第39回1000字小説バトル Entry18
現在、日本全域に渡って被害を及ぼしている事件。
あれは困ったね。どうしたもんだか。
原因は不明だってね、恐らく海外からのサイバーテロだっていうけど。
これは困った。仕事も、買い物も、遊びも、まともにできない。
しかも、不謹慎ながら被害に遭うたびに毎回ニヤニヤしてしまうのがいけない。
まったく緊張感に欠けるテロだよ。
こんな状況で仕事になるわけ無いが、出勤しなければいけない。
一応仕事はできるんだから仕方ないけどさ、
ああいう状況で仕事って気分にはね、ちょっと難しいよ。
こんな状況でも何も無かったかのように社会が機能しているんだから、
日本人ってのはちょっとすごい、というか、いかれてるのかもしれない。
さあさあ、そんなこと言っている内に電車が来た。
見るのも嫌だけど一LEDを一瞥。
「殿舎がまいります、吐く戦の討ち川までおさがりください。」
おお、今日はなかなかまともじゃないか。一応読めるよ。
「寫乃での形態佃輪のご止揚はご円呂ください。」
形態佃輪…携帯電話の事か。なるほどね。
一日中こんな狂った変換を見させられちゃあ気が変になるよ。
駅に着いても、駅前の映画館では「懐柔栄華」が上映中。
会社に着いたら、「三森署」を作って午後には「水筒諸」に行かなくちゃいけな
い。
手書きはさすがに平気だけど、パソコンを使うとどうもいけない。
しかしパソコンが無ければ何にもできないしなあ…
このピンチを乗り切れば、今年こそ俺も「花鳥」に「焼身」できるかも知れない。
「花鳥」…「課長」なんかよりずっといいじゃないか、風情があって。課長風月。
いけない。なんでこんなにノッてしまっているんだ。被害は甚大なんだぞ。
毎日無茶苦茶な雑誌を出版している出版業界なんかもう開き直って、
校正スタッフが要らなくなったって言って喜んでいやがるし。
まあ、みんなこの状況を楽しまなくちゃやっていられないのが本音なんだけどね。
しかし、考えた奴は天才だよなあ。
日本のみにしか通用しないサイバーテロ。
全ての電化製品がネットで繋がった今、簡単で被害は甚大。
漢字の返還昨日…いや、変換機能を狂わせるなんてね。
ウィットも利いてるよ。
もっと間抜けな変換をご紹介したい所ですが、時間が迫ってきました。
皆さん、漢字の練習をサボっちゃいけないよ。
機械なんてあてにならないんだから。
それでは美奈さん。ご起源よう。また五日。