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第35回1000字小説バトル Entry11

再会

 久しぶりだね、君に会うのは。何年ぶりになるのかな?いや、忘れてなんかいないよ、時々君の事思い出す日はあるから。うん、時々だね、君には悪いけど時々だ、いや、時々というよりタマにかな。だって確かに僕達はかつて恋人同士ではあったけど、別にいつまでも泣けるような特別な恋愛をしていたわけじゃないし、ましてや今となっては互いに自分の生活を見つけてそれぞれの道を歩いているんだもの、いつまでも感傷にひたってばかりもいられないよ。それに僕はそれほど情に厚い性格でもないし、そんなに暇じゃないから。どうしたの?何かまずい事行ったかな?・・いや、ならいいんだけど、なんか急に塞ぎ込んだから傷つけるようなことでも言ったかなと思って・・そうか、ならいいんだ。・・ふーん、今彼と付き合っているのか、うーんまぁいいんじゃないか。でも彼は嫌がらないかい?君が僕と付き合っていたことも知っているんだろ?彼は。それでもいいって?過去なんか関係ないって?彼が言ったのか?・・いいひとなんだね彼は・・だってそうだろ?僕は君の事は大体知っているんだよ、君のくせとか、好きな食べ物だとか、好きな体位とか、もちろんどんなSEXをするかも知ってる。いや、ごめん、・・でもそれが現実であり事実だろ。僕はなんか嫌だなそういうの。余計なお世話か。まぁそうだろうね・・・そういえば僕仕事変えたんだ、今?うんあるていど順調だよ。君のほうはどう?・・そうかよかった。バンド?あー言いずらいけど辞めちゃったんだ。君と別れる時に音楽に集中したいって言ったのにね。それを考えると申し訳ないけど・・なんかね甘かったみたいだ、なにもかも甘かったみたい。言い訳かな?結局僕の意志が弱かったんだと思う。ただ単にそれだけだね。そんな顔するなよ、僕があの頃音楽に全てを賭けていたのは事実なんだから。それに僕がたとえ音楽をやっていなかったとしても僕達は別れていたと思うよ。縁がなかったんだよ僕達は、ただそれだけだ・・・あっもうそろそろ行かなくちゃ、久しぶりに会ったんだからもう少しゆっくり話をしたいけど、今日はもう時間がないんだ。ごめんね。・・今度また会えるかな?電話番号教えてくれる?・・いや、やっぱりいいや・・なんか彼に悪いし・・うん、それじゃまたね・・あのさ・・いや・・なんでもない・・またね。

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