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第34回1000字小説バトル Entry28

under the sun

毎日が淡々と過ぎた。
いつまでたっても限りない疑問は消えなかった。ボクの特別な日はすぐにやってきた。大切な人との約束の前に、僕はココで「今」を感じたかった。何もしなかった。地面に座って、ヒトの流れや、景色を眺めていた。足りない何かを探すようにただ眺めていた。ココで何かを感じたかった。

そして、いつもの様に考え出した。
「何の為に生きているのか?」
いつだって答えは見つからない。見つけたと思っても、知らないうちに自分にウソをついている。なぜこんな『答え』の存在しないことを考える?平和な時代に、生きていくことが当たり前のこの国に生れたオレにはリアリティすら、感じれないのに。生きているだけでは不幸なのか?なぜこんな疑問に縛られる?ヒトが殺しあった過去の話を聞いても、地球の危機的状況を聞いても、ただ生きることさえ出来ない人達がいても、一時的な同情と、他人行儀な、ちっぽけな心しか持てない。でも僕は生きている。何の為に?

考えていたら、時間は流れていた。タバコを吸って、辺りを眺める。初めてココに来た時のように。

テレビ番組で見慣れた風景だった。純粋にキレイな駅だと思っていた。
初めて見たココは、見慣れた風景とは違った。僕の見た映像の中にはホームレスは存在しなかった。目の前には「リアル」な風景が広がっていた。歩く人々が、世の中が偽善者に見えた。
ココは汚かった。人間も同じだった。それすら認めない。愚かだ。オレも同じか?「今」でも人々は何も無かったように通り過ぎている。

また、世界が醜く見えた。
そして、自分を否定したかった。何もかも終わったって構わなかった。バックの中のカッターを眺める。
でも、手が動かなかった。考えても、考えても、終わりが見えなかった。逆に弱い、醜い自分を、必死に隠そうとしていた。涙が溢れてきた。夢や希望を必死に感じようとした。大切な人の顔が浮かぶ。幸せに感じる自分が恥ずかしかった。

カッターを置いて涙を拭いた。周りには何も変わらない世界が広がっていた。いい天気だ。

僕の20の誕生日。結局20年経っても何も見えないし、何も分からなかった。ちっぽけだ。でも続いていく。始まりなんて覚えてないし、終わりなんて見えない。ずっと続いている。これまでも、これからも。きっとそうなんだ。
 
遠くから大好きなヒトが走ってくるのが見えた、それで何もかもが吹っ飛んだ。はじける自分の笑顔には矛盾すら感じなかった。

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