●Entry6 Knock on the FUTURE 文字数=994
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 そして、座った。
 君からの返事は無い。多分、永遠に。
 寂しい生涯だった。安らぎなど感じたことは無い。
 落ちていく。焼かれた塊がそうさせる。和らいだ現実は、焔中で焼かれるのを待つ。
 それでも待ち続けることで、孤独と過去から逃げた。
 嘘? 違う。嘘じゃない。
 火薬と痛み。そして、切れたギターの弦が神の証明。
 世界が全て自分から遠のく、現実が逆さまになって落ちていく。
 それでも、待った。
 たった一人のゲーム。錆びてゆくプライド。
 何もないインサイド。朽ちた扉があるだけ。
 コインは片側に女王、片側に墜ちた騎士。宙に舞い、闇に落ちる。 
 音もなく。
 水面を駆けて消えゆく波浪、紫紺の嵐が絶える事無く作り出す津波のように。
 白砂に解けてゆく雲のように。
 何もかもが涙で出来ているとさえ思う。夢の中で、儚く消えていく涙で。
 緑色に見えたんだ。過去が、折れた大樹と共に眠っている。
 小さな勇気ですらあったんだよ。君を待つという行為は。
 返事は無い。
 当然だとさえ、思えなかった?
 悲しみで彩られた手紙なんて誰が読むのだろう? 君は読んでくれないだろね。
 そして返事はこない。 
 まだ待つ。それだけが、硝煙の臭いを、俺の心から追い出してくれる。
 喜びが全てだった日が過ぎた。憂いを慶ぶ日日も消えた。
 俺の心の桎梏は、煙中で壊れてゆく、病の証。
 …中に消えてゆく。猩猩の炎。
 赤熱する氷のような。
 罪の色で真っ赤になった。鎖と扉とに守られて、返事を待った。
 永遠に。

 唐突に! 
 亡霊のように叫んだ。君に聞かれないよう!!!
 遠すぎる場所で、液体に溶ける叫び。そんなものに意味があるかい?
 そして、気がついたんだ。扉が開くことはない。
 罪が贖われることない!
 悲しみの罪の炎で飾られた扉を破れ。
 扉を叩け!
 開くことを信じて。鎖を引きちぎれ! 桎梏を砕け!
 夢の世界? そんなものに興味は無い。安らいだ現実も。
 激しく叩け! 罪に守られた扉よ。
 そして開け。 夢と虚無の世界よ。
 何もない? 逃れる罪などない。
 もっと強く! 扉を叩け! 今、鎖は焼き切れた。断面赤く綴って、罪は頭を垂れた。
 今、罪は屈した!
 扉は開くだろうか? 叫びなど聴かない鋼鉄は倒れるだろうか?
 信じる事だけを意識する。
 もう一度叩け! どこまでも強く!!
 そのとき、もう一度、気づいた。

 は、ははは…
 この扉…引き戸だよ。  


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