第14回詩人バトル Entry48
君が見つめる あの子の背中は花びらみたい
ふわふわと 心の淵をくすぐってせつない
君が嬉しい あの子の笑顔は綿菓子みたい
強く甘く 痛みを落として消えてしまう
私の胸にも小さく歯をたてて去っていく 春の嵐
すべてかき乱されて また後ろ向いて泣いていた
うとうと揺れる残り火をにらんで
君が耳澄ます あの子の声は鈴の音みたい
きらきらと降り注いで あまりにも優しい
目を閉じても突き刺さるの あまい歌になってここへ
払いのけようとして 逆にとらわれて迷い込んだ
酔うほどに香る その引力に惹かれて
時は鈍感に 私のまわりにも流れるけれど
欲しいものはもっと違うの
あの姿 あの声 あの匂い
沼から足が出て 上を向いたなら月の夜