第37回1000字小説バトル Entry3
ある夜、ベットに寝そべって天井を見つめて物思いにふけっていた。
そうしていると、あいつがまたやってきた。
あいつは今日も嬉しそうな顔をしている。
「やあ」
「久しぶりだな」
「元気してた?」
「まあな」
「またフラれちゃったね」
「ああ、これでもう5回連続だよ」
「どうしてだろうね?」
「さあ、知るかよ。そんなこと」
「君、いい奴なのにね」
「そうか?でも、いいひと止まりじゃーな・・・」
「フェロモン足らないんじゃないの?」
「うるせーよ!」
いつもこうやって、親しげに近づいてくる。
「で、これからどうするの?」
「さぁ?どーしようか?」
「どうせ、いつもみたく逃げるんでしょ。」
「それのどこが悪い?」
「別に悪いなんて言ってないじゃん」
「・・・」
「君はたぶん、こらからも彼女できないだろうね」
「・・・すぐにできるさ」
「いやいや、ムリムリ。愛される才能が感じられないもの」
「おまえに何がわかる!?」
「君のことなら誰より知っているさ。なんたって僕が君の一番の友達だからね」
「もう、帰ってくれよ。頼むから」
「え、いやだよ。来たばっかりだもん。もっと話そうよ」
「俺はおまえと話したくないんだよ」
「またまたぁ、ホントは話したいんでしょ?」
「・・・」
「僕が思うに、君はここにいるべきじゃないんだよ」
「あ?じゃあ、どこに行けってゆーんだよ」
「わかってるくせに。こっちにおいでよ」
「俺に死ねって言ってるのか?」
「そうだよ。こっちはいいところだよ」
「行きたくないね」
「そんなこと言わないでさ。生きてるのも死んでるのもあんまり変らないって。特に君の場合、まったく同じなんじゃないかな?」
「黙れ」
「僕のほかに友達もいないみたいだし」
「うるさい」
「これからもいいことないだろうし」
「消えろ」
「生きてるだけ無駄だって」
「帰れ」
「もう、強情だなぁ。まぁいいさ、また来るよ」
「もう来るな」
あいつは帰っていった。
洗面所にいき鏡をみる。
ひどい顔をしている。
昨日から何も食べてないからなぁ。
とりあえず何か食べよう。
あいつがまた、いつやってきても大丈夫なように。