第23回1000字小説バトル結果
第23回1000字バトルチャンピオンは、
川島ケイさん作『紙飛行機』に決定しました。
川島ケイさん、おめでとうございます。
票を得た方もそうでなかった方も、次回でまた頑張ってくださいね。
感想票をお寄せいただいた読者の皆様ありがとうございました。
●紙飛行機(川島ケイ)
- 23回1000文字読みました。
今回は、1000文字30作品ということで読後も充実した気分に浸れました。感想についても、いろんな方が投稿されていて賑やかで盛況だったと思います。作品の中身の充実度は別としても回を重ねるごとに作品と感想が増えていくのはとても良い事だと思います。
さて私の推奨作品は娯楽小説では羽那沖権八さんの「年頃」。これ簡単に笑えない笑いとリアリティーが迫ってきて好きです。
後は完成度で次の3作品です。川辻昌美さんの「森に願いを」、川島ケイさんの「紙飛行機」、伊勢みなとさんの「風の草原」。伊勢さんも川辻さんも、やはりキラリと光るものが充分にあるのですが今回は敢えて川島さんを推挙いたします。前作「裏庭に忘れて」と今回の作品には何か共通した空気を感じます。読後の余韻もさることながら、不思議とせつなさが漂っている。戻れない懐かしい想い出は、儚い紙飛行機のごとくであり、人生の死と同じで最後は着地するものとわかっていても、飛び続ける予感、永遠性に賭けててみたくなるものです。その飛び方が目に浮かんでくる。墜ちないで飛んで飛んで飛び続けてほしいと祈ってしまう。墜ちないことに意義がある。
とても好きな作品です。
- なんともファンタスティックで、夢のある作品です。同時にほのぼのとした読後感があって好きです。
- なんだかとてもなつかしい気分にさせられた作品でした。
「サキ印の紙」私もほしいな。
「蜘蛛」
たまに蜘蛛がいなくて、蜘蛛の巣だけ残ってたりするのがありますよね?感情は、諸刃の剣・・・という気がしました。
- 今回、多少迷ったのですが、やはりこの作品にきめました。読みやすかった事と、内容の展開がいいと思いました。主人公の中性的な所も少年や子供を描く上でとてもマッチしてる様な気がしますし、雰囲気がいいと思いました。
- 飛び続ける紙飛行機。
寓意的でもありますが、映像がよく浮かびます。
いつかは落ちる――いや、もうすでに着陸しているのかも知れません。
余韻の残るいい話でした。
- とぎすました刃のような心が好きで、そういうのを書けるようにがんばろうと思っています。でも、この人の描く淡い心にも惹かれるものがあります。
暖かいけど熱くない。無論冷たくもない。しかもなお美しい。いやぁ私にはまねできません。かなわないなと思います。
次作品もさらにその次も、よい心をお待ちしますが……しかし。この分ですと毎回私の票がこの方のところに行きますので、公正を欠きそうです。他の方々にも期待したいと思います。とくに、川辻さんの作は私的にお気に入りですので。
最後に、今回の次点が「次郎」であったことを付け加えておきます。
●お楽しみ券(BEAN)
- カメさん宅急便。頼みたくないなあ(笑)。
せかせかしないで、もっとのんびり生きてみましょうか。
ところで、適当な電話番号を書いたのでしょうが、これ、大丈夫ですか?
昔、長谷川町子さんがうっかり「サザエさん」に書いたのが実在する番号で、事後処理がたいへんだったそうですよ。
- なにげなくこちらのサイトによって、読ませて頂きました。全体的にピリピリした雰囲気が多い中、とてもほんわかムードで最後のお菓子がいい味だしてますね。うまく最後もまとまっていてとても良かったです。
- 僕も受け取ってみたいです。そんな魅力がありました。
●年頃(羽那沖権八)
- テンポのいい会話と、微笑ましくて可愛らしいオチがよかったです。
会話文の上手さは、参加作品の中でも際立っていました。
- 娘の結婚を素直に喜べない父親が、コミカルに描かれていて好感が持てました。
●次の千年紀に(るるるぶ☆どっぐちゃん)
- るるるぶ☆どっぐちゃんさんの『次の千年期に』を推します。主人公の一瞬垣間見た、華やかにして静寂な、活動的にして変化の無い、まるで人類の記念碑のような死の世界のイメージが良かったです。好きなんだよなあ、こういうの。じつは作者もただそれだけを書きたかったんじゃなかろうか。で人類ですが、きっと進化して別のステージに昇華したんでしょう。
- どれかひとつ抜きん出た作品があるというわけではなく、どれもみんな今一というのが正直な感想。
「次の千年期に」は、単純に個人的に好みの世界観であること、冒頭部(つかみ)がよかったこと、ところどころ、いい表現があることが理由。
●カレー(くるり)
- 文章のテンポがよいと思いました。カレーの匂いの話ですが、視覚イメージが強く残りました。カレーを見るたびに、ジェ−ムス博士と歯についた青ノリを思い出しそうです。
●猫になる(蛮人S)
- 猫の自由闊達な様子にあこがれ、人間に飼いならされた猫に噛みつくことで社会生活に疲れた女性?が「私は自由な猫になるんだ」と心に決める。なんとも清々しくさえなってきて、読んで良かったと思わせてくれました。
●空っぽの家(高橋英樹)
- 何の意味もない所がいい。いい意味でも悪い意味でも、村上春樹な感じがした。ちなみに私は春樹は嫌いなんですが。
●コピーライター(RIBOS)
- 有りそうで絶対有り得ないばかばかしい話だと思いましたが、テンポの良さと、結末の切れ味に惚れました。

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