも居ないんだよ。」
今度は、僕から質問を弟にしてみた。

「だって、おにいちゃんもママもパパもおんなじおうちにすんでるもん。」
弟は、目の周りを赤くして泣き叫んでいた。

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