第36回1000字小説バトル Entry6
いつかこの日のことを笑えたら―
「お掛けになった電話番号は現在つかわれておりません」のメッセージを聴いた。
4月1日・・・エイプリルフールの夜。
次の日、また同じメッセージを聴いた。
考えたくない。口に出せない。そんな言葉いらない。
夢から覚めよう。はやく。はやく。
悪い夢から覚めよう。
考えたくない。口に出せない。
痛い。
昨日包丁で切った指先が。
痛い。
痛い。
昨日包丁で切った指先が?
あなたに触れた人差し指が。
考えたくない。口に出せない。
・・・終わったの?
震えながら書いた日記に涙が落ちた。
誰か、あたしのこと笑って?
たいしたことじゃないよって、笑って!!
それか、何にも考えるスキマがないくらいに、楽しくさせてよ。
24時間中ずっと!!
この恋で、少しは強くなったかな。
あなたのような優しい人、もう出会えないかもしれないね。
あきらめがつかなかったら、めぐりめぐってまた会える、って想っててもいい?
お願いお月様。
もう一人は嫌だよ。
お願いお星様。
涙の理由を消して。
あの人に会わせて。会わせて。会わせて。
声を聞かせて。聞かせて。聞かせて。
手をつないで。つないで。つないで。
どこへ行こうか。どこでもいいの、あなたとなら。
あたしをそっと包んで。
愛で包んで。
やっぱりだめだよ、あなたじゃなきゃ。
あたしのこと見つけてもう一度。
待つ。
待つと決めた。
明日の朝まで。
待つと決めた。
あなたが消えるまで。
待つと決めた。
あたしの体から、あなたが消えるまで。
覚えているのは、海の波。
覚えていない、あなたの笑顔。
つらいのはあたしだけじゃない。
と、思いたいのに自信が無い。
あなたを信じていたいのに。
あなたを信じていたいのに。
キラキラの想いはそのまま今でも光ってる。
忘れないように何度も確かめる。
パスタをゆでてる間、あなたのことを考える。
お風呂をわかしてる間、あなたのことを考える。
寝る前、夢が始まるまでの間、あなたのことを考える。
あたしの生活のあちこちに、あなたが染み付いている。
愛しい、愛しい、時間達。
忘れないうちに、クッキーにして焼いちゃおう。
あなたのこと好きなうちに、全部食べちゃおう。
明日もまた、クッキーを作ろう。
あなたのこと好きなうちは、作り続けよう。
いつまでも。